|
日本人は高齢になると 認知症 (痴呆症)の脳の働き方に 一変する。 アルツハイマー病、 脳血管性の 痴呆が原因だ。 MRI(脳画像 検査、磁気 共鳴画像)では 中期から末期の 痴呆が分かる。 しかし、初期、 中期の脳細胞の変異は分からない。 初期段階でも「モノ忘れ」 「作話症」 「失見当識」 「過去のこと ばかりしゃべる」 などの痴呆症は 発生している。
●日本人の認知症(痴呆症)は末期の症状だけのことと考えられている
日本人の認知症(痴呆症)とは、大きく分けてアルツハイマー病と脳血管性の痴呆の二つのことです。 アルツハイマー病は、脳細胞が水に濡れたワラ束のようにくっついて正常な働きが無くなる病気です。 脳血管性の痴呆とは、脳の中の血管が詰まったり、壊れたりして、その部位の脳細胞が死滅することです。 言語野の脳細胞は、言葉をつくったり、憶えたり、あるいは言葉の意味に当るイメージ(像)をつくったり、他の像とむすびついたり、像の内容を変化させる(思考する)という働きをおこなっています。 脳細胞は、手足を動かす、ものを見る、人の話や音を聞くなどという働きをおこない、脳の部位によって機能の役割りが決まっています。 脳血管性の痴呆といっても、脳の部位によって痴呆症状は異なっています。
「日本人の痴呆症というと、症状はだいたい決まっています。人の名前を忘れる、地名を忘れる、今、自分が話そうとしたことを忘れる、今、自分が読んだ文章の中の言葉を忘れる、今、自分が聞いた話の内容が何であったのか?を忘れる、などです。 痴呆症のもうひとつの症状は、失見当識です。 今、自分は何を行なおうとしていたのか?今、自分はどこに行こうとしていたのか?が分からなくなる病理症状です。 日本人の痴呆症は、空間性の言語野(ブローカー・交感神経支配の領域)と、大脳辺縁系(動物の脳。海馬、扁桃核、視床下部、線条体、中隔核などの中枢神経が異常な働きを起こします)で発生します。 よく知られているのは、扁桃核がつくる代理行動、代理しゃべりです。 ネット依存、ゲーム依存、しょっちゅうヘッドホンで音楽を聞く、スマホ見ながら歩きなどです。 吉本隆明は、これを禁制(きんせい)といっています。かつては幻聴、幻覚といわれていました。これを止めようとすると線条体がコレチストキニンなどの不安物質を分泌して扁桃核のつくる異常を保全し、強固に維持します」(熊野クマ江) |