ポルソナーレのサイト内検索
|
||||||||||||
クマ江さん |
「ポルソナーレのゼミで教えるとおりに脳の長期記憶の言語野を働かせてください。 そうすれば、どんな難しい仕事の環境でもスイスイ憶えられて、社会や現実がどんなに変わっても適切な判断ができて、楽しく、安全に生きられます」 というカウンセリング・ゼミが、40年間、根強い人気。 日本人の脳の働き方は、「相手がいても、いない」「相手との関係があっても関係が消える」というコワイ記憶の仕方。 そこで、出回っている「脳トレ」は危険!この憶え方なら忘れない、アンチ・エイジングにもお役立ちと人気のこのゼミを、あなたにもご紹介! (熊野クマ江) |
|||||||||||
クマ江さん |
●脳の働き方の本物とニセ物の見分け方
「うさ子さん、今、脳の記憶力とか、脳の力の脳トレとか、脳を鍛えるっていう本や雑誌の特集が急に出回っているよね。 とくに、記憶力の脳の伸ばし方ってのが人気のようだね。 誰もが、ポルソナーレと同じように『脳の働き』って言い出している。 これらの出回っている『脳の働き』の『記憶の方法』って、本当に役に立つんですか?」 |
|||||||||||
「最近、最も目立つのは『記憶力を磨く方法』(池谷裕二=監修、夏谷隆治=著、だいわ文庫)のように、脳の話を専門の言葉を使って、長期記憶‐短期記憶と、脳の記憶の機能を説明している本です。 『文藝春秋』(二〇一三・十月号)では、何人かの有名人に、これが脳の使い方だ、と体験を語らせて、脳の使い方と言っている。 彼らの言う脳の使い方とは、記憶して忘れないように何時間も憶えつづける、反復してくりかえし、くりかえし声に出したり、手で書く、パソコンなどを見つづける、という行動の仕方です。 忘れるのは当り前と言っている。憶える必要があるなら、その必要のある時に歌うなり、作業、そして憶えれば、それが長期記憶になる、と記憶の仕方まで指南していますね。 こういう憶え方は、ポルソナーレが解明した脳の言葉の生成のメカニズムから見ると、たいへん危険でアブナイんですよ」 |
うさ子さん |
|||||||||||
クマ江さん |
「『記憶力を磨く方法』で夏谷隆治は、短期記憶を忘れないようになんども反復して憶えれば、それがあなたの長期記憶になるって教えているけど、これって、本当のことなの?」 | |||||||||||
●最も正しい脳の働きの説明
「そういうことは絶対にありません。 短期記憶、長期記憶というのは、左脳、右脳ともにブローカー言語野の領域(場所)につけられている名称のことです。脳の細胞が、短期にしか憶えない、長期に憶える、と機能している、その機能の働き方の名称のことです。 自動車を運転すると、ギアを入れて、ロー、セカンド、トップなど速度を言い表しますね。スピードの名称です。自動車の働き方の名称ですよね。 短期記憶も長期記憶も、脳細胞の働き方の名称なんですよ」 |
うさ子さん |
|||||||||||
クマ江さん |
「日本人なら、ほとんどの人が夏谷隆治の言うように、人間は、スグに忘れる、そこで反復してくりかえしくりかえし憶えると、やがて忘れない。それが長期記憶のことだって考えているんじゃないですか?」 これて、記憶についての間違った理解?」 | |||||||||||
「間違ってますね。人間が言葉やものごとを学習して憶える機能をもつ脳の部位はブローカー言語野っていうんですよ。 脳のことは何も知らなくても名称くらい聞いたことがあるんじゃないでしょうか。 このブローカー言語野が、言葉を生成します。話す、書く、読むなどの言葉とその働きをつくり出すんです。 このブローカー言語野の機能は、長期記憶のゾーンと短期記憶のゾーンとに分かれています。ブローカー言語野・3分の2のゾーンが長期記憶の機能です。ブローカー言語野・3分の1のゾーンが短期記憶の機能の働きをします。 短期記憶といっても、夏谷隆治のいうように10秒から数分しか記憶しないという意味ではありません。 憶えない、忘れる、というのが短期記憶の機能の意味です。 パソコンでいうとエンター・キーと同じです。確定する、行動は終わり、という機能をもつのがブローカー言語野・3分の1の短期記憶の役割りです」 |
うさ子さん |
|||||||||||
クマ江さん |
●日本人は、短期記憶の脳しか使っていないとは、どういうことか?
