みなさん、こんにちは。ポルソナーレの谷川うさ子です。
今回は、「ポルソナーレ式イメージ療法のシミュレーション」をお届けします。いつもより長めになりますが、全文を一気にお届けします。ぜひ、プリントアウトして「イメージ療法」をシミュレーションしてみてください。事例の「イメージ療法」の対象には別のテーマの置き換えが可能です。
劇的な効果を体感していただけます。
「ポルソナーレ式イメージ療法」のシミュレーションをおやりになって心身の不安や症状の解消を実感できたら、本文の中の「社会的チェック」の内容の「社会教育」の必要をお感じになられる方もいらっしゃるかもしれません。その時は、ご遠慮なくポルソナーレ本部にご相談ください。
日本人の心と身体の病気は、大正時代から急激に増加しました。「人の目が気になる」「人と話すと頭の中がまっ白になる」「なぜか顔がほてってきて勝手に赤くなる」……などが、日本人だけの心の病気です。
自殺する人が多い、学校や職場の中で「いじめ」が多いというのも日本人ふうの心の病理の傾向です。
海外でのいじめは「人種問題」や「階級差別」に根ざしています。日本人の場合は、心の中で(頭の中の無意識が)自然に不安をつくって心と身体の病気を深くしていくパターンになっています。
そこで、ポルソナーレのカウンセリングの「イメージ療法」がお役に立ちます。あなたも本物の健康でキラキラ輝きませんか。
イメージ療法……
ご紹介している「イメージ療法シミュレーション」で「見られる不安」、「人から悪く言われる不安」「心と体が虚しさを感じる」…を即効で治すテクニックをお試しください!!
あなたの脳の働き方を自己診断しませんか……
多くの日本人は、「右脳・ウェルニッケ言語野」の無意識の働きで、暗記・憶える思考のパターンで病気の原因をくっつけています。イメージ療法のシミュレーションで自分の脳の働き方を自己診断してみませんか?
心は身体と切っても切れない深い関係にあります
心の病気は、脳の働き方がつくっています。すると身体の働かせ方も、心の病気をつくります。これが記憶されて脳の働き方は無意識の働き方に固めます。あなたもご自分の脳の働き方を正しく理解しませんか?
脳の働きは、「発達」するか「退行化」するかの二つに一つの働き方しかありません。
諦める、回避する、逃避すると脳の働き方は、「右脳・ウェルニッケ言語野」から「大脳辺縁系」へと移行します。脳の働きの3分の2は無意識です。「自覚」という脳の働きは無意識がつくる不安を根拠にして、病気の原因の快感だけを求めています。
イメージ療法シミュレーションをやってみましょう。
ポルソナーレのゼミで教えているイメージ療法が、やってもらった人、やってみた人にはパッと実感できる感動と感激のすばらしい効果をもたらしています。
「頭がスッキリしました」「体がスッと軽くなりました。緊張がとれて楽になりました」「トリ肌が立つくらい感動しています」、が直後の感想の声です。
なぜ、こんな驚きの効果があがるのでしょうか。
「PTSD、トラウマなどは、みんな脳の中の記憶によるイメージがつくる病気です。水泳や自転車乗りをいつまでも忘れないことからも分かるように、脳の中のウェルニッケ言語野が記憶したことはその人の身体の知覚神経とくっついています。記憶して困ることをほったらかすと脳の働き方は、いつまでも困ることだけを考えるのです」
では、記憶して困ることとは?それをどんなふうに改善するのか?あなたにも特別にご紹介!
