[4777-3] 谷川うさ子 2017/06/11(日)17:51 修正時間切れ
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●無意識って恥しい!現実をニセモノ扱いしていることあるある
脳の中で言葉をつくるのは「ブローカー言語野」です。 誰でもいちどは聞いたことがありますね。 「ブローカー言語野」は右脳、左脳の両方にあると分かることがいちばん重要なことです。 この「ブローカー言語野」は「名詞の言語領域」と「動詞の言語領域」に分かれています。それぞれ自律神経の働き方が全く違うのです。 欧米人は「名詞の言語領域」で言葉を憶えます。日本人は、日本語が「動詞文」である理由の「動詞の言語領域」で「動詞の言葉」しか記憶しないのです。 このことは、ポルソナーレのカウンセリング・ゼミが現ゼミ生の皆様といっしょに十数年の歳月をかけて考えて明らかにしました。 思いつきの想像だけで説明しているのではないということをお話しています。 日本人の、日本人だけの、日本人にのみ特異な病気の根拠のいちばん肝心のところを説明しています。 動詞の言語領域しか働いていないということは、名詞とか抽象名詞は、どんなに勉強しても全く「記憶できない」ということです。 人間の行動には「目的」「対象」が必要です。英語の文型でいうS+V+O(C)のO、C(名詞、形容詞)のことです。 日本人は、毎日の生活、仕事、人間関係の「行動」を、「目的が分からない」「対象が分からない」ことを根本の本質にしています。 これがニート、不登校、引きこもり、自殺をつくり出しています。
●知らなきゃ損!吉本隆明が教える日本人の病気の言葉2選
じゃあ、「日本人が毎日、仕事に行く」とか「学校に行く」「生活の買い物に行く」のは何なのか?と誰もが考えるでしょう。 「恋愛する」「結婚する」には、「目的」や「対象」を分かっているからではないですか?このような疑問から先に答えます。 吉本隆明は『共同幻想論』(角川ソフィア文庫)で、日本人が「行動の対象、目的」としている名詞、抽象名詞は「黙契」(もっけい)である、「禁制」(きんせい)であると説明しています。 黙契(もっけい)とは「くりかえしの行動の型」とこれにくっつけられた偽(ぎ)の名詞、抽象名詞のことです。ニセモノの名詞、抽象名詞のことです。 右脳・ブローカー言語野「動詞の言語領域」でつくられます。 禁制(きんせい)とは、ニセの名詞、抽象名詞を「行動規則」「判断の基準」にすることです。 吉本隆明は「作為された自己幻想」といっています。デッチ上げた名詞、抽象名詞という意味です。 「動詞の言葉」をアメ細工か紙細工のように加工して作ったのが「黙契」「禁制」という行動の「目的」「対象」の名詞、抽象名詞です。国語学者・大野晋は『古典文法質問箱』(角川ソフィア文庫)で「品詞の転成」といっています。 メトニミー(metonymy・換喩)ともいいます。 この結果起こるのが「○○恐怖症」です。 日本人は、じぶんの頭の中に思い浮ぶ「黙契」や「禁制」をホンモノだと思い、現実の物、人間、ルールや決まりごとをニセモノだと見なすのです。 日本人は、現実を二重に見ています。 空に浮ぶ金色の満月を「ニセモノだ」と考えます。じぶんの頭に浮ぶ「赤い三角の月」をホンモノだとして人にしゃべるのです。 「ガスの元栓」の強迫観念と強迫神経症の例でいうと、「ガスの元栓は開いている」(黙契)「だから、なんども確かめる」(禁制)をホンモノの現実としています。 「なんども確かめているガスの元栓。閉まっているガスの元栓の事実」はニセモノだと考えています。 |
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