谷川うさ子の「今日の一言」掲示板


この「谷川うさ子の今日の一言」と「掲示板」は、「ポルソナーレのカウンセリング・ゼミ」と、
そして、「現在の日本の社会情勢」についてインフォメーションするコーナーです。
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[5201] こんにちは。全日本カウンセラー協会・ポルソナーレの谷川うさ子です。 ◎先日の当ニューズレターでは、「丸暗記とは、どういう脳の働き方のことか」を説明しました。 谷川うさ子 - 最新投稿 谷川うさ子 2019/06/11(火)19:36
[5201-1] こんにちは。全日本カウンセラー協会・ポルソナーレの谷川うさ子です。 ◎先日の当ニューズレターでは、「丸暗記とは、どういう脳の働き方のことか」を説明しました。 谷川うさ子 2019/06/11(火)19:35
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ポルソナーレ自己カウンセリング研究会・ニューズレター

ポルソナーレ・カウンセリング・ゼミ会員に特化した特別の個人指導通信
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日本人の脳の働き方がつくる認知症の予防・改善のための実践実技をレクチュアします!

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谷川うさ子からあなたへの真実の愛のメッセージ!!
発行責任・全日本カウンセラー協会・ポルソナーレ指導本部=谷川うさ子
(第1期・131号)
(令和元年6月11日)
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こんにちは。全日本カウンセラー協会・ポルソナーレの谷川うさ子です。

◎先日の当ニューズレターでは、「丸暗記とは、どういう脳の働き方のことか」を説明しました。

多くの日本人は、この「丸暗記」で社会の中の言葉を憶えています。

●ポルソナーレの「自己カウンセリング研究会」の「研究会」(6月1回目の研究会。フォーム(Form)は第5ヶ月目の原版を使用していただいています)で、「丸暗記についての説明をいただいているが、自分の言葉の憶え方は果たして丸暗記なのかどうか、そこが、はっきりしない」というご発言をいただきました。

●このご発言を聞いて、なるほど、と理解しました。

●つまり、多くの日本人は、丸暗記をしているという自覚をもつことがないままに、仕事の言葉を憶えているし、学校の教科書の言葉を勉強しているのだな、という事実をお教えいただいたことに、なるほど、という認識を得たということです。

◎「丸暗記とは、いったいどういうものなのか」をあらためて説明します。ポルソナーレのカウンセリング・ゼミでは、レクチュアーの前提として、当たり前の命題として、丸暗記の弊害を説明してきています。

曰く。

●「言葉には意味がありますね。その意味を辞書で調べませんか」。

●「日本語には漢字・漢語があります。しかし、本当の日本語とは、ヤマトコトバのことですね」。

●「漢字・漢語は大陸(中国)から来た書き言葉です」。

●「とりわけ、漢字・漢語の音読みが欧米語の名詞、抽象名詞の言葉に当たります」。

●「漢字、漢語の訓読みは、動詞文がおこなう解釈・・・デタラメの意味づけの表現です」。

●「この訓読みのコトバ、言い方が丸暗記にあたります」。

◎ここから以下の説明は、明治から昭和にかけての日本の文部省、国語審議会の共通の見解です。(鈴木孝夫によります)。

●「なぜ、丸暗記でもいっこうにかまわないのかといえば、日本人にはコトバの意味などはどうでもいい、コトバの意味などは必要は無いからだ」。

●「専門家には、音読みの意味は、法、国家、経済社会のレベルでの正当な意味であると認識されている」。

●「専門家でもない人間には、漢字・漢語の言葉の音読みの意味などは、必要はないのだ。君らは、まず、音読みの漢字・漢語の言葉を読めればいいのだ」。

●「もしも、君たちの頭が、意味を知りうる専門の仕事の精神活動の緊張に耐えられるならば、その時には、音読みの言葉の意味は、後から付いて来る」。

●「必要があれば、音読みの意味はだんだんに分かってくる」。

●「今の君には、必要などはないから、漢字・漢語の音読みの言葉の意味などは知らなくてもいい」。


◎この「音読みには、言葉の意味などは無い」は、ハンナ・アーレントの「人間の条件」(ちくま学芸文庫)を読んで憶えている人にはなんのことかをよく理解できるはずです。

[5201-2] 谷川うさ子 2019/06/11(火)19:35
   ●「労働とは、肉体の繰り返しの行動のことである」。

「多くの人間で行う労働の繰り返しの身体活動は、リズムを生み、快感を覚える」。

◎ハンナ・アーレントは、ナザレのイエスについての説明で、こうもいいます。

●「ナザレのイエスは、ただ、行動の次元での活動は、モラルという「共同性を生む」ことを発見した唯一の人であった」。

◎お分かりのように、「丸暗記」とは、繰り返し、繰り返しの肉体の行動のことで、これは、多数の人間のなかで行う場合には、「倫理」(モラル)の次元での「共同性の意識」をつくる、ということに根拠をおいて実行されてきました。