「うさ子さん。日本人は、日本語の文法の已然(いぜん)と未然(みぜん)の『自分自身にとって…である』というように主観を言い表すから、この短期記憶のブローカー言語野・3分の1の言語野を働かせているって説明しているよね。 何も憶えない、何も記憶しない、行動は終わりっていう機能だよね。それなのになぜ、日本人は読み書きもできて、話したり、書いたり、しゃべったりも出来ているのさ?」 |
|||||||||||
「じつは、それが日本人の記憶障害の問題なんですよ。ブローカー言語野・3分の1の領域は、ウェルニッケ言語野という触覚の知覚だけを専門に記憶する言語野とつながっているんです。 触覚の知覚を記憶するといっても分かりにくいでしょうから例をあげます。 人は、それぞれ声に出して話します。その声と、声を出す人が、げんに、そこに存在するという実在性を記憶するのがウェルニッケ言語野です。 Aさんの声を聞くと、Bさんではなくて、Aさんと、Aさんが今、現実に間違いなく存在する、ということを記憶します。 NHK・TVで『ダーウィンが来た』という番組を放映しています。この番組でジャングルで生きている猿の母と子の生態を紹介していました。 子猿が母猿と離れて姿が見えなくなった、そこで母猿はキーッ、キーッと声を出す。 この声を子猿が聞く。 そして子猿もキーッ、キーッと鳴き声を出す。母猿が子猿の声を聞いて、キーッ、キーッと鳴き声を出す。互に、声を出し合って応答して、声の音源に向かって動き、出会うという場面です。 猿にウェルニッケ言語野は無いので、聴覚野を使って触覚の知覚神経でお互いの実在性を実感しています。 人間の場合、この実在性を実感するのがウェルニッケ言語野です。 日本人は、短期記憶の脳の機能と、ウェルニッケ言語野を使って、くりかえし、くりかえし憶えるべきことと接触を反復させて、触覚の知覚で記憶しているんですよ」 |
うさ子さん |
|||||||||||
クマ江さん |
●脳の働きのしくみとしての短期記憶の意味
「日本人は、左脳、右脳ともにブローカー言語野の3分の1の言語野で日本語を使っているのか。この3分の1の言語野は短期記憶の機能をもつんだよね。 では、短期記憶っていうのは、いったいなぜ、短期記憶っていうの?」 |
|||||||||||
「言葉を生成する人間の脳は、眼の視覚が中心になっているんです。 人間の脳がつくる言葉は、眼の視覚の知覚のイメージが右脳に思い浮び、このイメージを中心に左脳で言葉が生成されるんです。 音声とか音だけの言葉は、視覚の神経と聴覚の神経が同じ回路を使っているので、視覚のイメージに対応してつくり出されます。これを視覚と聴覚の共時的心的現象といいます。 言葉づくりの中心は、右脳・ブローカー言語野に思い浮ぶイメージです。 このイメージが、眼の視覚の機能のとおりにつくられています。 眼の視覚の機能とは、遠いところを見る、近いところを見る、の二つの機能のことです。 遠いところを見る視覚神経は、Y経路・アルファー細胞・大細胞でつくられています。 近いところを見る神経細胞は、X経路・ベータ細胞・小細胞でつくられています。 ブローカー言語野に置き換えると、Y経路が『3分の2のゾーン』、X経路が『3分の1のゾーン』です。 Y経路は、自律神経の交感神経の支配です。 X経路は、自律神経の副交感神経の支配です。 Y経路の「3分の2」が長期記憶のゾーンです。 X経路の「3分の1」が短期記憶です。 人間の脳は、Y経路が認知したものをX経路が確定して記憶を完成させるというメカニズムになっているんですよ」 |
うさ子さん |
|||||||||||
クマ江さん |
●長期記憶が正しい「記憶」ということのレクチュア
「脳がどんなふうに言葉をつくるのかの大筋は分かったけど、なぜ、長期記憶といい、短期記憶というのかが、分かりませんね」 |
|||||||||||
「視覚のY経路は、ゲシュタルト形態原理を働かせるんです。ものごとの動きとパターンを記憶する、バラバラに存在するものをグループにまとめて記憶する、今、見ているものは過去に見たものの何かに似ている、と判断して類似性を記憶します。長期記憶とはこのゲシュタルト形態認知の記憶のことです。X経路は、このゲシュタルト形態認知の形態と色彩を確定して記憶するので、短期記憶です。短期記憶とは、記憶の完成のことです。 なぜ、わざわざ短期記憶というのかというと、X経路は必要な時にしか憶えていることを表象させないということを意味しています。 Y経路のゲシュタルト形態原理は、ブローカー言語野・3分の2の言語領域にいつでも、どこでも記憶しているものが表象しつづけているから長期記憶というんですよ」 |
うさ子さん |
|||||||||||
クマ江さん |
●長期記憶が長期に記憶するものとはどういうものか?
