みなさん、こんにちは。
全日本カウンセラー協会・ポルソナーレの谷川うさ子です。
●「うつ病」の理解の入門
前回の本メルマガで、日本人に心の病いの「うつ病」が広がっている、ということをお話しました。「うつ病」は、仕事でも学校の勉強でも、人と会話することでもいいのですが、自分が関わりをもつ「ものごと」と葛藤する能力をなくす、という心の病気のことです。
葛藤(かっとう)とは、葛(かずら)と藤(ふじ)の枝がもつれからむことのメタファーです。意味は、ものごとの事実を受け止めて、好きだからやる、嫌いだからやらない、というのではなくて、望ましい目的のために最後まで実行するということです。不安だからやらない、自信がないからやらない、気分が乗らないから行動を止める、というのは「葛藤する力が無い」ことをさしています。
「葛藤」(かっとう)とは、争ったり、ぶつかるという意味で言われます。このときの「争う」とは、敵と味方に分かれて衝突するということではありません。問題を解決したり、ものごとを安定させるために持続的に実行しつづけることのために、「何もしない」「実行を中断する」という自分自身の感情や気分をマネジメントする、ということです。
●「マネジメント」ということについて教えます
「マネジメント」とは、企業などの経営概念です。人、お金、時間、物などの使い方を最善なものにして、企業なりの発展や進歩を維持して、持続させることについて用いられる概念です。人間は、「身体が資本だ」といいます。
すると、「マネジメント」という概念は、個人が「自分の健康を管理する」というときにも適用されます。
「うつ病」に陥らないための心の健康の「マネジメント」が必要になっているのが、今の日本人です。
政府は、医療費を抑制するために「健康会計」という概念を導入して「健康管理のマネジメント」を法的に義務づけました。これは、おもに「生活習慣病」がテーマになっています。糖尿病や脳梗塞などが重くなって、治療が長引くと、「治療」にともなう医療費が「一人当り数億円になる」という試算が根拠になっています。「病気になると、企業の支出もぼう大なものになり、しかも生産性が低下しつづけるだろう」という主旨です。
「健康会計」という概念は、もともとはアメリカでつくられました。心の病いの「うつ病」にも適用されています。「メンタルヘルス」という領域での「健康会計」です。「うつ病」も、休職が増えると、仕事の生産性を長期にわたって低下させるというマネジメントによるとらえ方です。
●「うつ病」は、日常生活の行動から起こります
「うつ病」とは、「葛藤能力が低下することだ」というのは、「うつの症状」の面をとらえた理解の仕方です。
「葛藤」の対象は、二つあります。
一つは、ものごととの関わりの「形式」です。「あいさつ」や「返事」、「問い合わせへの応答」などが「形式」です。「学校に休まずに行くこと」「仕事に、休まずに行くこと」などの行動も「形式」です。「そうじをする」「後片付けをする」「整理整頓をする」なども、「形式」です。「やるべきことをちゃんと分かっているけれども、実行の優先順位の都合で実行しなかった」というのは、「葛藤能力の低下」ではありません。「実行のための自覚的な意思」はしっかり保たれているからです。この「自覚的な意思」が消えることが「うつ病」です。
●多くの日本人にとっての「うつ病」の背景とはこういうものです
日経新聞の報道には、日本も含めて、アメリカ、ヨーロッパ、中国、インド、韓国などの「景気が悪化している」ということが、連日、書かれています。直接には、アメリカの「サブプライムローン」の金融システムの「金融商品」が破綻して、アメリカやヨーロッパの金融機関の損失が広がり、深くなったことが原因だといわれています。信用収縮が起こり、資金のショートが拡大して、「損失の回復」の見通しが立たないことが、企業の経営を悪化させている、と書かれています。
みなさんは、ひょっとして驚かれるかもしれませんが、日本も含めて世界は、「お金余りの状況」がつづいています。「お金」といっても「資本」のことです。
あるいは「資産」ともいいます。その一方で、「財政赤字」などに象徴される「お金の流出」がつづいています。この「お金の流出の圧力」が経済社会の全体に加わることを「デフレ現象」といいます。この「デフレ」による「資本の消失」を防ぐために、「原油」などの国際商品への投機が起こりました。「ガソリン」などの「物価」が上がって「インフレ現象」をひき起こしています。この「インフレ」は、中国、インドなどの「人件費」を押し上げて、さらに「インフレ」を底固めしています。
これらの日本と世界の「世界同時景気悪化」は何を意味しているのか?といいますと、「新たなうつ病の背景になる」ということをお話しています。
「産業構造の高度化」「先端的サービス業の育成」などが求められている、などというのが日経の論調です。すると、「不景気」とか「不況」などは「負の資産」の意味をもつので、この「負の資産」に相当する新たな「生産性」が求められています。この新たな現実に適応できる「葛藤能力」(関わりをもってマネジメントできる知性と行動力)が必要とされているのが、誰にとっても共通の現実である、ということをお話しています。
●日本の政治は、「生産性を伸ばそう」ということは考えていません
日本は、少子化と老齢社会を特質にしています。このことは、老人の面倒を見る福祉と医療のコストがかかり、新しく収入を増やす人材が減少している、といわれています。すると、政治も行政も、「うつ病」を生成する根本に目を向けるということはなく、「老人」を優遇するための「コスト支出」に拍車がかかっていくということが予測されます。
「年間3万人以上の自殺者が10年以上もつづいている」という「うつ病」の状況や、「小中学生に増えつづけている不登校」という「うつ病」、「大学院を卒業しても仕事に就かないニートが増えている」という「うつ病」、そして「大企業の中に増えているうつ病による休職者」という「うつ病」の現実は、「葛藤能力」を身につけていない「性格」(脳の働き方)のために、これからも同じようにつづいていくと思われます。
●日本人の「うつ病」の本物の対策を教えます
日本人の「うつ病」には、共通の特徴があります。「目に見えないものを、正しく理解できない」「抽象的なしくみやメカニズムを正しく理解できない」という特質です。「手で触ったものや、手に触ったときの認知の仕方として了解できるものだけを理解する」という特質です。
もちろん、全ての日本人がこうである、というのではありません。
日本人は、「うつ病」に陥るか、陥らないか?を分岐点にして二極化しています。二つに均等に二分化しているのではなくて、「二極化」しているのです。
それは「行動が止まる人」と「行動を止めずに社会と適応していく人」との二通りに二極化しています。「うつ病」の人は、「投資の価値がない」と「適合」の基準から見限られているというのが「二極化」です。これは、おもに「自分の意思」で「学校に行かない」「学校が嫌なら行かなくてもいい」「働きたくないと言っているのだから、どうすることもできない」というような自発性と自分の選択で進行します。
●ポルソナーレのカウンセリング・ゼミのDVD通信教育「ワンマンカウンセラー・コース」へのご入会をおすすめします。こんな価値と魅力のある人へのメッセージです
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日本人の心の病いの起源と起こり方、そのメカニズムを誰にも分かるように説明して、対策も教えています。「うつ病」はもちろん、「分裂病」と無縁の「マネジメントの能力」が身につきます。
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