谷川うさ子の「今日の一言」掲示板


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[3854] 手話やイルカのハンドサインの脳の働き方について質問します。 Ayuko - 最新投稿 Ayuko 2016/02/10(水)19:53
[3854-1] 手話やイルカのハンドサインの脳の働き方について質問します。 Ayuko 2016/01/21(木)20:08
   うさこさん、こんばんは。

両耳の聴覚障害者の意思疎通として使われる手話や、イルカパフォーマンスでイルカに対して伝えるために使われるハンドサインの場合、脳の働き方とメカニズムはどのようなものであると言えるのでしょうか?

また、聴覚障害者の手話やイルカへのハンドサインの脳の働き方やメカニズムの観点から見て、共通点と違う点はどのようなものであると言えるのでしょうか?

ちなみに、イルカパフォーマンスの場合、トレーナーがイルカの顔・目を見ながらハンドサイン(例えば、「ジャンプをしてください」「ステージに上がって尾びれを振ってください」「くるくる回ってください」「胸びれを見せながら泳いでください」などの指示のこと)を出すことで、イルカが指示通りの動作をすることができます。
また、イルカ自身がトレーナーの指示通りの動作をおこなうには、イルカ自身も指示を出すトレーナーの顔・目を見ることによってトレーナーのハンドサインによる指示を捉えて動作を実行するという説明を聞いたことがあります。

時間がある時でいいですので、ご回答の方よろしくお願いします。

[3854-2] 「Ayukoさん」からのご質問にお答えします。(谷川うさ子さん・1月30日) 谷川うさ子 2016/01/30(土)14:20
    「Ayukoさん」からは、1月21日付けでご質問のご投稿をいただきました。どうもありがとうございました。ゼミの準備中でお返事が遅れたことをお詫びいたします。


●「Ayukoさん」のご質問の主旨は次のとおりでした。質問を整理して合わせて回答します。


一、両耳の聴覚障害者は、手話でコミュニケーションをおこなう。また、曲芸をおこなうイルカは、「手話」に似たやり方で曲芸を憶えさせている。
 「両耳の聴覚障害者」も「イルカ」も、指示を伝える相手、伝えられる「当事者」ともに「顔、目を見る」ということをおこなっている。

二、「両耳の聴覚障害者」と「イルカ」との脳の働き方の同じところ、違うところとはどういうものなのだろうか?


◎谷川うさ子さんから「Ayukoさん」へお答えいたします。


一、まず、「人間」と「イルカ」の脳は全く違うということを理解しましょう。
 「人間の脳」は、「動物一般と同じ脳の働きのしくみ」と「人間だけがもつ言語・言葉をつくり出す脳の働き方のしくみ」をもっています。

二、人間の脳は、「人工世界」(観念の世界・共同体、共同幻想)を生成します。(左脳、および、右脳のブローカー言語野のY経路支配の領域のことです。)

三、「イルカ」および「犬」「猿」は、「目、耳、触覚」の「感覚」と「知覚の認知」だけの「脳の働き方」しかおこないません。
 「人間」でいうと、「右脳、および、右脳の実像」(目、耳の働きが集積する部位です)しか働いていません。
 「動物の脳」といわれる「大脳辺縁系」は、人間も動物一般も共通しています。

四、ここでお伝えしていることは、「人間の脳」と「イルカの脳」は、全く違うものであるということです。いくら似ているところが山ほど見つかっても、「人間の脳」と「イルカ」(動物一般)の「脳」とは、根本的かつ本質的に異なるのです。だから「人間の行為」と「猿」や「イルカ」「犬」が芸を教えられて何らかの動作をしても「人間の脳」がつくり出す行いとは、意味も本質も別のもので、全く違うものです。

 このことは、「AI知能」(人工ロボットの人工知能)による「動き」(行動に似た動き)にもあてはまります。

五、哲学の世界では常識である「人間」と「動物一般」(ロボット)(AI・人工知能)の違いをお教えします。

[3854-3] 谷川うさ子 2016/01/30(土)14:20
   ■人間……視床下部の「性の欲」が「対幻想」をつくる。「対幻想」とは、「言語」「人間関係」の法則のことである。
 したがって、人間の「性」は、「生殖としての性」と「対幻想としての性」の二つでなり立つ。
 
 ちなみに、「対幻想」は、「左脳」の「視覚野」と「聴覚野「」の働きによって「左脳・ブローカー言語野・Y経路の領域」と「右脳・実像」の領域で「共同体」「共生」をつくり出す。

