[4643-2] 谷川うさ子 2016/12/28(水)11:00 修正時間切れ
 |
英語、ドイツ語などの欧米語は「名詞文」「形容詞文」を当り前とします。 ところが、日本語(和語)は、「動詞文」です。 欧米語は、ブローカー言語野・3分の2(空間性の言語領域)で学習します。だから「名詞」「抽象名詞」は、当り前に学習して、憶えます。 しかし、日本語は「動詞文」なので、ブローカー言語野・「3分の1」の言語領域で学習します。学習し、憶えるのは「動詞」だけです。日本語を学習し、憶える「ブローカー言語野・3分の1の言語領域」は、「名詞」「抽象名詞」は憶えないのです。
●日本人の認知症(痴呆症)の理解の基礎知識
◎日本人の認知症(痴呆症)を理解するための「メタ言語」
日本人の認知症(痴呆症)を正しく理解するために最も重要なことは、次のことです。
ブローカー言語野・3分の2の言語領域……Y経路(交感神経)支配の言語領域……「空間性」の領域。名詞、抽象名詞は、空間性をつくり出す言語である。
ブローカー言語野・3分の1の言語領域……X経路(副交感神経)支配の言語領域……「時間性」の領域。動詞は、時間性をつくり出す言語である。
◎空間性と時間性
空間性……人工世界をつくる。ルール、きまり、約束などの関係の言葉をつくり出す。社会、仕事、人間関係は、「空間性の言葉」でつくられている。 時間性……おもに自然物のことである。動物、植物などの生き物は「時間性」で成り立っている。
●日本人の認知症(痴呆症)のつくられ方を説明します
これらのことを基礎知識にしてお伝えすると、日本人の認知症(痴呆症)は、次のように説明されます。
日本語(和語)の言葉は「動詞」だけでつくられています。 名詞も抽象名詞も、一切の言葉は「動詞」が語幹になっていて、「品詞の転成」でつくり出されています。 日本語(和語)がつくり出す「名詞」「抽象名詞」の実体は「動詞」です。日本人が、仕事や学校の勉強、人間関係の中で行動の対象にしているものは全て「時間性の言葉」です。
このことは何を意味するのか?というと、欧米語のように「空間性の言葉として成り立つ名詞、抽象名詞」は永続性や耐久性をもつものと関わるので、思考も行動も安定して存続しつづけますが、日本語(和語)は「時間性」、即ち、すぐに姿、形が消えて無くなるものということを本質にしています。 だから、日本人の認知症(痴呆症)とは、どんな「行動」でも、行動は成り立っても「行動の対象が消えてなくなる」、ということでつくり出される病理です。 「行動の対象が消えてなくなっている」だから「行動が止まる」という認知症(痴呆症)は、日本人の場合、思春期(中学生)の時期から始まります。
●若い年齢の人の認知症(痴呆症)の症状とはこういうものです
では、中学生から高校生、そして社会人になっても、日本人は行動しつづけて、「要介護状態」のように「行動が止まってしまわないのはなぜか?」ということは、どのように説明されるのでしょうか。 このことを説明するのが吉本隆明の『共同幻想論』の中の「禁制論」です。 ここでは、「黙契」(もっけい)ということと「禁制」ということが説明されています。 同じ行動をくりかえすと、そのくりかえしの行動が型(秩序)をつくる、ということが「黙契」です。 日本人は、仕事でも、日常生活でも人間関係でも、「同じ行動」をくりかえして「自分だけの秩序」をつくり、この「自分だけの秩序」で仕事にとりくんでいます。 しかし、仕事の中の行動の対象の「名詞」「抽象名詞」の正しい意味は全くの不問にするので、ここで「うつ病」や「神経症」が発症します。 これが「認知症」の異常行動です。 「禁制」とは、「人がこう言ったらしい」とか母親の主観による「……をしてはいけない」「……をしなければならない」という言葉を行動の型(秩序)とすることです。これは、仕事とか日常生活の中の「名詞」「抽象名詞」の言葉やその意味を作り変えるので、「嘘」を話す、現実には存在しないものを対象にして行動するということを引き起こします。 |
|