全日本カウンセラー協会 ポルソナーレ

うさぎです。
ポルソナーレ 今の日本の脳の働き方と病気のリポート
「個人べつの病気と症状の傾向」 No.33
日本人の脳の働き方がつくる心の病い
「日本人の脳の働き方と強迫性障害。行動停止をつくる不安のメカニズム」
私は30歳の女性です。高校の頃から嫌な思いが頭に思い浮ぶと、すぐに逃げ出したくなって止めたり休んだりしてきました。私は、自分が嫌だなあと感じると顔の表情が別人のように一変してゆがむのです。変な顔になります。こんな私ですからすぐにウワサの種になります。仕事を辞めて家で職探しをしていますが、仕事をつづけられるかどうか、自信がありません。
■相談の事例

「私は30歳の女性です。高校の頃から嫌な思いが頭に思い浮ぶと、すぐに逃げ出したくなって止めたり休んだりしてきました。私は、自分が嫌だなあと感じると顔の表情が別人のように一変してゆがむのです。変な顔になります。こんな私ですからすぐにウワサの種になります。仕事を辞めて家で職探しをしていますが、仕事をつづけられるかどうか、自信がありません」
(栗田やよい。30歳。女性。無職。富山県富山市)。
(注・人物は仮名です。特定の人物とは無関係です。また、特定の地域、職業、団体とも無関係です。相談の内容も、いくつかの内容を合成して再構成してあります)。

■相談の内容

 私は、中学生の時、とてもセックスが好きな男の子と付き合いました。この時は、相手が好きとか嫌いじゃなくて、ただそういうことに興味があって、お互いに体だけを求めてたという感じでした。ただの遊びだったのです。これが、クラスのウワサになりました。すぐに男にベタベタするとか、甘えてすり寄っていく、とかです。私は、このウワサにキズつきました。私は、学校ではマジメにしていて、目立たないようにしていました。勉強だっていっしょうけんめいにしました。成績だって良かったのです。

 高校になって2年生になった時、クラスの男の子と付き合って、セックスをするようになりました。この時に、お互いに好きだったので、何を言われても気にしない、という気持ちでした。
 またウワサになると困るので、絶対に誰にも言わないようにしようと固く決心しました。私は、口が固い方でした。

 でも、いつの間にか私のことがクラスでウワサになりました。「あんなに何も知らないような顔をしてすごいねえ」とか「意外だねえ」といったことです。誰がしゃべったんだろうと思いました。ひょっとしたら付き合っている彼かもしれないと思い、メールや電話で確かめました。でも、「しゃべっていない」と言うのです。
 ある時、ふっと気がつきました。
 私が、友だちに、「私ねえ」としゃべっていたのです。「S君とセックスしたんだよ」と。気がつかないうちに、自分でも何の自覚もないのにペラペラとしゃべっている自分に気がつきました。友だちがだんだんなくなって淋しかったのかもしれません。友だちが驚いてびっくりする顔を見たら、私って、あんたとはちがって、特別な人間なんだってイバりたかったのかもしれません。聞いている相手の女の子が、びっくりしているのを見て、次から次へともっと驚くようなことを言いたかったような気がします。私は、母親にも「男の子とセックスをした」と言ってしまいました。母親は、「そういうことをやるのも、人に言うのもやめなさい」と言いました。それで、私は、自分が人に自分のことをポロポロとしゃべっていたことに気がついたのです。

 この頃から、私は、顔の表情がピリピリとしてひきつるようになりました。顔面神経痛のような感じです。初めは、そんなにひどくはなかったのですが、人が何かを言っているのが聞こえてくるだけで顔の目のあたりから、口元にかけてピクピクするようになりました。
 そして、顔色がサッと変わったり、顔が歪んで、変な怒ったようなニラム目になってきました。自分でウワサを広げて、大きくしているのでじっとガマンするしかなかったのです。
 こんな状態で高校生活は本当に苦しくて、辛くてたまりませんでした。学校もしょっちゅう休みました。幸い、勉強はやっていたので卒業することはできました。人に嫌がられていたのであまり人と話をせずに、しかたがないので勉強するしかなかったのです。勉強することしか、孤独な時間をすごすやり方はなかったのでした。