■動物一般……視床下部の「性の欲」は「生殖」のみに働く。「食の欲」は「食べること」のみに働く。

 三木成夫は「食の相」と「性の相」と説明する。動物一般は「食べること」か「生殖のこと」しか行動しない、が定義である。

■「人工知能」(AI、ロボット)……本質は「通信機能の媒体」である。
 この「通信という行動」を「知能」と呼ぶことは、「知能」ということを錯覚したバーチャル意識(仮想空間)による言い方である。

六、両耳に障害のある人の「手話」は「右脳・実像」の働きです。

 こういう理解は、「人工ロボット」とか「アルツハイマー病の薬」とかのように、企業の利益をつくり出すものではないので誰も理解しませんが、「要介護」の原因の認知症(痴呆症)を予防し、改善するためには、非常に有意義です。

■「右脳・実像」……「視覚」「聴覚」「手、指の触覚」の働きが集積して構成されている。
■「右脳・実像」のしくみ……
 「目の感覚の知覚」……ものごとの三次元を憶える。
 「耳の知覚の認知」……「ものごとのルール、きまりを憶える」。
 「触覚による知覚」……行動の秩序(倫理、共同体、共生)を憶える。
■「手話」……両耳の「聞く」ことが無いので、「左脳の聴覚野の言語、言葉の法則を聞く、学習するということが無い」。「右脳・聴覚野」の「自然音を聞くことも無い」。したがって、言語、言葉によるルール、きまり、やくそくを「行動」にあらわすのではない。

■「手話」・Ⅱ……「目で見ること」の「こと」=「行動」が「触覚」のつくる行動をあらわす。何年もの間、長くつづけると「共生」「共同体」の行動秩序(倫理)をあらわす。

 したがって、日常の中のどんなにささいな「行動」でも止めれば、認知症(痴呆症)の中核症状の「行動の止まり」と同じ状態になる。

■「イルカの芸」……イルカ自体は「右脳・実像」を有しない。人間でいうと「ウェルニッケ=触覚の知覚」と「視覚」「聴覚」とが単一に構成されている。

 だからイルカの芸は「行動の丸暗記」というものである。指示する人がいなければ、芸という行動は消えてなくなる。

■日本人の要介護の原因の認知症(痴呆症)の周辺症状(行動の部分、限定の止まり)は、イルカが芸をあらわすのと同じように、「行動の丸暗記」の「行動の止まり」が引き起こしている。
 それは、「見ること」(行動)「聞くこと」(行動)が、インターネットの『ネット検索』で止まり、「右脳・視覚野」「右脳・聴覚野」で憶えたとおりの「幻覚」「幻聴」を脳につくり出すことが引き起こす。
 この「行動の止まり」は「バーチャル」(仮想空間)をつくり出している(スマホのアプリなどのことです)。
 この「バーチャル」(仮想空間)からリアル(現実)にあふれ出てきたものが「スマホの見ながら歩き」「スマホをしょっちゅう手に取って画面を見ずにはいられない」という異常行動である。

[3854-4] 谷川うさ子 2016/01/30(土)14:20
   ◎おわりに「Ayukoさん」への真実の愛のメッセージ


 「手話」をおこなう人と「イルカ」の決定的な違いをお伝えします。

 人間は、話す人も聞く人も、「相手の顔、目を見る。そして、おしまいまで相手の話を聞く。それから、相手の話した言葉のなかの名詞、形容詞を復唱することができる」のです。
 これが「左脳・視覚野」と「左脳・聴覚野」を働かせます。
 
 「目で見ること」と「耳で聞くこと」は『視床』で共時的に働くのです。これを「行動」であらわすと、ハンナ・アーレントが『人間の条件』(ちくま学芸文庫)で説明している「ナザレのイエス」が発見したという『右脳・実像』のつくる「共同体」「共生」を生成できるのです。これが「対幻想」を生み出します。

 女性は「視床下部」の「視索前野」の性を「対幻想の生成」に変えて、言語、人間関係の法則の習得を可能にします。

 「イルカ」には「相手の話した言葉の中の名詞、形容詞」の復唱は「手話」による表現であっても、不能です。


 人間も同じです。「相手の話」を「自分だけが分かるように作り変える」「無視して、笑う」「ひとり言のようにしゃべる」ことを行なうときに、『右脳・実像』は「幻覚」と「幻聴」を生成します。
 これが認知症の周辺症状です。

 「相手の顔、目を見て聞く、話す」ことを正しくおこなうと、要介護状態に陥ることはありません。
 財産も、健康も守れます。ぜひ、実行してお役立てください。

[3854-5] ご指導ありがとうございました。 Ayuko 2016/02/01(月)14:34
   イルカのハンドサインと手話の違いについて教えていただきありがとうございました。

「目で見ること」の「こと=行動」が触覚の作る「行動」を表して、何年もの間、続ける事によって「共同体」「共生」の行動秩序(倫理)を表すということですが、相手側が要介護状態や認知症状態だったり、何らかの障害で相手側が意思を伝えられない場合(言葉を発せない、手話が出来ない、意思疎通が出来ないなど)、一方的に「○○(行動の名詞や形容詞)した方がいいと私は思う」と促すように話しかけると思うのですが、そのような場合、相手の顔・目を見ながら「名詞と形容詞」を復唱しながら話しかける事が大切であると言えるのでしょうか?

