みなさん、こんにちは。
全日本カウンセラー協会・ポルソナーレの谷川うさ子です。
●飯島愛さんの死
元・タレントの飯島愛さんが亡くなったと新聞に報道されました。報道をくわしく読むと、ひどいうつ病で、しかも、実務能力がどんどん低下していく中で、人間関係の能力をなくしていったことがうかがわれます。
飯島愛さんの死は、まだ36歳という若さでありながらも、ひとりの人間の「生きることの困難さ」というものを如実につきつけています。
飯島愛さんは、中学校にあまり行かず、高校も途中で辞めていたようです。すると、「学校に行かない」という不登校やニート、引きこもりの人々の人生は、だいたい飯島愛さんのような病気を抱えていることになって、「36歳」くらいになると「変死」するしかないということが理解されます。今、学校に行かなくて、仕事にも就いたことがなくて、「親」とか「行政」に保護されて生きている人は、飯島愛さんが「じぶんの人生のモデル」になると考えてもいいでしょう。
●飯島愛さんは、なぜ学校に行かなかったのか?
子どもは、なぜ、学校に行かなくなるのでしょうか?よく聞くのは、いじめがあったとか、学校の先生が嫌だから、人が恐い、といったことです。「親」はこの子どもの「言い分」を信じています。すると、子どもの「学校に行かない」「引きこもっている」「親とか、行政に保護されて生きている」ということの原因は、「親」がつくっていることになるのです。
「推移律」という幼児教育の中の教育法があります。数(かず)の教え方のことです。「AイコールB」「BイコールC」ならば「AイコールCである」というのが推移律です。この方法で、3歳くらいから「数」(かず)を量として教えるのが『水道方式』です。日本人にはまれな巨大な数学者であって思想家の遠山啓(ひらく)が開発しました。
この推移律を用いて「学校に行かない」「仕事に就かない」「親に保護されて生きている」という人のことを考えてみましょう。
10人の人を想定してみるのです。
この10人は、全員「いじめられた」だの「人が恐い」だの「人の中でキンチョーしてしゃべれない」だのの病理を抱えています。
おそらく、今の日本人で、「人からいじめられた」とか「人が恐い」とか「人の中で緊張する」ということを経験していない人は一人もいないでしょう。日本人の対人意識とはそういうものであるからです。
では、10人が10人とも全員「不登校」や「ニート」「保護を受けてお金をもらって生きている」のどれかになるのでしょうか?確率論は、半々である、と教えます。
全員が全員とも「不登校」「ニート」「生活保護の人」になるわけではないのです。
これは、「不登校」「ニート」「生活保護の人」の本人に質問しても、「全員が自分と同じようになるわけではない」と回答します。
●親が原因をつくり、そして子どもの人生を破滅させる
じゃあ、何が原因か?と考えるのが因果律を分かっている人の発想です。不登校、ニート、生活保護を受けている人とその「親」は、この「因果律」のものの考え方が欠落していることが分かるでしょう。原因は、「本人」のものの考え方にあります。この「本人のものの考え方」は、「子ども」の不安に共感して「子ども」の発言を「本当のことだ」と理解した「親」によってゆるぎなく確立されます。
亡くなった飯島愛さんは、「親」が共感もせず、保護もしませんでした。だから、家を出てひとりで、「不登校」の「ものの考え方」のままに「不自由」に生きたのです。
「不自由に」とは、幻聴や幻覚を頭の中に充満させながら、この苦しさをいっとき忘れるためにトカゲの脳の分泌する快感ホルモンのドーパミンのつよい刺激に浸って生きた、ということです。
飯島愛さんと、ニート、不登校、生活保護を受けている人とその「親」に共通するのは、「言葉の能力の欠如」です。
誰が原因をになっているのか?誰に責任の所在があるのか?という因果律や推移律の思考が頭に思い浮びもしないというのが、「言葉の能力」の欠如を明確に示すでしょう。
●日本語は「テレビ型言語」
その言葉の能力の欠如の背景について、社会言語学者の鈴木孝夫は、『新潮45』(2008・11月号)で「日本語は、世界でもゆいいつ、例外的にテレビ型言語である」と指摘しています。「テレビ型言語」とは、話し言葉の中に「意味」がなくて、「漢字」を映像のように思い浮べる、ということです。
よく、テレビのバラエティショーのクイズ番組で、「漢字を当てる」というものがあります。これは、漢字の意味(原義)はどうでもいいから、とにかく、漢字を知っているかどうか?を問うクイズです。日本人は、「言葉の意味」は、後からゆっくり、人生の一生をかけて憶えるものだということを証明する好例です。
鈴木孝夫は、「世界の多くの言葉は、ラジオ型言語だ」と言っています。「話す音声の言葉の中に、原義としての言葉の意味がある」というのが「ラジオ型言語」です。
●吉本隆明氏の『共同幻想論』の中の「憑人論」(ひょうじんろん)
日本人の「話し言葉」には「意味がない」ということの問題をとりあげたのが吉本隆明氏の『共同幻想論』です。もちろん、日本語の「言葉」には、意味はあります。辞典を調べればちゃんと載っているでしょう。ここで、「日本人の話し言葉には、意味がない」というのは多くの日本人は、「言葉の意味を学習して、憶えていない」という事実を指しています。
「本当かな?」と思う人は、どんなエライ人(会社の上司など)に、「話された言葉」の中のどれでもいいから、一つ二つピックアップして、「この言葉の意味は何ですか?」と質問してみるといいでしょう。回答されたら、その言葉の「意味」を辞書で調べて比べてみるのです。たいていは、間違っているケースが多いはずです。
正解は、辞書に書かれているとおりに一語一句、正確でなくても、「行動可能な主旨」として一致していればよいということにします。
日本人は、吉本隆明氏の調べでは、『遠野物語』に出てくる「村落共同体」の中の「類てんかん」(うつ病)、「入眠幻覚」を、今も抱えていることの証拠が「不登校」「ニート」「生活保護を受けて暮らしている人」であるのです。
「類てんかん」とは、亡くなった飯島愛さんが抱えていた「円形脱毛症」だの「ウェブカレ」にはまりこんでいたような症状をともなう「うつ病」のことです。今年は、大学生の間に広まったという「大麻」(マリファナ)の愛好者もこの「類てんかん」であるでしょう。「言葉の意味」を知らなくて、「言葉の意味」を知らなくてもいいから就職できる会社に入ろうと思って、「内定取り消し」の連絡を受けてショックを受けている人も、やはり「類てんかん」であるでしょう。
「入眠幻覚」とは、「行動停止」のことです。学校に行かない、勉強をしない、学習をしない、というのが「行動停止」です。仕事の中で「手がふるえる」「仕事の中でパワハラで部下をいじめる」というのは、「半行動停止」です。この「半行動停止の人」が、子どもを「不登校」に追いやるのです。
●あなたが「脳の働き方」を変革するべきこれだけの理由
このような日本と、日本人が「世界同時不況」という「調整」や「再構築」として取り組むべきは、言葉の意味を正しく憶えるための「脳の働き方」の変革であることはあなたもナットクしていただけることと思います。
●ポルソナーレは、「言葉の意味」を正しく学習していただく学習用のシステムをご提供しています。まず、お申し込みは、こちらからどうぞ。
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