全日本カウンセラー協会 ポルソナーレ

うさぎです。

Ⅶ期 3回め 平成17年3月12日

人の気持ち、考え、心理を
正しく分かる能力!!
ヒューマン・マネジメント特集

カウンセラー養成ゼミ NEWS LETTER 第118号

ハーバード流交渉術 聴覚と言語・編
脳の働き方と言語の学習回路(Ⅸ)


柳田邦男
14年目にやってきた男の出番

ポルソナーレ式セカンドステップ・8
分裂病(5)・発生の機序を治す会話術

はじめに

「カウンセラー養成ゼミ」をお届けいたします。「ポルソナーレ式セカンドステップ」の8回めです。

皆さまもすでにご存知のとおり平成17年2月27日に「岐阜県中津川市で親族五人を惨殺する」(容疑者は57歳男性、市職員)が起こりました。この容疑者についての周囲の評価は「あんなにいい人はいない」「温厚な性格の人だ」「明るくて気さくな人で親切だった」というものです。職場の直属の上司は「勤務態度はまじめで何の問題もなかった」というものでした。日本の現在の心の病いの「分裂病」とはこういうものです。見るからに危険な感じがして、人に危害を加えるという印象を誰もが想像します。そういう印象は確かにあります。しかし、それは、「家の中」「夜になって血圧が低下したり、自律神経の副交感神経が優位になる時」というゾーンの中なのです。

 心の病いについての病理学の習得と「治す」という心の向け方が大切な時代になっています。

ポルソナーレ代表 田原克拓

本号の目次

ケーススタディー

 柳田邦男・14年目にやってきた男の出番

ポルソナーレ式セカンドステップ


 カウンセラーの言葉の威力
 「療育」とは何か?
 安保徹の「免疫学」
 分裂病?・発生の機序を治す会話術
 エクササイズ

ハーバード流交渉術

 ・ 交渉戦術1 設問と回答
 自律神経の交感神経の緊張の持続が
 精神疾患をつくります

 ・ 交渉戦術2 設問と回答
 「治す」「治せる」というコンセプトが障害を
 超えて幸せを手に入れるキーワードです



 《参考文献》

『14年目にやってきた男の出番』
 (『新潮45』二○○五・3月号、柳田邦男、新潮社)
『免疫革命』(安保徹・講談社インターナショナル)
『治療薬マニュアル』(2003・医学書院)
『脳、100の新知識、その形態から疾患まで』
  (森昭 胤編・講談社 BLUE BACKS)
『ハーバード流交渉術』
  (ロジャー・フィッシャー、ウィリアム・ユーリー著、
  金山宣夫、浅井和子訳・三笠書房)
ケーススタディー

柳田邦男
14年目にやってきた男の出番

『新潮45』二○○五、三月号、柳田邦男リポート、大幅リライト・再構成

ご案内いたします

一、ポルソナーレ式セカンドステップのカウンセリング技法のモデルケース「柳田邦男・14年目にやってきた男の出番」をご紹介します。

二、平成17年2月27日に「岐阜県中津川市」で「親族五人惨殺事件」が起こりました。容疑者は「原(はら)平(たいら)」市職員(57歳)です。被害者は2歳児(長男)、生後3週間(長女)がいます。「温厚な人だった」「勤務態度には何の問題もない。まじめな人だった」(上司の話と報道されています。明らかに「分裂病」が原因で引き起こされた事件です。「治す」「治せる」という病理学の学習がないところでは事前に誰も気がつかない、というところにこの事件の核心があります。

三、今回は、「分裂病の発生の機序」とはどういうものか?をよく分かって、「治す」という知的対象にするということを学習します。

(文中・敬称略)