ステップ・1
「私、お友だちができないんです。人と仲良くなれたらいいなあとか、お友だちがいっぱいできて楽しく遊べたらいいなあとは思います。でも、人が近くに来ると体が固くなって何を話せばいいかって考えて、だんだん、頭の中がまっ白になるんです」。
この人はAさんです。28歳の女性。電話でならスムーズによくしゃべれます。
聞くと、人と仲良くできないといっても、母親とか姉とはよく話すらしい。でも、母親や姉が自分の側から離れようとすると、なぜか、胸がズンと重く響いて、喉がしめつけられるような気分になる。10年以上になる。
さっそく電話で「イメージ療法」を。
人生を立て直すイメージ療法を試みます。
「当事者として考えて、今、自分が母親といっしょにいる、という場面を考えてみてください」
電話で話しかけて指示します。
Aさんは、しばらくして「はい」。
「その場面は、どんなふうに見えますか?明るい、暗い、大きい、小さい、歪んでいるなどの目に見える感じは、どんなふうでしょうか?」
「明るいです。母親は、まん中にいます。大きく見えます」
Aさんの頭の中ではこんなふうなイメージが記憶されています。母親と姉は、不安な感じを与える人ではないことが分かります。明るくて、中央にいるということは、右脳のウェルニッケ言語野に、好意をもって、好きな感情として記憶されていることが分かります。大きく見える、中央に見えるというのは、「右脳・ブローカー言語野」の「3分の1」の視覚のイメージのことです。
「では、今の場面はそのままにしておいてください。次に、母親が自分から離れていく、姉も立ち上がって遠ざかっていく、という場面を思い浮べてください。画面はどんなふうに見えますか?」
「夜になっていく夕方のように暗いです。場面はグラグラして揺れ動いています」
「Aさんご自身はどんな様子ですか?」
「泣きそうな表情です。母親の後を追いかけていくという動作です」
「身体に感じる感覚はどんなふうですか?」
「胸が詰まって、息ができない感じです。
泣き叫びたくなります。でもガマンするので頭が痛くなって、全身から力が抜けていくようでフラフラします」
リチャード・バンドラーの『神経言語プログラミング』では、こんなふうにくわしく話させることはありません。このようなイメージはとても強力なものなので、うっかりすると質問する人間にもイメージが記憶されて奇妙な感情の世界に誘いこまれることがあるからです。ポルソナーレは、「右脳・ウェルニッケ言語野だけで母親とかかわってきた記憶しかないんだな」と読み取って知的な対象にします。この知的な対
象にするというのがカウンセラーとしての知的能力の一つです。
Aさんは、母親からの言葉がけが全くないか、もしくは、母親自身の心身がとてつもなく不安定で動揺している時に生まれて、育てられたことが分かるのです。ちょうどまっ暗な部屋の中で放置されて育てられたか、母親の胎内にいるときに羊水のPHの値が高くなって酸性度の高い羊水を液体呼吸として肺の中に入れたので、つねに、「息ができない」という不安を抱えているかのいずれかだと観察されるのです。
ステップ・2
「今の場面は、また、そのままにしておいてください。次に、お友だちがほしいなあという状況を当事者として考えてみてください」
「はい、考えました」
「お友だちになりたい人とは、どんな人ですか?」
「私の前から少し離れたところで、何人かの人と楽しそうにしゃべっています。私は、近づけないで、離れたところからじっと見ています」
「近づいてみようという気持ちになっていますか?」
「嫌われそうで、こわくて、体が固まっています」
「耳に聞こえてくるものはありますか?声だとか。あるいは音とかです」
「声は聞こえません。悪口を言われている感じはしません。話し声は楽しそうなので、すっごくうらやましいって思っています。なんで、この人たちと仲良くできないんだろうとそれが辛いのです」
このAさんの脳の中の記憶は、「右脳・聴覚野」にはダメージを受けていないことを明らかにしています。
もし、母親から怒鳴られたとか、叩かれたということが記憶されていれば、「右脳・ウェルニッケ言語野」は、「右脳・聴覚野」の記憶も「イメージ」に加えるのです。「右脳・ウェルニッケ言語野」は「触覚だけを認知」するばかりで何らのイメージもつくりません。だから、「触覚として認知したもの」を何かにくっつけてイメージします。「右脳・ウェルニッケ言語野」は、たとえていうと「そうじ器のコロコロ」のようなものです。じゅうたんの上をコロコロと転がすといろんなものがくっついてくるという「そうじ器」です。「コロコロ」は、ガムテープのような粘着性の紙のロールを床の上で転がすのでこんなふうなネーミングになっています。
Aさんの「右脳・ウェルニッケ言語野」には、幼い時に母親から怒鳴られたとか叩かれたという体験は記憶されていません。では、何が原因でAさんは、母親の側から離れられなくて、母親の側から離れると不安にもなって、お友だちと自分から仲良くすることができないのでしょうか。
ステップ・3
「お友だちの場面は、そのままにしておいてください。次に、お母さんと離れたときにちょっと心配になった、お母さんの側にいくと心配が消えて安心した、という場面を考えてみましょう。つい最近の経験ではなくて、いちばん初めの時の経験です。
それは、いつ頃ですか?」
「小学2年生の頃です」
「では、小学2年生の頃の場面を当事者として思い浮べてみましょう。Aさんの前の母親はどんな様子でしょうか?」
「フトンに入って寝ています」
「ご自分は、どんな様子でしょうか?」
「母親のフトンの中に入っています」
「なぜ、母親のフトンの中にいるのでしょうか?
