[5220-2] 谷川うさ子 2019/06/30(日)20:25 修正時間切れ
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こういうことを説明しなければならないところに日本語(ヤマトコトバ)の特異性があります。もし、英語とかドイツ語などの言語圏の人であれば、名詞、抽象名詞の価値とか現実的な意味は、普段の会話の中にそのままあらわれているので、不快に感じるほうがどうかしていると理解するでしょう。
◎では、日本語(ヤマトコトバ)の動詞文だけで、仕事をしていく、人間関係をつくる、普段の生活をつづける、ということには、どういう問題がいつもいつも起きているのでしょうか。
●それは、多くの日本人が意外に思うかもしれませんが、「目が見えていない」という問題です。
●わかりやすい例をあげます。
◎推移律の例です。 これは、幼児教育の3歳児への教育の例です。
●例 A・・・リンゴが4個、一列に並んでいる。
B・・・ミカンが4個、一列に並んでいる。
C・・・ナシが4個、一列に並んでいる。
●Aのリンゴは、「1の集まり」「2の集まり」「3の集まり」「4の集まり」というように、質(しつ。量でも同じ)を目で見ることができます。
●同じように、Bのミカン、Cのナシも「1の集まり」「2の集まり」「3の集まり」「4の集まり」をつくることができます。
●すると、Aのリンゴの「1の集まり」と、Bのミカン「1の集まり」とは「同じ」であることが分かります。
これを疑う人はいないでしょう。
●Cのナシも「1の集まり」があります。
●これは、推移律の学習です。
Aのリンゴの「1」とBのミカンの「1」とは「同じ」です。
これは、AイコールB、です。
Cのナシの「1」と、Bのミカンの「1」も「同じ」です。
これは、BイコールC、です。
推移律は、AイコールC、のことです。
●AイコールB、BイコールC、ならば、AイコールCである・・・が推移律です。
●ここでは、媒介である「リンゴ」が仲立ちして、ミカン、ナシ、のそれぞれを「同じ」と定義するのが、推移律の考え方です。
●ちなみに、リンゴ、ミカン、ナシ、のそれぞれの「2」「3」「4」の「集まり」もまた、「同じ」であることはよく理解できるでしよう。
◎日本人は、この例でいうと、リンゴ、ミカン、ナシ、の「1」「2」「3」「4」のそれぞれの「集まり」を、1、2、3、4、と目で見て、これを丸暗記することをおこなっています。
●丸暗記では、推移律はなりたちません。 |
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