(1) 人は、困難な問題に直面した時、「自分にはとても乗り越えられない」と思ってしまうことがある。10数年前にも出会ったある若い母親がそうだった。 「自分には、とても乗り越えられない」と思った。
この若い母親は、結婚して初めて出産を迎えた。男の子が生まれた。生まれた男の子は重度の障害を持っていた。
 「二分脊椎(にぶんせきつい)」という障害だった。医者は告げた。
「手術をすれば二十四カ月生きた例があります」。
●先天性障害「二分脊椎」
  「二分脊椎(にぶんせきつい)」とは、「脊椎」の中を通る神経管に発生異常があって、脊椎から腫瘤状になってとび出している先天性の障害のことだ。「水頭症」を併発することが多い。
現在では、早期の治療によって「長期生存」が可能になる例が多くなっている。だが10年前の当時は確かに「予後」が厳しい例が多かった。
「手術すれば、二十四カ月生きた例があります」という医師は少しでも親を慰めようという思いで言ったと思われる。
「厳しい障害なので一年以上生きるのは難しい。手術などで手を尽くした結果、二年生きたという学会での報告もあります」。「二年生存」を成果とする医師の観点だ。
母親は22歳だった。治療の手を尽くしても二年しか生きられないのか、と思った。
絶望した。「この子と一緒に死のう」と思いつめた。
どんなにがんばっても最大で二年間しか生きられないのか。そんな残酷な先が分かっているのにどうやって、明日からこの子に接していけばいいのか?どうやってこの子に笑顔をつくればいいのか。自分は何を支えに生きていけばいいのか。母親は「生きる支えになる言葉」を求めたのだ。それがないから「母子心中」まで考えた。彼女には母親がいた。
この母親が娘の表情を見て何ごとかを察知した。
「死ぬのはやめなさい。この子がかわいいじゃろう」。
このひと言で若い母親は、死を思いとどまった。
「この子をなんとしても生かしてやりたい」と思い直した。思いつくかぎりの病院や施設を訪ねた。そして可能なかぎりの治療と、療育を受けさせた。男の子は、見事に生き抜いた。男の子は成人した。今、車椅子で仕事に就いている。
(2) 一九八二年。
江口敬一は、アメリカ西海岸にある「YKK、U・S・A社」のシアトル支社に勤務していた(住宅建材、ファスナーなどの大手メーカー)。
この年の九月。シアトル市内の病院で次男、裕介が生まれた。
長男の俊介君は、シアトル勤務前のロサンゼルス時代に生まれている。元気に育っていた。
江口夫妻は、次男が無事に生まれたことを心から喜んだ。
しばらくたったある日。医師が夫妻に赤ちゃんの診断の結果を伝える。
「残念ながら次男の裕介君は、染色体検査の結果、ダウン症候群であることが分かりました。知的障害もあるのです」。
●「ダウン症候群」という障害
  江口夫妻はショックを受けた。すぐには言葉も出ない。医師はさらにこう話をつづけた。
「あなた方は、障害をもった子どもを立派に育てられる資格と力のあることを神様が知っておられてお選びになったご夫婦です。どうぞ、愛情深く育ててあげてください」
江口夫妻は、この言葉で我にかえった。
「この子を自分たちが育てなくては、誰が育てられようか。この子の親として選ばれたからには、愛情をこめて育てなければならない。医師が言ってくれたように自分たちには力があるはずだ。可愛い子のためならできないことはない」。
江口夫妻は、医師の言葉によって勇気づけられた。
医師は、医学的な診断結果の説明をしただけで「会話」を終わりにしなかった。倒れそうな夫妻の心を支えた。江口夫妻は思い直すことができたのだ。
●「療育」が必要
(3) 医師はさらに話した。
「ダウン症児」には「筋肉の発達」と「知的発達」をともに促進するために「早期療育」が必要であると話した。
「早期療育」にはそのシステムのあるシアトルのワシントン大学がいいと紹介してくれた。日本の小児科医や産婦人科医の中にもこのアメリカの医師の患者の親への対応を当然のこととして実践している医師がかなりいる。
岡山県の「重度心身障害児」の施設、旭川荘理事長の江草安彦医師の話。
「私たちの仲間は、みんな、そういう言葉がけをするのを日常の心掛けにしているのです」。
だが、医療界全体を見ると、患者、家族の心情を配慮したコミュニケーションはきわめて未成熟なのが日本の国の現実なのだ。だいいち医学教育のカリキュラムの中にそういうコミュニケーションの「教育」「研修」の場が設定されていないのである。