自分の部屋とか、自分のフトンないしベッドはなかったのでしょうか?」
「自分の部屋もベッドもありました。
ひとりでちょっと心細くなったので、母親のフトンの中にもぐりこんだのです」
「小学2年生になってからも、ひとりで寝ている時に、淋しくなるとお母さんの寝室に行ってフトンにもぐりこむ、ということはたまにありましたか?」
「ありました」
「小学生の高学年、中学生になってからはどうでしょうか?」
「あったと思います」
Aさんの「右脳・ブローカー言語野」の記憶の中枢神経には、母親の顔や母親の声、母親の目のまなざしといったものが全く記憶されていないことが分かります。
「右脳・ブローカー言語野」とは、「視覚のイメージ」を記憶して思い浮べさせます。
たとえば、テーブルの上にリンゴが置かれているとしましょう。テーブルの近くでこのリンゴを見ると、大きくクローズ・アップされて見えるでしょう。
このように「大きく、クローズ・アップして見える」というのも「右脳・ブローカー言語野」の働きです。ちなみに、じっといつまでもこのリンゴを見つめつづけると背景が消えて、リンゴの一部分しか見えなくなります。もう少し見つづけると、自分の身体とむすびついているかのような認知に変わります。これが「右脳・ブローカー言語野」の3分の1の働き方です。クローズ・アップして大きく見える、自分の身体と一体になって感じられる、というものです。「右脳・ウェルニッケ言語野」と同じメカニズムになるのです。「右脳・ウェルニッケ言語野」は、それ自体は、何のイメージも思い浮べないので「右脳・ブローカー言語野」の3分の1のメカニズムを借りて「触覚として認知したもの」をイメージするようになっているのです。
もう少し、「テーブルの上のリンゴ」の例を考えてみましょう。
テーブルから離れて遠くになった位置からリンゴを見ると、目にはどう見えるでしょうか?小さく見えます。リンゴの形や色が見えるでしょう。テーブルのある部屋の外に出たとしましょう。ドアを閉めます。テーブルの上のリンゴは見えません。でも、頭の中には、ドアを隔ててリンゴとテーブルのイメージが思い浮ぶでしょう。これが「右脳・ブローカー言語野」の3分の2のメカニズムです。「視覚のイメージ」が思い浮べられます。
Aさんの話に戻りましょう。
Aさんは、遠くにいる「母親の顔」が「右脳・ブローカー言語野」に思い浮べられていないのです。子どもは、一般的に、幼稚園や学校に行って、自宅から遠く離れても「母親の顔をイメージすること」ができます。すると、自分の気持ちが安心するのです。人間は、自分の気持ちが安心しないとものを正しく考えることができません。
子どもはもちろん、大人も、同じです。学校の授業で「今日は、母の日です。お母さんの顔を描いてみましょう」と先生が言います。あなたも描いたことがあるでしょう。
画用紙に母親の顔だけを大きく描く子どもは、母親からよく言葉がけをしてもらったからです。母親を全身像として描いて紙の端寄りに小さく描いた子どもは、一人で留守番をして母親の帰宅を淋しく待っていた子どもです。
母親よりも、背景や服をくわしく描いた子どもは、母親がよく外出していたか、食事のしたくも遅くなってお腹をすかした記憶をもっています。じっとガマンしてマンガを見たりして気をまぎらわしていたのです。隣の子どもの描く母親像をチラチラと見ながらマネをして描いた子どもは、母親から叱られながら手伝いを命じられて、いつも母親に気に入られようとストレスを感じていた経験を記憶しています。母親の代りに自分に優しくしてくれる人からなかなか離れませんでした。Aさんの場合はどうだったのでしょうか。おそらくは画用紙のまん中に小さく、全身像を描いたにちがいありません。