[3854-6] 「Ayukoさん」からの再度のお尋ねにお答えします。(谷川うさ子。2月2日) 谷川うさ子 2016/02/02(火)14:01
    「Ayukoさん」からは、2月1日付けで、再度のお尋ねのご投稿をいただきました。どうもありがとうございました。

●「Ayukoさん」からの再度のお尋ねの主旨は、次のとおりでした。

 「相手の人が要介護状態(中核症状)の人か、もしくは認知症(痴呆症)の「周辺症状」(入浴しない、掃除をしない、ベッドに寝る生活で起きない、ゲーム依存症、家の外に出ないで家の中で無秩序に暮らしている、等々の異常行動)の人である場合、これらの改善のために、どのような話し方が望ましいのだろうか?」

◎谷川うさ子さんから「Ayukoさん」へお答えします。

一、「要介護状態」とは、「ひとりの力で日常生活の中の行動ができず、他者の世話になること」が定義です。日常生活の中のこととは、「入浴、排せつ、食事、衣服の着脱」のことです。2歳児以下の生活の中の行動能力に陥るという「行動の止まり」のことです。これが認知症(痴呆症)の「中核症状」です。

二、認知症(痴呆症)とは、「記憶力の低下のこと」といわれていますが、これは誤りです。「記憶」とは、「長期記憶」と「短期記憶」の二つがあります。「長くいつまでも憶える」「少しの間しか憶えられない」という言い方がなされていますが、そういうことはありません。「長期記憶」とは脳の言語野の働き方のことです。「客観を憶える領域の働き方」のことです。
 「短期記憶」とは、ジョン・ロックのいうものごとの「第二の性質」(色、香、味、自然音)という「主観を憶える領域の働き方」のことです。

 したがって、認知症(痴呆症)とは、「行動が止まる脳の働き方・ものの考え方・性格」のことです。

 認知症(痴呆症)は、「完全に行動が止まることの中核症状」と、「部分、限定的に行動が止まることの周辺症状」の二つで成り立っていると理解しましょう。

三、「相手の人が何もしゃべらない」(意思の疎通ができない)のは、必ずしも高齢者のことだけではないと理解しましょう。

 周辺症状の人とは、「ゲーム依存症」「引きこもり」「幻覚、幻聴を抱えていて、家の外に出ない人」などもあてはまります。
 このような人たちは、本質的に「会話が不能状態」にあります。社会的な意味での「意思疎通ができない」が故に「周辺症状」の人であるのです。

四、インターネットの「ネット検索」が今のように一般的ではない状況では、「周辺症状の人」は、異常な行動を「仕事」「人間関係」「恋愛」「結婚」「子育て」などの中で現わしていました。だから、まだ改善の可能性がありました。

 インターネットの「ネット検索」が、現在のように一般的になると、「周辺症状」は、脳の中(「右脳・実像」という部位です)に、「バーチャル」(仮想空間)をどんどん作っています。「バーチャル」(仮想空間)とは、「周辺症状」の実体の「幻聴」と「幻覚」の「完成した形」のことです。「見ること」「聞くこと」のそれぞれの「行動の止まり」のことです。「見ること」「聞くこと」も「行動である」と理解しましょう。
 吉本隆明は、「自己関係つけ」(「個体・家族・共同性としての人間」『情況への発言』徳間書店所収)といっています。この「自己関係つけ」が「行動」のことです。

 すると「バーチャル」(仮想空間)とは、周辺症状がその内容です。「幻覚」と「幻聴」のことです。いいかえると「廃棄すべき食品」(ゴミの山)と同じものです。

 『夕刊フジ』かなにかの報道で、「フィリピンに巨大なゴミの山がある。ここで子どもらが暮らしている。このゴミの山には得体の知れない生き物がいる。誰も見たことのない異様な虫だの小動物が走り回っている。人間の住む所じゃない」と書かれていました。「バーチャル」(仮想空間)とはこのフィリピンの「巨大なゴミの山」と同じです。