◎しかし、吉本隆明の「共同幻想論」(角川ソフィア文庫)を読むと、別のことが書いてあります。

●「近代に入り、文明が人々の生活空間を、規範という共同幻想で生きる基盤を形成し始めると、日本語(ヤマトコトバ)のもつ無世界性は、しだいに心と体の病気をつくりはじめた」。

●「丸暗記のつくる行動の繰り返し、繰り返しの反復行為は、稲作文明という近代の共同幻想にたいして逆立ちし始めた」。

●「丸暗記の、繰り返し行動の逆立ちとは、精神分裂病のことである。(長野県にある狐憑きの精神病理のエピソードことだ・・妻が夫にうまい酒をもってこい、とイバリ、着飾って毎日、踊り暮らし初めた、というエピソードのこと)」。

◎「丸暗記」とは、近代の共同世界では、肉体の運動の反復のことで、多数の人間たちで行う行動・・・モラルだけの共同性であるときには、反復の快感を共有できて幸せを感じられていた。(稲作の共同作業、ムラの道路工事、ムラの灌漑作業、第一次産業の漁業、林業、農業などのなかの現場労働など)。

●近代の法秩序のつくる共同幻想の世界では、この繰り返し、繰り返しの身体の動きは、快感とともに、精神分裂病を生む根拠になった。

◎「丸暗記」の病理とは、ポルソナーレのカウンセリングの現場の経験で例をあげると、「常同症」のことです。

●「ガスの元栓を閉めたかどうかが気になる。元栓から離れると閉めていないイメージが思い浮かぶ、そこで、ガスの元栓をじっと見つめることをおこないつづける」。

●「手を何時間も洗う。数を決めて、決めた時間の間、手を洗わずにはいられない」。

●「不潔恐怖症・・・電車のなかの吊り輪にバイキンがついている不安がある。アルコール綿でいちいち消毒してから吊り輪を手で触る」。

●「占いを行う、よい印が出るまで占いをつづけるのを止められない」。

●「玄関の外に出るまでに、ルーティーンのように、決めた行為・・・玄関の引き戸を3回、手で叩き、3歩下がって、足踏みとんとんを10回行い、また、進んで、引き戸を手で4回叩く・・・数が分からなくなれば、初めからやり直して、同じ行動を反復して繰り返す」。

●「職場にいくと、机の上に、鉛筆を並べる・・・必ず、鉛筆をナイフで削り、10本を一列にきれいに並べてでないと、どんなに忙しい仕事が迫っていても、その仕事には取り掛からない、これをもう10年も続けてきている、上司からそういう行為は辞めろと言われても絶対に止めない」。


●「恋人と歩く時、信号の赤で止まる、信号が青に変わった時、自分だけ、3歩進んで、止まる、そこで、5歩、後ろ歩きに下がり、ここで、とんとんとん、と片足づつ地面をかかとでうちつける、そして、また3歩進んで、ぴょんぴょんと両足で軽く飛ぶ、、それから普通に歩き始める・・・恋人はこれを嫌がり、不気味がり、不快な気分ににもなり、なんどもやめてほしいと言った、だが、自分は止められなかった、恋人とはケンカ別れになった」。

●「自分には妻がいる、自分が朝、仕事に行こうと玄関に降りると、妻は急いで出て来て、自分のズボンを引き降ろし、パンツの絵柄のローマ字の数を数える、全部数え終わるまで玄関から出ることは出来ない、遅刻する、と無理に玄関から出て、駅まで走ると、妻は泣き叫びながら後を追いかけて来る、駅の改札口で自分のズボンを引き降ろし、パンツの絵柄のローマ字の数を数える、人の目があろうが、そういう現実への配慮はまったくない」。

◎「丸暗記」とは、こういう常同症の繰り返しの行動の仕方のことです。

●共同性の中での丸暗記は、仕事という共同性と一致しているように思えて、自分がかくべつの病気の行動(常同症)を行っているとは思えない、と誤解している。

●共同性から外れると、その丸暗記は、たちまち、モラルも共同の形も無くなっているので、精神分裂病の「常同症」をむき出しに表す、ここで、常同症の病理の反復の快感だけが脳の中にイメージとともに、ドーパミンを分泌して、繰り返しの行為が病み憑きになる。

●ここでは、ただ繰り返す、という行動の快感を目的にしての行動が止められず、止められない。

[5201-3] 谷川うさ子 2019/06/11(火)19:36
   ◎これが「丸暗記」の行為を止めず、名詞の言葉をイメージしない、あるいは、現実の事実を目で見ない、また、現実の名詞の言葉とか説明の話しを聞きたくない、と拒否する意識のしくみである。

◎つまり、「共同性」という仕事とか、学問とかの「共同幻想の世界」から離脱した人は、「丸暗記」という「引きこもり」の自分だけの非共同、非現実の世界で生きることで、社会からはじき出されている。

●「丸暗記」とは、現に今、仕事に就いていようが、そういう事実とは無関係に、遅かれ早かれ、社会、もしくは、仕事の組織の世界から病理者として、疎外されて生きてはいけなくなった人の危ういもがき、あがきの行動のことであるのである。


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