[4832-1] 「座間市事件」の教訓と問題提起 谷川うさ子 2017/12/01(金)09:54 修正時間切れ
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「座間市事件」は、「スマホ」(パソコン)の「画面を見つづける」ことがつくり出した
「座間市事件」(平成 29年10月31日発覚)では 加害者(男性、27歳)、 被害者(女性8人、男性 1人)ともに「スマホ」 (パソコン)の「画面」を 「見つづける」ことが 加害、被害という 行動をつくり出した。 共通の脳の働き方は 「強迫神経症」である。
●意外!「座間市事件」の加害者、被害者は強迫神経症
平成29年10月31日に発覚した「座間市事件」は、「強迫観念」というイメージが脳の中にいつも思い浮んでいる人が、加害者となり、被害者になった事件である。 では、「強迫観念」とはどういうものか。 平成29年11月27日付の「夕刊フジ」による報道を参考にして考えてみる。
平成29年11月25日、午後5時55分ごろ。 札幌市東区の路上で、歩いて帰宅中の女性(20代)会社員が背中を包丁で刺された。1~2ヵ月の重傷を負った。 北海道警は、札幌市内の中学1年生の男子生徒(12歳)を児童福祉法にもとづいて、「要保護児童」として札幌児童相談所に通告した。 男子生徒は、事件への関与を認めている。被害女性との面識はない。 複数の防犯力をもつ映像から、男子生徒は、数百メートル離れた商業施設の付近から女性の後をつけたと見られる。 男子生徒の自宅からは、事件に使われたとみられる包丁のケースが押収された。 「人が死んでいるところや殺すことを想像していた」と男子生徒は供述している。
●日本人は誰でも「人を破壊する強迫観念」を普通に思い浮べる
この報道でいうと「人が死んでいるところや人を殺すことを想像していた」の「想像していたイメージ」が「強迫観念」である。 ここでは「人が死んでいるところ」「人を殺すこと」という想像のイメージが「強迫観念」である。 そして「面識のない20代女性」を商業施設から数百メートルほど後をつけて、「想像したイメージ」にしたがって女性の背後から背中を「包丁で切りつけた」という「行動」が強迫神経症である。
●「スマホ」(パソコン)の画面が暴露!日本人の誰もが思い浮べている「強迫観念」の典型
このように事件をケーススタディにとりあげると、「強迫観念」も「強迫神経症」も、きわめて特殊な「想像」とその「イメージ」のことだと思う人は多い。 だが、強迫観念も強迫神経症も日本人にとってはごく普通に脳の中に思い浮ぶイメージのことである。 貝谷久宣は『脳内不安物質』(講談社)で次のような事例を紹介する。 |
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