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《 谷川うさ子さんのお役立ちカウンセリング 》
日本人の心と身体の病理と対策 |
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みなさん、こんにちは。ポルソナーレの谷川うさ子さんです。 先日は、欧米人と日本人の心・精神の病の違いをお話しました。欧米人は、be動詞(英語)やsein(ザイン)動詞(ドイツ語)という文法を使っています。これは、吉本隆明が『情況への発言』(一九六八年講演)で話しているように脳がつくり出します。「自己が自己に関係づける」という意識が「文法」(文法構造)をつくる、と明言しています。 しかし、誰もがよく知っているように、日本語には、欧米語でいうところの文法はありません。「構文」という文のつくり方のモデルがあるだけです。日本語には、文法はないことは、「過去形・現在形・未来形」という時制はないことでも、多くの学者が指摘しています。 吉本隆明が「自己を自己が関係づける」といっているところをヘーゲルは「よそよそしい他者」といっています。ハンナ・アーレントは「他者性」「他性」「差異性」「唯一性」と『人間の条件』でいっています。マルクスは「自己疎外」といっています。日本人の言葉をしゃべり、言葉で考え、考えたことを説明することの中には、「他者性」がないというのが、哲学者の語る最大の問題ということになります。 日本人の間には、じつに長い間、しかも多くの人が脳の働き方にもとづく心・精神の病で人生や人間関係を放棄しています。また、身近な「他者」の親、子ども、夫、妻、といった人の人生や心身を崩壊させています。人間には、脳の働き方からみると二つの寿命があります。このうちの一つの動物一般の寿命しか生きられていないというのが日本人の心身の生き方の実体です。 「他者性が無い」とは、こういうことをいいます。 「二〇〇八・秋・リーマンショック」以降、世界の経済をリードしてきたプラグマティズム(アメリカの哲学)や確率論(イギリスの哲学の経験論)が破綻して、日本人の拠り所も消えました。同時に日本の国も崩壊に向かっています。 すると、日本人の心・精神の病は、「他者性」が無いために客観とか法則とか、論理とかいうものも無く、全てを「主観」で考えるので、今、ますます「主観」の勢いが増して、「無縁死」に至る「ニート」「引きこもり」「孤立無業者」(推定300万人)が社会現象になっています。 学習によって「他者性」の脳の働き方を身につけなければ、崩壊を喜ぶ脳の快感原則のドーパミンの中で脳はマヒし、痴呆化がすすむ、とは、多くの精神科医(昭和50年代の)が臨床例をあげて証明しているところです。 |
谷川うさ子さん |
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