 高校を卒業して、大学に行きました。でも、大学は、高校とちがって甘いものじゃなかったのです。勉強をすればするほどもっと孤独になりました。人と何をしゃべっていいか分からないし、顔のひきつりがひどいので人を避けていると誰も相手にしてくれません。もう嫌だ嫌だと言って、高校のころと同じことを母親に言うようになりました。顔面がひきつるのは、人が側にいても起こるようになり、その人にも嫌な思いをさせるようになっていました。勉強もおもしろくないし、みんなにとけこめないのと、いつも胸がドキドキと苦しいので、学校にも行かなくなりました。誰かとセックスの関係になれば少しは安心するかと思って、クラスの何人かの男の子に自分からムリに明るく笑顔で近づいて行ってそういう関係にもなりましたが、その男の子が机に向かって側に座っているだけでも気になって、おかしな顔になるので、いつも怒ったような態度になりました。すると、男の子との関係もおかしくなってつづかなくなったのです。

 大学は、22歳でなんとか卒業しました。
 嬉しくもなんともありませんでした。
 やっと辛い毎日から逃げ出せたという思いでいっぱいでした。母親が、「男の人との出会いがあるような仕事に就いて、早く結婚しなさい」と言うので、証券会社に勤めました。でも、社会は、学校よりももっと甘くなかったのです。入社した日から一週間もしないうちに、「辞めたい、辞めたい」と父親と母親に話し始めていました。

 会社に入って、すぐに男の人と付き合い始めました。でも、側にいるだけで緊張して、体が震えてくるのが、もっとひどくなっていたのです。それに、話すことといえば、毎回、「仕事が嫌だ、辞めたい」ということばかりでした。電話でも、メールでも、「仕事が嫌だ、辞めたい」という話題ばかりでした。相手の人は、だんだんめんどくさくなったらしくて、「辞めれば」と言いました。それで辞めたのですが、その人ともそれっきりになりました。

 すぐに働こうと思っていたのです。
 ところがすぐに昼と夜が逆転する生活になり、人が側にいると緊張することがもっとひどくなり、何もする気がなくなりました。何もせず、何もできなくなったままずっと家にいます。
 母親は、知り合いの人に頼んで結婚相手を探してきますが、顔のひきつりが気になって側にいるだけで震えてくるので、会う気にもなれません。この頃は、頭もボーッとしてきて、まともにものを考えられなくなっています。話すことも、以前よりも幼稚になって同じことしかしゃべらない状態です。
 同じ言葉だけがぐるぐると頭の中に思い浮ぶようになりました。

●ポルソナーレの「指示性のカウンセリング」とは、こういうものです

 「脳の働き方」といえば、誰もが「記憶力のいいことが頭がいいことだ」と思いこんでいます。記憶力さえよければ試験に合格できて、いい学校や、いい仕事にも就けて、収入も安定する、というイメージです。げんに日本のたいていの職業には「試験」や「資格」の制度があって、試験に合格したり、資格を取得した人が社会的な成功者だと見なされています。
 たいていの人は、試験に合格していい仕事に就きたいとは思うけども、しかし、いざ試験勉強をする段になると、「憶えること」があまりにも多くて、しかも何年にもわたる「勉強の日々」が予定されるので、これを見て、諦めます。そして、「これをやりとげられる人は、きっと頭がいいんだろうな」と勝手に得心します。

 ポルソナーレでも、「憶え方」というものを指導します。万やむをえない時に、「暗記する方法」を教えます。それは「ブルガリア方式」というものです。これは、明るいイメージのものにくっつけて、反復して記憶する、というものです。人間の記憶は、約9時間の周期で半分ずつ記憶が曖昧になるという「海馬」の記憶の中枢神経の性質があります。そこで、扁桃核の「好き、味方」という中枢神経を利用して、「好き」のイメージにくっつけると、スムーズに記憶できます。しかし、これは、あくまでも、戦術的なテクニックです。

 ここから分かることは、こうです。
 人間の脳は、「左脳」が言語の野(や)ですが、4つの機能に分かれています。前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉です。「丸暗記」というのは、この四つの野(や)の働きとは、無関係のことをいうのです。
 「前頭葉」の創造性、「頭頂葉」の人間の知性の柱の「距離」「角度」「方向性」などの知性などは、全く働きません。「資格」をとった人、つまり暗記が得意な人が「うつ病」に陥って「行動停止」になるのは、憶えた言葉の「意味」は不問にするのでここで「意味」という内容から孤立するからです。少なく見つもっても、「前頭葉は働かない」「頭頂葉は働かない」「側頭葉は働かない」…だから「後頭葉」が働かずに「運動神経」が止まります。これが「安倍首相」が職責を放棄した直接の原因です。

 事例の女性は、「性」の言葉を「記号」として憶えていることが分かります。「性」を記号として憶えると、人間関係の全てに孤立するのです。この行動停止が「線状体」から不安を表象しつづけています。
 この「不安」が認知的不協和の法則により、より不安の強いイメージをつくり、行動の全てを停止させています。



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