■相談の事例
私は、ガス症で困っています。3年くらい悩んでいます。いつもこの症状が頭にあって困っています」
(奥谷美代子。高校3年生。女性。鳥取県気高郡)
(注・人物は仮名。特定の人物、地域、職業、団体、とは無関係です)。
■相談の内容
私は、高校3年生の女子です。ガス症で困っています。この症状が出てから4年くらいになります。原因は、たぶん、受験のストレスからだと思っています。受験はうまくいったので、気になることはないのですが、一度症状が出るとそれが頭から離れなくなります。症状は全く良くなりません。
病院にも通っています。もうずいぶん長く通っているのに、薬は効かなくて治りません。
何かに集中しているときとか、何かをやっていてこのことが頭にないときは、症状は起こりません。トイレに行けない状況にある、と思うときも症状が出てきます。
症状が授業中に出ると、全く授業に集中できなきなります。
授業に、一時間座っていられなくなって保健室に行く、ということがしばしばあります。私は、どうしたら普通になれるのでしょうか。
私は、4人家族です。妹がいます。妹にたいしてよく怒鳴ったりします。
よくないとは思うのですが、ついつい怒鳴ります。こういうことも私の症状に関係しているのでしょうか。
●ポルソナーレの指示性のカウンセリングとは、こういうものです
「ガス症」というのは、自分で自分の気持ちを安心させるための症状です。「肛門からガスを出すこと」で、感情という気持ちの経路をとおって、直接、気持ちを安心させています。
ふつう、人間の気持ちは、人間関係や、頭の中に楽しいことを思い浮べることで安心する、という二つの経路をとおって「安心する」ことを享受しています。相談者の事例のように、「人間関係」によって安心を得ることができなくなったり、誰もがおこなっている「場面」でみんなと同じように一様に「同じこと」ができないというときに、人は、自分の身体に直接、痛みか快感を与えて「安心」を享受します。これを、「退行化した安心の享受」といいます。
なぜ退行化なのか?といいますと、一人の人間にやってくる「不安」は、疲労や体力の低下とか、身体機能の低下による、直接、身体に受け取るものと、「ものを考える」ということがつくり出す疲労や体に感じる不調との二つがあります。心や精神が作り出す不安の二つがあります。いずれも、身体に、疲れや痛み、もしくは「マヒ」といった感覚といっしょに「不安」が感じられます。
「不安」を感じたときに、「行動」が止まったり、スムースに行動ができなくなったときに、その時にもなお「不安の症状」があれば、「行動」を止めることが目的になっている、と判断します。現在、その人がおこなうべきことをやれていないということが「退行化」という意味です。
「ガス症」の場合は、気持ちの世界が幼く、「幼児のレベル」にとどまっている、ということが心や精神から見た原因です。現在は、一人で独立して生活ができない、家に引きこもっていて、「母親に依存している」という「退行化」が「ガス症」に匹敵する症状です。 |