母親の顔は、大きく、笑顔で、優しげな表情として記憶されていないのです。ちょうど、赤ちゃんが母親から抱っこしてもらって安心するとか、ミルクを飲ませてもらって安心するとか、抱っこして言葉がけをしてもらったので安心する、というようにしてしかそんなふうにしてしか気持ちの世界は安心できなくなっていたのです。「右脳・ブローカー言語野」に、遠く離れたところにいる母親の顔が思い浮ばない、というのがAさんの記憶の内容です。なんらかの事情で、苦しい日々、ガマンばかりしている日々、誰かの犠牲になって耐え忍んでいる母親の子どもは、Aさんのように「母親の顔」が、「右脳・ブローカー言語野」に全く思い浮ばなくなるのです。「子どもだけが生き甲斐」と思い詰めたように子育てに人生の生きる目標を見出した母親の子どもも同じように「右脳・ウェルニッケ言語野」に「右脳・ブローカー言語野の3分の1の領域」の「母親の顔」しか記憶されません。大きく、クローズアップされた顔です。時には哀しげで、辛そうな表情をしています。
「お母さんはね、こんなに身体が痛くて、病気なのよ」という声が聞こえてきそうです。
Aさんへのイメージ療法はつづきます。
ステップ・4
「今までの経験の中で、誰かと、自分から仲良くして、とっても仲良くできたという経験はありますか?
胸がわくわくして、ときめいたという成功体験です。相手の方が近づいてきてくれて仲良くなった、というのではなくて、自分の方が仲良くしたいと思って、話しかけていき、何か、楽しいことを経験したといった成功例です」
「あります。高校の夏休みに、遠くに転校した幼い頃からの友人に会いに行った、ということです」
「その場面を考えてみましょう。5つくらいの場面に分割してください。始まりから終わりまでのプロセスをスライドのように5つに分けましょう。
ただし、分けた場面ごとに、動機と目的も思い出して確かめましょう。初めの場面ではどう思いましたか?」
「不安で、止めたいと思いました。でも、がんばってみよう、と」
「そんなふうに、2つめ、3つめ、4つめ、5つめの場面ごとの動機と目的を思い浮べてみましょう」
「2つめでは、電車に乗って一人で心細かったです。でも、会えるので嬉しいと。
3つめでは、会って仲良くできるか心配でした。けども、どうしても会いたいって。
4つめでは、見知らない土地の風景の中で脱力感とすごい緊張が。
でも、見知った友人の顔を見たら嬉しいだろうなあと。5つめの場面では、先方の母親も歓迎してくれて、ごちそうもいっぱいで。ホタルを見たり、海辺でお弁当も食べて、嬉しかったです」
「その5つの場面を一つずつ、動機と目的をセットにして順々に思い浮べてください。
画面は明るくしましょう。口から息を吐いて、鼻から息を吸うという呼吸法をやりながらリラックスして、思い浮べましょう。
当事者として、わくわくする気分もたしかめながら、思い浮べてください」
「はい、考えました」
「次に、母親と姉がいて、遠ざかっていくという場面を考えましょう」
「考えました」
「母親が遠くに行って一人で待っていて、母親が帰ってくる場面を考えます。5つに分けます。
一人で友人に会いに旅行に行った時と同じように、1つの場面ごとに心細い、しかし、また会えるので嬉しい、
2つめは、心配だけどどうしても会いたい、
3つめの場面は会って仲良くしたい、
4つめは顔を見たら嬉しい、
5つめの場面は、歓迎してくれてごちそうも食べて、一緒に楽しんだ、
という動機と目的をセットにして一人でがんばっている場面を考えてみましょう」
「はい。考えました」
「今と同じことをもう一度、初めから思い浮べます。すばやく、順々に考えてください」
「はい。考えました」
「頭の中を空白にして、ひと休みします。もういちど同じようにくりかえして、考えてください」
「はい。考えました」
「3度めです。同じようにもういちど考えてください。リラックスしながら、すばやくたどってください」
「はい、考えました」
「4度めです。もういちどやってください」
「はい。考えました」