●親を教育する

(4) 江口夫妻は、「ダウン症」の裕介君をワシントン大学の「ダウン症児早期療育」のプログラムに参加させた。「赤ちゃん体操」のようなことから始められた。「筋肉」と「知能」の発達を促すために全身に刺激を与えるというのが目的だ。
江口氏が感動したのは「教育プログラム」が「ダウン症児」だけを対象にするのではなくて、同時進行で「親」に対する「障害」をもつ子どもへの「接し方」や「親としてのあり方」にかんする「セミナー」を設けていることだった。
江口氏は「父親」にたいする「ファーザーズ、プログラム」を受講した。
「父親が障害について正しく理解することの重要性」「家族における子どもの育て方と父親の役割」など、実践実技にむすびつく学びが多かった。
●「父親の出番がやってくる」
(5) 江口敬一は、「障害をもった裕介をしっかりと育てる、少しでも自立できる道をつけさせる」と考えた。「父親として仕事をなげうってでも裕介のために全力を尽くしてやりたい」「海外の勤務は責任が重い。仕事も大変だ。このままでは会社の仕事は無理かもしれない」。
「ファーザーズ・プログラム」が進む中でセラピストの一人に相談した。
「ミスター・エグチ。誰でも障害をもった子どもが生まれると気持ちがその子どもだけに集中します。距離をとって考えられなくなる。今すぐに子どものために何かできることはないか?と考えます。なかには、会社や仕事を辞めてしまう父親もいます。
けれども、それではいい答えを出すことにはならない場合が多いようです。
あなたが父親としての役割を果たす時、父親の出番というものが、いずれ、必ずやってくるのです。そまで待っていましょう。焦らないことです。どうぞ、性急に考えないでいただきたいのです」。
このセラピストの言葉は、江口敬一の胸にまっすぐ入ってきた。「父親の役割」「父親の出番」という言葉が心の中に灯をともした。あったかく懐かしく、オレンジ色に輝いていた。
●「療育の考え方をもってください」
(6) 江口敬一は、YKKの勤務をつづけることにした。
「ダウン症児の裕介君」が「早期療育プログラム」を受けて、半年が過ぎた。江口敬一は考えた。
「アメリカの医療、福祉の取り組みはすばらしい。だが、裕介が青年になる頃、アメリカと日本のどちらが社会になじみやすく、また生きやすいのか?」。
江口敬一は、、再びセラピストに相談した。
「二つの理由から日本に帰ったほうがよいと思えます。一つは、知的障害のある人がバイリンガルで生活するのは困難です。もう一つは、父親と母親だけで子育てをすると荷が重くなる時があります。どうしても祖父母、周りの人のサポートが必要になります。何ができないか?ではなく、何ができるか?をつねに考えられる父親、母親でありつづけることを、どうぞ、お考えになってください」。
●「療育」の考え方
(7) 一九八九年八月。
裕介君はもうすぐ一歳になろうとしていた。江口敬一の転勤願いが認められた。江口敬一は、家族ともども日本に帰国した。勤務先はYKKの大阪支店だった。住居は、もともと住んでいた東大阪市だった。
江口敬一は、「ダウン症児の裕介君」を日本で育てるにあたり、妻と「育方針」を話し合った。「考え方」にズレがないようにするためだった。
「他人の痛みが分かる、思いやりのある人に育つようにしよう」
「できないことは、自分の意思で他者にサポートを頼み普通に生きられる人にしましょうね。そのためには家族も結束して、サポートが必要なことについては親としてできることは何でもしてあげましょうよ」。
●小学校」「中学校」そして「高校」へ
(8)

江口夫妻は、「ダウン症児の裕介君」を普通の子と同じように育てようと考えた。親戚でも近所でもオープンに連れていく。近所の子どもたちとはできるだけ一緒に遊ばせた。「小学校」「中学校」は地域の一般の子どもたちと同じ学校に通わせた。「高校」は「養護学校高等部」に通わせた。裕介君は、「高等部三年」になった。「職場実習」を経験した。「僕は働きたいよ」と言った。