[3854-7] 谷川うさ子 2016/02/02(火)14:01
    この「バーチャル」(仮想空間)からあふれ出て、リアル(現実)の中にあらわれるのが、全く新しい周辺症状の「異常行動」です。それは、「仕事」「恋愛」「結婚」「社会生活」の中で、「自分の行動を壊す」「他者の行動を壊す」というように現われています。

五、「Ayukoさん」がご質問なさっている「認知症(痴呆症)」の人との「意思疎通」とは、高齢者だけではなく、若い人にも多い「バーチャル」(仮想空間)で「見ること」「聞くこと」の「行動の止まり」をあらわしている人もカテゴリーに入ります。

 改善を目的にした「話し方」は、次のとおりです。
●例……「入浴してほしい」という「行動」の求め方
◎ブルガリア方式で「認知的不協和」を脳の中につくり出す。
 「お風呂に入れば気持ちがいいと思う」という言葉を一日、5回、話す。(相手の顔、目を見ながら話す。相手が、返事をしてもしなくても、また、話し手の顔、目を見ても見なくてもかまわない、とする。)

◎これを「入浴すること」が実現するまで、一日、5回、話しつづける。(脳の中の長期記憶の空間構造が働いて、やがて、入浴する。負のイメージを排除するという「認知的不協和の法則」が働いて改善される。)

◎「入浴しなさい」など、命じたり、強制はしない。「幻聴」は、このような「ルール」や「規則」を壊すことを本質にしているからである。

●以上のとおりにお伝えします。ぜひ、楽しくおこなってください。

[3854-8] ご指導ありがとうございました。 Ayuko 2016/02/04(木)19:22
   「認知症(痴呆症)」の人との意思疎通においての改善を目的にした話し方としてブルガリア方式で「認知的不協和」を脳の中に作り出すための話し方を教えていただきありがとうございました。

それと同時に「認知症(痴呆症)」の方と信頼関係を築いていけるように努力していく事の大切さを痛感させられるのですが、他者に対して拒絶的な態度を取ったり、他者が体や持ち物などに触れるのを嫌がるなどの信頼関係がうまく築かれていない場合は、ブルガリア方式と同時にスキンシップが必要不可欠と言えるのでしょうか?

ちなみに、動物園や水族館の飼育員さんから聞いたお話では、「動物が芸を憶えること」は、ただ観客を楽しませるためだけではなく、お互いの信頼関係を築く事。その理由として、スムースに日頃の健康チェック(検温や触診、口の中のチェックなど)や体重測定や健康診断(採血など)や治療が受けられるように、人に触れられても怖がらないように日頃からスキンシップを通しているということでした。

[3854-9] 「Ayukoさん」よりのお尋ね「人との接触を嫌がる人」への対応策は「スキンシップが信頼関係をつくるのか?」にお答えいたします。(谷川うさ子さん。2月6日) 谷川うさ子 2016/02/06(土)11:26
    「Ayukoさん」からは、ご質問のことをいただいています。
 ご質問をありがとうございました。次のとおりにお答えいたします。

◎「Ayukoさん」のご質問
 「認知症(痴呆症)の人とは信頼関係をつくることが大切だと思われる。だが、他者に対して拒絶的な態度をとる人がいる。その人は体や物に触られることを嫌がる。この場合、ブルガリア方式と合わせて、スキンシップが必要不可欠といえるのか?」

 「知見によると、動物園とか水族館の飼育者は、動物に芸を憶えさせるには、信頼関係が大事だと言う。日頃からのスキンシップが不可欠であると言っている。」


◎谷川うさ子さんから「Ayukoさん」へお答えします。

一、「人間の脳」と動物園にいる「動物一般の脳」とは全く違うものであるということをご理解なさってください。

 人間の脳を研究するにあたり、ノーベル賞を受賞した学者でも、動物の脳(ネズミなど)を実験対象にしています。記憶とか、アルツハイマー病の原因やしくみなどです。しかし、本質的に人間の脳と動物一般の脳とは、根本的に異なるものです。したがって、人間の脳を説明するにあたって、動物の脳(サルやチンパンジーでも)を例に出したり、説明の証拠にするのは誤りなのです。

二、人間の脳は、「左脳」(言語をつくる脳)と「右脳」(行動をつくる脳)の二つで成り立っています。
 人間が「見る」「聞く」「手、足、指で触れる」ことは、全て「言語」(言葉と言語は違います)とつながっていて、しっかりむすびついています。したがって、人間の行動が異常である(病的である)という場合は、「言語」もしくは「言葉」の異常を意味しています。