「ほう!!そういうことは初めて聞きました。 でも、長期記憶のゲシュタルト形態認知のことが、いつでもどこでも思い浮んでいるって、なぜ分かるの?」 |
|||||||||||
「いくつか例をあげると、思い浮んでいるのは、共同体、社会、共生といったことです。 人は、道を歩く時に歩道を歩きます。車道は歩かない。そういう法則を無意識の観念の運動として思い浮べて、そのとおりに行動していることが長期記憶の証明なんですよ」 |
うさ子さん |
|||||||||||
クマ江さん |
●ほとんどの日本人はコルサコフ健忘症であることの説明
「それで、日本人は、日本語の文法の已然と未然の『自分にとって○○がある』という表現の法則に従って、ブローカー言語野『3分の1』、X経路・短期記憶の脳の言語野しか使っていないって言ってるよね。 社会、共同体、共生といったことにかんすることは何も思い浮ばないわけだ。ゲシュタルト形態原理も働かないよね。じゃあ、どうやって社会のこと、共同体のこと、共生のことを記憶するの?」 |
|||||||||||
「ルール、きまり、約束、法則、規範といったことを記憶できないからコルサコフ健忘症っていうんです。 どうやってこういうものを記憶するのかというと、指導したり、いちいち教えたり、指示する人がいると、教える言葉のとおりに行動するんです。 この時の憶え方は、くりかえしくりかえしの反復です。 初めはこうしなさい、次はこうしなさいという言葉のとおりに行動して、社会参加が可能になります。 くりかえして反復するとウェルニッケ言語野の触覚の認知が、写真に撮るように記憶します。 これを馴化(じゅんか)といいます。 でも、この教える人の言うことを聞かなくなると行動が止まり、そして記憶したことを全部忘れるんです」 |
うさ子さん |
|||||||||||
クマ江さん |
●逆向性健忘になると、そこで人生は終わる
「それって、コルサコフ健忘症の一つの前向性健忘症のことだよね。 人の話を聞いてもすぐ忘れる、本を読んでも何も頭に入らない、という人が多いよね。 記憶障害とか聴覚障害とかいうけど、これもコルサコフ健忘症の仲間なんですか?」 |
|||||||||||
「コルサコフ健忘症のひとつです。逆向性健忘症といいます。人と会話していてひとり言のように自分のしゃべりたいことだけをしゃべりつづけるというのが逆向性健忘症ですが、やがて、過去の体験の一つか二つの同じことに執着してしゃべる、というように進行します。そして過去のことのイメージだけしか思い浮ばなくなるとX経路のゾーンに常時思い浮かべつづけると、部屋に閉じこもり、家の外に出れなくなる。X経路のゾーンには妄想が長期記憶として思い浮びます。ここに至ると話しかける他者の言葉を記憶しなくなるので、会話不能になりますね」 |
うさ子さん |
|||||||||||
クマ江さん |
「じゃあ、日本人は、よいアドバイザーを見つけて適切な学習と行動を行ない、この中でブローカー言語野『3分の2』を働かせるしか、生きられる道はないわけだ。 ポルソナーレのゼミは、カウンセリング込みでそういうことを個別に指導しているんだよね」 |
Part12にもどる Part14にすすむ
連載バックナンバーはこちら