「これでラストです。同じように考えてください」
「はい。考えました」
「ここで一つめのイメージ療法は終了です。
うまくいったかどうかをチェックします。イメージ療法は、必ず、確かめることが大切なのです。では、今、母親と姉が自分の側から離れていこうとしている、自分は、後を追いかけていくという動きの動作をやってみましょう」
「はい、やりました」
「あっと不安になって、足が動いて、思わず後を追ってかけ出していきたいという衝動の気持ちになりますか?」
「これは、驚きです。ムリに後追いの動作をしなさいと言われたのでやっているだけで、とり残されているとか、見捨てられているといった気持ちは全然、しなくなっています」
ステップ・5
「けっこうです。Aさんの脳の右脳のブローカー言語野の3分の2の領域に新しい思考のパターンが記憶されたことを意味します。高所恐怖症の人のケースでいうと、このイメージ療法の後でビルの高い所から下を見下ろしても何の不安も感じなくなっています。同じように、母親が離れていく場面になっても、前と同じような恐怖感は、再び起りません。
では、もうひとつの友人づくりのイメージ療法をおこなってみましょう。
友人と仲良くできて、いっぱい話せて、とっても親しくなれたとしましょう。
そんな自分とは、ポルソナーレふうにいうとどんなに社会的な価値をもつ自分になると思いますか?」
「分かりません」
「相手の健康や社会的な成長を喜んであげられる自分になるのです。
これは、母親のまなざしをもつ自己像といいます。
もうひとつあります。相手の人が自分に向けてくれる好意を受け容れて、きちんと評価してあげられる言葉を言える自分になります。社会的に価値のある結果を分かってあげられる、という父親のまなざしをもつ自己像です。女性といえども必要な社会的知性です。こんなふうな自己像をナットクしてください。こういう自己像がないと、体調が悪くなったり、うつ病になったり、不信や疑いや猜疑心、シット心にとりつかれた幻聴や幻覚に悩まされるようになるのです」
「はい、ナットクしました」
ステップ・6
「では、こんなふうな自己像をもつ自分を当時者として考えてみましょう。画面は明るくしましょう」
「はい、考えました」
「次に、数人の友人になりたい人がいて、自分は、遠くに離れてさみしげに見ているシーンを考えましょう」
「はい、考えました」
「この淋しげな自分の画面の右下の方に、母親と父親のまなざしをもつ自己像の自分の画面を小さくして、はめこみます。
画面は暗くします」
「はい、考えました」
「次に、小さい、暗い画面を明るくします。
一気に大きくします。そして、同時に、淋しい自分の画面を暗くします。
こちらの方は小さく縮小します。一気にやってください。母親と父親のまなざしをもつ自己像の画面でおおいかくし、つつみこんで見えなくします。
スピードでやってください」
「はい、できました」
「これも、全部で5回、くりかえします。一回ごとにひと息いれて、頭を空白にします。2回めをやってください」
「やりました」
「3回めをやってください」
「やりました」
「4回めをやりましょう」
「はい、できました」
「さて、5回めです。スピードでやることが肝心です。では、どうぞ」
「はい、やりました」
「そこで、ここでもうまくいったかどうか?をチェックしてテストします。
友人になりたい人が数人、自分は遠くから見ているという場面でした。これをもういちど考えてみましょう」
「はい、考えました」
「話しかけられない、淋しくてひとりぼっち、友だちがいないので辛い、ミジメだという気持ちがしますか?」
「いいえ、しません。思わずかけ寄っていって、話しかけたい気持ちでいっぱいです」