三、動物一般の行動が「異常」というのは「食の相」か「性(生殖)の相」から外れる行動のことです。したがって、動物一般の異常行動とは「食の相」(食べること)か「性(生殖の相)」(繁殖すること)に一致していれば正常です。一致していなければ、そのまま死につながるので「異常」です。

 動物が芸を憶えるのは「食の相」に見合っている場合に限ります。どんなに「人間と動物とが仲良さそうに見える」としても、それは「食の相」によって成り立っているものです。

 したがって、「動物園の動物」は、餌(えさ)を与える人間がそこに、今、実在として存在しなければ「芸」の行動をおこなうことはありません。

 証明のエピソードをご紹介します。 
 戦争中に、動物園の動物に餌(えさ)を与える余裕がなくなったということがありました。「ゾウの花子」という絵本にもなった話です。動物園の職員は、ゾウの花子に餌(えさ)を与えずに、餓死させることに決めました。餌(えさ)を与えられなかったゾウの花子は飢餓の中でどんどん衰弱してやせます。そして横になったまま動かなくなります。
 飼育員が様子を見に行きます。まだ死んでいなかったゾウの花子は、芸を教える飼育員の姿を見るとヨロヨロと立ち上がり、教えられた芸を、衰弱した体でおこないます。いつまでも餌(えさ)をくれないので、飼育員が見えているかぎり芸をつづけて、それでも餌(えさ)をもらえないので、力が尽きて倒れてしまい、死んだ、という話です。

 よく知られている子ども向けの話なので、Ayukoさんもよくご存知でしょう。スキンシップとか信頼関係というのは、人間と人間の関係のことです。
 「Ayukoさん」がお聞きになった動物園や水族館の飼育員は、「信頼関係」や「スキンシップ」を、正しくは「食の相」の中の「オペラント条件づけ」(パブロフの条件反射と同じ条件づけです)を、「メタファー」として説明しているにすぎません。

[3854-10] 谷川うさ子 2016/02/06(土)11:26
   四、「Ayukoさん」のお尋ねの中心の問題は、「認知症(痴呆症)の人で、体や物に触れられるのを嫌がる人がいる、ここには信頼関係が無い、ここではスキンシップが必要不可欠といえるのだろうか?」ということでした。

 日本人の「脳の働かせ方」は、「右脳中心」です。
 「右脳中心」とは、「右脳の視覚野と聴覚野」を働かせるということです(右脳の視覚野はロックのいう第二の性質しか見ない。色、香、味など。右脳の聴覚野は、自然音しか聞かない。人間の話す言葉を意味不明の言葉に変える)。

 ここから生まれるのが「母親が子どもの顔、目を見ない。子どもの話をおしまいまで聞かない」です。自然音を聞く右脳の聴覚野は、言葉、文字、文章を記憶できません。すぐに忘れます。ここに思い浮ぶイメージが「幻覚」です。

 このようにして育った人は、男性でも女性でも、インターネットで「ネット検索」をおこなうと、「幻覚」が「バーチャル(仮想空間)」をつくります。気に入るものだけを見る、という「依存症」ふうの「バーチャル」(仮想空間)をつくります。

 このバーチャル(仮想空間)をつくっている人は、「体に触れる」とか「物に触れる」という「行動の意味」が分からないのです。
 言葉が「幻覚」をつくっているので「手、足の行動」は、完全に止まっています。
 だから、「触れる」ということの一般的な意味が分かりません。分からないから「触れる」という接触を嫌がるのです。

五、「Ayukoさん」のお尋ねの「体」「物」に触れるのを嫌がる人が、「幻覚の人」です。
 インターネット(ネット検索)で、「幻覚」が「バーチャル」(仮想空間)を脳の中に表象しています(『右脳・実像』です)。「幻覚」は、好きなもののイメージをくりかえし眺めるというエピソード記憶の表象のことです。「ネット」では「ゲーム依存」とか「スマホの持ち歩き、見ながら歩き」を「バーチャル」(仮想空間)としてつくり出すでしょう。こういう認知症(痴呆症)の周辺症状です。

◎対策は、くりかえし、くりかえし、正しい言葉と行動秩序の見本(模範)を見せて、模倣させるということです。この見本づくりを「ブルガリア方式」でおこなうのが、改善の仕方になるのです。

[3854-11] 丁寧なご指導ありがとうございました。 Ayuko 2016/02/10(水)19:53
   何度にもわたる質問に対して、丁寧なご指導ありがとうございました。

相手との信頼関係を気付くためにも、正しい言葉と行動秩序の見本を見せて、模倣させること。また、この見本作りをブルガリア方式で実行できるようにこれからも努力していきたいです。


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