●「働く」
(9) 二○○一年三月。
「ダウン症の裕介君」は、「養護学校高等部」を卒業した。東大阪市内の「高齢者ディ・サービス・センター」の「アンデスのトマト」に就職する。
職種は「作業補助」だった。利用者にお茶とお菓子を出すこと、フロント、トイレの掃除、洗車、昼食の配膳、レクリェーションの手伝いだ。一週間の事前実習で「就業可能」と認められて「採用」と決まったのだ。
(10) 二年が経った。江口敬一は、「大阪市職業指導センター」で「知的障害のある人のためのホームヘルパー3級の養成講座」が開講されるということを知った。
裕介君の仕事がマンネリになってきていた頃だった。
江口敬一は、裕介君に講座の内容を説明した。裕介君は説明を聞いた。
「勉強したいか?」と尋ねる。
「勉強したいよ、お父さん。教えてくれてありがとう」。
裕介君はにこっと笑顔で答える。
●「ホーム・ヘルパー3級」の資格
(11) 「ダウン症児の裕介君」は、二○○三年五月から七月までの二ヵ月間の講習を受けた。「ホーム・ヘルパー3級」の資格を取得した。
だが、「ホーム・ヘルパー3級」では利用者の身体に触れる業務に携わることはできない。だから、ディサービス・センターではまだ「補助作業」の仕事しかできない。職員となって正規の介護業務に携わるには「ホーム・ヘルパー2級」の資格が必要だった。「ダウン症児の裕介君」は「ホーム・ヘルパー2級」の「養成講座」に挑戦しようと考える。「お父さん、やってみるよ。応援してくれてありがとう」。裕介君はにっこり笑顔で言った。
二○○四年一月。新しい年が明けたさわやかなある日のことだった。
●ホーム・ヘルパー2級」の養成講座
(12) 二○○四年一月から三月にかけて開講された「ホーム・ヘルパー2級の養成講座」。「ダウン症児の裕介君」は講座に通いはじめる。テキストは「講義編」だけでも厚さが「一○五センチ」もある。けれども文字は大きい。分かりやすい言葉で書いてある。イラストも入っている。「障害者」についての説明の章には「ダウン症の人とは」と講義されていた。
「なんだ、ぼくのことやないか」と初めて「ダウン症」について知る。
「お父さん、お母さん。ぼくはひょっとして障害があるかもしれへんよ。今まで気がつかなかったけどね」。
「ダウン症の障害をもっている人のためにもがんばってみたいんよ」。
裕介君の目には力がこもっていた。庭には水仙の花が素敵な香りをただよわせているある日の昼下がりのことだった。
●実技編の「実習」
(13) 「ホーム・ヘルパー2級の養成講座」は「実技編」に入った。また、新しいテキストが渡される。「排泄・尿失禁の介護」の章がある。「実習です」と「紙おむつを着けて寝てみましょう」という課題が与えられた。
その日の夜。
「お母さん、サポート、サポート」と裕介君が呼ぶ。江口夫妻は、裕介君の部屋に行く。「ダウン症の裕介君」はベッドの上に仁王立ちになっている。必死に紙おむつをつけようとしている。「紙おむつ」は赤ちゃん用で小さい。
なかなかうまくつけられない。
「うわーっはっはっはっはっ、わーっはっはっはっ、うわーつはっはっは」と父親と母親は爆笑した。
裕介君も爆笑する。
「あーっはっはっは、わーっはっはっは!」。
母親がてつだってなんとか「紙おむつ」をつける。「ダウン症の裕介君」は、その夜、「紙おむつ」をつけたままで寝た。辛い心身者の気持ちに思いを寄せた。
窓からはまるい月が銀色の光が入ってくる。「ダウン症の裕介君」の顔を照らしてキラキラと輝いていた。
●道標を無底の奈落にうがつ
(14) 「ダウン症の裕介君」は「ホーム・ヘルパー2級」の講座の講義の復習をがんばった。予習もやる。文章を声に出して読む。これがよかった。「養成講座」は7人の受講生がいた。「ダウン症の裕介君」は、この7人の受講生と一緒に「ホーム・ヘルパー2級」の資格を取得した。それはもう画期的といってもいい出来事だった。「ダウン症の人」が「ホーム・ヘルパー2級」の資格を取得したのは、大阪では初めてのことだった。それは、「知的障害」をもった全ての人の「自立」「社会参加」「単独で生きる」ということへの「一里塚」という道標を無底の奈落の底にうがつものといってもよいものだったのだ。
庭では、ピンクのチューリップがウサギの耳のように春風を受けてゆらゆらと揺れていた。
(15) 話は、一九九五年にさかのぼる。「ダウン症の裕介君」が「中学生」になった四月の頃のことだ。
江口敬一は、ある新聞の記事を目にする。
「ある電力会社が、障害のある人たちが働くための特別子会社を立ち上げた」。
「特別子会社制度」とは、「障害者雇用促進法」にもとづく会社のことだ。
「一定度以上の従業員を雇用している民間企業は、従業員の一・八パーセント以上の障害者を雇用する義務を負う」。
「しかし、業務内容から障害者の雇用が困難な場合は、事業主が、障害者を多く雇う子会社を設立すれば親会社が雇用したのと同じとみなす」。
この特例でつくられた子会社が「特別子会社」だ。
●「特別子会社」の設立趣意書
  江口敬一は、夫人と相談した。「特別子会社では障害者はどのような仕事の場を得ているのだろうか?」。
江口夫妻は電力会社の「特別子会社」を訪ねた。会社の責任者が応待してくれた。仕事の現場を見せてくれた。「特別子会社」の設立の意義を話してくれた。設立の手続きと留意すべき点を教えてくれた。
「ご子息の将来のことも大切です。だから、YKKさんでも特別子会社をつくって、障害のある人をもっと雇用してあげてくれませんか」。
江口敬一は、胸を衝かれた。
「自分は、息子の将来の就職のことばかりを考えていた。働くことで社会参加をしようと望んでいる多くの障害者たちのことを視野に入れて考えるべきではなかったか」。
江口敬一は、どのような業務の「特別子会社」がつくれるかのリサーチにとりくんだ。
4カ月かかって「特別子会社」の「業務の内容案」を盛り込んだ「設立趣意書」をまとめた。
「事業内容は、YKKが製造販売しているアルミサッシなどの住宅建材、ファスナーなどの数々の賞品のカタログと取扱い書の印刷を請け負う印刷会社をつくろう」
●YKKグループの吉田忠裕社長
(16) 一九九五年の九月。
YKKグループ本社から吉田忠裕社長が大阪支店に視察に来た。
江口敬一は、大阪支店長と一緒に昼休みの時間帯に吉田社長に会った。「特別子会社の設立案」を直接、説明する機会を得た。
異例の上申だった。
吉田社長は説明を聞く。しばらく沈黙して考える。そして言った。
「趣旨に賛成します。資本金として二億円出します。君に五年間の猶予期間を与えましょう。五年目で単年度黒字を出せる事業計画を出してください」。
障害者を雇用する「特別子会社の設立」のために、二億円も出すというのだ。
吉田社長は絶大なエールを送った。江口敬一の目の前がパッと明るくなった。
窓の外では、秋空が青く、どこまでも高く広がっていた。