「けっこうです。これでイメージ療法は終了です。右脳のブローカー言語野と左脳の聴覚野に、遠くにいる人と心を通わせられて、いつでもどこでも心を一つにして仲良くするという新しい思考のパターンが加わったのです。左脳のブローカー言語野に、人と仲良くする社会的な言葉をもつ人間関係の能力も記憶されました。明日から、社会性をもつ幸せを目ざしてどんどん親しい友人づくりが可能になります。
ところで、イメージ療法をおこなった感想はいかがですか?」
「とてもひとくちでは言えません。心が晴々としています。胸のつかえが取れて、喉に何か詰まった感じはすっかり消えています。体調もよい感じがします。
自然に笑顔が出てきて、誰から見られても嬉しいっていう幸せでいっぱいの気分です」
あなたへのメッセージ
ポルソナーレの「イメージ療法」は、ごらんいただいてお分りのとおり、誰でもかんたんにマスターできます。学習してマスターすると次のような能力が身につきます。
(1) 相手の頭の中の無意識のイメージがよく分かって、心からずっと仲良くできる
(2)相手の脳の中に記憶されているイメージがよく分かるので、心をひとつにして幸せに生きることができる
(3) 相手がとらわれている無意識の不安が分かって、ごく自然に心の病いを治してやれる
(4) 相手を元気にしてやれるということは、自分も元気になるということ。体の不調もみるみる治る、人生の中で勝ち残って幸せになる、もちろん豊かにもなれるなどです。
あなただけの幸せと、あなたの愛する人とどこまでも仲良く楽しみながら生きていくために、ポルソナーレのゼミで「イメージ療法」をあなたもいそいでマスターして身につけませんか。
補足 『脳の働き方が明らかにする日本人の心の病いの発生のしくみ』
メールマガジン第81 号心の病いの症例研究 書評「今を読み解く。激増し、変化するうつ病の現在」
(日経、平成18年10月15日、斎藤環、精神科医)より
みなさん、こんにちは。ポルソナーレの谷川うさ子です。
今回は、「急増しているうつ病」について精神科医の斎藤環が、
日経の書評欄でいくつかの書籍をとりあげている話をご紹介します。今の日本の心の病いの「うつ病」がどんなふうな状況になっているのか?がよく観察されます。
● 斎藤環による「うつ病」の考え方
- WHO(世界保健機関)がおこなった世界予測によると、総疾病の中で「うつ病」は、二〇二〇年には二位になると見られている。(二〇〇〇年は四位であった)。
- 日本でも「うつ病」が急増している。厚生労働省がおこなった調査によれば、一般住民の約15人に1人が「うつ病」を経験している。その4分の3は「医療」を受けていない。
- 日本人の「自殺者」は、一九九八年に三万人を突破して以来、現在に至るまでほぼ三万人前後で推移している。「うつ病」と「自殺」との関連は深い。ここにも「うつ病」の急激ぶりが反映されている。
● 斎藤環による『薬でうつ病は治るのか?』(片田珠美、洋泉社)『うつ病新時代』(内海健、勉誠出版)の書評
- 「うつ病が急増している」ことと変遷が書かれている。だが、かつての「うつ病のモデル」の「まじめで責任感のある人」といった分類にあてはまらない事例が増えている。若い世代に急増している。
- 「うつ病」は「心の風邪」と製薬会社と精神科医は宣伝するが、それは必ずしも事実ではない。
- また、薬物の効果も言われているほど確実ではない。自殺や犯罪を誘発する危険な副作用もある。
- 最近の「うつ病」は、「躁病」と「うつ病」とを交互にくりかえすパターンが目立つ。しばしば、「人格障害」や「気分障害」などととりちがえられている。
● ここで「製薬会社と精神科医がうつ病は心の風邪と宣伝している」というのは、「セロトニンが不足していることによる無気力や抑うつが、うつ病の実体だ」ということへの指摘です。
セロトニンは、脳幹の中央部にある「縫線核」にニューロンの細胞体から出発して脳全体に分布されています。
「覚醒と睡眠」「自発運動」「摂食や飲水の行動」「攻撃的行動」「学習、記憶の能力」「性行動」「血圧調節」にかかわっているとされています。
