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VCR(バーチャル リアリティ=仮想 現実)を つくる装置が 売られている。 「スマホ」と組み 合わせる「VRゴーグル」 「VRヘッド セット」などだ。 これで画像や音を 見聞きすると 病気の治療中の痛みや苦痛を 感じなくなるという。 平成30年12月27日付の 日刊ゲンダイ「元気に なる」欄は、VR (バーチャルリアリティ) (仮想現実)について 書いています。
●VR(バーチャル=仮想現実)は人間の苦痛を軽減する
VR(バーチャルリアリティ・仮想現実)とは、映像や音を見聞きする装置だ。娯楽の一つとして定着している。 スマホと組み合わせて使う「VRゴーグル」「VRヘッドセット」などが装置だ。 この「VRゴーグル」や「VRヘッドセット」が治療の痛みや恐怖の苦痛を軽減するとして、医療の現場でも用いられている。
VR(バーチャルリアリティ=仮想現実)に注目しているのが痛みの治療だ。 鎮痛剤や医療用麻薬など、痛みを抑える薬はたくさんある。 だが、長期間使うと、だんだん動かなくなる。依存症が出る、副作用が出るなどさまざまな問題が起こる。 そこで期待されているのがVRディストラクション(気をそらせること)による治療だ。
痛みが出たときに、患者の意識を別の対象にそらすと、痛みが軽減する。人は、限られた数の刺激にしか反応できないからだ。物がぶつかったときに人がその部位に手を当てて痛みから逃れようとするのは、このためだ。それが手当ての語源にもなっている。
この理論を応用して痛みの強い患者に対して、絵、音楽、マッサージ、瞑想などを勧めてきた。 最近では、テレビゲームの効果が報告されて、注目されていた。 それを上回る結果を出しているのがVR(バーチャルリアリティ=仮想現実)の映像、音だ。 海外の報告の例では片足に重度のやけどを負い、医療用ホチキスが必要な16歳の少年は、テレビゲームで気をそらしたときは、治療時間中の96%を痛みについて考えたという。 ところが、VRでは2%しか痛みについて考えなかったという。 (林雅之、弘邦医院、東京、葛西の話) |