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言語について説明する「言語」には二つがあります。 一つは「対象言語」です。この言葉の品詞は名詞だ、この言葉は動詞だ、と説明するのが「対象言語」です。学校教育で説明されているのが「対象言語」です。
もう一つは「メタ言語」です。 「対象言語」のしくみ、構造、その真偽を説明するのが「メタ言語」です。
国語学者の大野晋や山下秀雄、鈴木孝夫などが説明する言語は「メタ言語」です。 ポルソナーレは、脳の働き方から見た「言葉の生成のメカニズム」にもとづいて「日本語」を説明するので、「メタ言語」をお伝えしています。
ポルソナーレが「メタ言語」(脳の中で言葉はどつくられているのか?のメカニズム)から日本語をとらえる理由は、「経験同一化の法則」というものがあるからです。「人間は、自分が考えたことを実行して、考えないことは実行しない」という法則です。 この「考えること」には、「正常な考え」も「病的な考え」もふくみます。 この「考え」は、「無意識に考えること」と「自覚的に考えること」の二つがふくまれます。
わかりやすい例をあげると、「相模原障害者刺傷事件」「介護殺人」「女子高校生母親殺害事件」「騒音襲撃殺害事件」などは、「無意識に考えていること」の「考え」が引き起こしている事件です。 「無意識に考えていること」が言葉や行動になってあらわされた事件です。
同じように「うつ病」とか「分裂病」とか「強迫神経症」「強迫観念」といわれている病理の行動や言葉も「無意識に考えていること」があらわしている行動や言葉です。
「メタ言語」の観点から日本人の病気(心身の病理)をあらわす「無意識の考え、その言葉」を観察して考察すると、それは「日本語」の「和語」(ヤマトコトバ)が原因になっています。
重要なことは、日本語(和語・ヤマトコトバ)が病気をつくったり、事件を起こすのではありません。 人間が、日本語(和語・ヤマトコトバ)の使い方を誤って、その結果、多くの人々が心身の病気に陥っています。 日本人の要介護状態の原因の認知症(痴呆症)も、日本語(和語・ヤマトコトバ)を、病気に陥るように使って、その結果、「介護殺人」も起こっています。
日本語は、「漢字」をみても分かるように「訓読み」と「音読み」というように二重になっています。 和語(ヤマトコトバ)とは、「訓読み」のことです。 「音読み」は、外来語の読み方とその意味(字義・語義といいます)です。 日本人がふだん話したり書いたりしている文、文章は、和語(ヤマトコトバ)です。 「漢字・漢語」は、「社会」「社会制度」「企業の中の仕事」「学的な知識」を成り立たせています。人間関係の中のモラル(倫理)も「漢字・漢語」で「ルール」「きまり」という規範・秩序をつくり、共同体、共生、共存、といったものをつくっています。
人間の脳の中には、言語野があります。左脳、右脳ともに言語野があります。 もうひとつ、目で見る、耳で聞く、などの五感覚の「感覚野」があります。『実像』という部位です。 言語野は、空間性の領域と時間性の領域に分かれます。 「漢字・漢語」は「空間性の領域」で「客観」を表象します。和語(ヤマトコトバ)は、「時間性の領域」で「主観」を表象します。 |