- 躁病…ノルアドレナリンの作動性ニューロンの活動が亢進。
- うつ病…セロトニン作動性ニューロンの機能の低下
- 強迫性障害やパニック障害…クロミプラミンは、セロトニンの再取り込みを阻止して「不安」を抑える。プロザックに代表される「SSRI」は、選択性セロトニン再吸収阻害剤。セロトニンだけに作用する。ブスピロンは、全般性不安障害にも用いられる。抗不安薬の特効薬といわれる。セロトニンの放出を抑えて抗不安作用を出している、というものです。
- セロトニンは、A6神経のノルアドレナリンとセットになって分泌される、とはポルソナーレのゼミでもレクチュアしています。すると、お分りのように、「セロトニン」の分泌を薬でコントロールするということは、分泌が多くなるか、少なくなるかのいずれかに傾いて、「A6神経のバランス」を崩すことが分ります。この中で「自殺衝動」が起きたり、「躁病」が誘発されるのです。
● 日本人は、世界で二番目くらいに自殺者が多い、というのはよく知られている事実です。なぜ、こんなにも「うつ病」(躁病も)が多いのか?ということは、日本人に独特の「脳の働き方」がつくられているからです。
- 脳の働き方は「脳内麻薬」といわれているドーパミンの分泌による「快感報酬」の原則にもとづいている。
- 日本人は、「対人関係」を第一優先に考えるという脳の働き方をつくっている。
それは、「右脳のウェルニッケ言語野」で触覚の認知を中心に働かせているということだ。
- 右脳・ウェルニッケ言語野は「触覚」を認知するだけだから何のイメージも喚起しない。そこで、「右脳・ブローカー言語野」の3分の1の記憶の領域を借りて「触覚の認知」を記憶する。
ちなみに「右脳・ブローカー言語野の3分の1の記憶の領域」とは「ものごとを大きく見る」(クローズ・アップ)のことである。
日本人は、「人間関係を第一優先に考える」ということは、擬似血縁意識の対人意識を記憶しているということです。これは、「右脳・ウェルニッケ言語野」でものを考えるということでもあります。すると「対人関係」になんらかの不安や緊張を抱えている人は、「社会の中の知的な対象」については、つねに正しく理解できないという脳の働き方のメカニズムを形成していることになるのです。このことは、「脳の働き方」の核心の「快感報酬の原則」に置き換えると「幸福のボタン押し」といわれている「中隔核」でドーパミンを分泌させているということを意味します。
- 「うつ病」の脳の働き方とは、どういうものか?
「右脳・ブローカー言語野の3分の2の記憶の領域」は、「右脳・ウェルニッケ言語野」に直接、記憶されない。「抽象」だから、である。したがって、社会現実の中の「抽象のものごと」と関わりをもつ時、「関係はある。しかし、内容が無い」という孤立が生じる。これが「うつ」である。
- それでも、「抽象のものごと」を「暗記」しようとして憶える場合がある。
この場合は、「右脳・ブローカー原語野」に「ヒモ」となる別の快感のイメージの対象を憶える必要に迫られる。おもに、「遊び」「性」「インターネット」などだ。これは「扁桃核」でドーパミンを分泌する。だが、憶えた「抽象」は、何らのドーパミンも分泌しない。むしろ、関わりはミスを生じ、失敗をつくるので自信を喪失し、不安をつのらせる。ノルアドレナリンが分泌する。これが「パニック障害」や「全般性不安障害」である。
- パニック障害や強迫性障害、社会不安障害、全般性不安障害のどれかを経験すると、「社会」との関わりをリタイアする契機になる。逃亡や逃避のことだ。この時に、快感を得るためのことをおこなうのが「幸福のボタン押し」(中隔核)である。ここで「うつ」と「躁」とが交互に反復してくりかえされることもある。
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