■相談の事例
「私は42歳の母親です。子どもが女の子が3人います。小6、小2、幼稚園の年長児の3人です。私は、不安感がつのってガマンできなくなると怒鳴る、叫ぶ、物を手当りしだいにこわす、という衝動が出て実際におこないます。
3人の子どもたちは、順調に育っています。それでも、いつか、どこかで何かしらの影響が出てくるのでしょうか?」
(朝倉京子。42歳。主婦。神奈川県平塚市)
(注・人物は仮名です。特定の人物とは無関係です。また、特定の地域、団体、職業とも無関係です。相談の内容もいくつかの内容を合成して再構成してあります)。
■相談の内容
私の父親が中1のときに病死しました。
父親は、ギャンブル好きで、アルコールが入ると、よく家の中で暴れていました。
よく物を投げて壊していたことを憶えています。ガンになって亡くなりました。私は大学を出て、教師になりました。学校の成績は努力したので、良い方でした。しかし、不潔恐怖症になり、しょっちゅう手を洗うなどの強迫観念があって悩まされていました。結婚してもこの強迫観念は、姿を変え、形を変えて残っています。
子どもに恵まれて教師を辞めて主婦をしています。
子どもは3人とも女の子です。
私の今の困ったことは、不安がひどくなってガマンできなくなると家の中で暴れることです。ちょうど父親のような暴れ方です。
結婚前は、二、三度、家の中のガラスをみんな壊しました。結婚してからは、物を投げたり、叩くなどのことが二、三回ありました。子どもも見ています。子どもは、学校の先生もホメるくらいに素直で、勉強の成績もよく、お友だちも多くいて元気です。何の問題もないように見えます。私のこの強迫観念は感染するのでしょうか。
●ポルソナーレの指示性のカウンセリングとはこういうものです
心の病いというものは、ウィルスや菌のように感染するのではありません。
「性格」が同じようなパターンを形成するのです。「性格」とは、ものの考え方のことです。ものの考え方とは、社会の現実の中で、態度、姿勢、行動をあらわすことです。態度、姿勢、行動とは、社会の中のものごとを自分の方へ引き寄せる、自分が近づく、自分から遠ざける、の三つをあらわすことをいいます。同年齢の人と比べて、「他の人はなんでもなく、安心して出来ることが、しかし、自分には出来ない」という差異や違いがある、と感じられて、この違いに不安や緊張、恐怖を感じることが「性格の特性」です。
子どもにとって母親は、人間関係と言葉の能力を学習する対象です。父親もまた、自分の妻から人間関係と言葉を学習します。このときの学習は、「能力」の向上や進歩を学習するという意味です。
事例の母親は、3人の女の子に「ここでは行動しない」「ここでは行動しなくてもいいんだ」「ここでは、行動を拒絶してガマンして病気になるか、もしくは病的な言動をあらわしてもいいんだ」という「性格」を学習するように学ばせていることになるのです。このようなことは、脳の中の「線状体」で記憶されています。また「右脳系の海馬」や「中隔核」でも記憶されています。この「記憶」は、「半行動停止」か、「行動が止まった時」に「右脳」に表象されるのです。したがって、3人の子どもが、いつ、どこで、何について「行動」を止めるのか?は、「行動のための学習」が、どのようなことで欠如しているのか?で分かるのです。
ロルフ・デーゲンの言うように「心理学のテスト」の場面ではあらわれません。また、順調に行動しているところを観察してもいかにも正常に見えるものなのです。
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カウンセラーになりたい方 https://porsonale.com/t7.html
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