●障害者だけを雇用
(17) 一九九九年、四月一日。
「特別子会社YKK六甲」が、神戸市の六甲アイランドにある広大なYKK尻手場敷地の一角に立てられた「平屋建ての専用工場」で操業を開始した。
社長には江口敬一が就任した。
従業員は、「聴覚障害者」「下肢または上肢障害者」「知的障害者」が合わせて10人、「パソコン」と「印刷機の技術指導者」など5人、計15人だった。
おもな従業員は、「印刷物のレイアウトなどをつくるパソコンルーム」と「印刷機が回転する部屋」、「印刷物を荷造りする出荷準備室」といったところだった。
障害者の中には「阪神・淡路大震災」でタンスの下敷きになり、「下半身麻痺」の「肢体不自由者」になった青年もいた。
●2年めで単年黒字化
(18) 二○○四年十二月
「特別子会社YKK六甲」は、設立から五年が経った。
「障害者」は14人に増えた。誰もが黙々とパソコンに向かって仕事をしている。誰もが表情は清々しい。
江口敬一社長は話す。
「従業員は、誰も、就業して一年もするとパソコンでカタログや取扱い説明書などを作成する仕事をどんどんこなせるようになります。超ベテランになった一人は、障害はあるけれども、作業の流れをIT化で管理するシステムまで作りました」。
「働く場を得て、しかも、今までできなかったことができるようになると、二人で一人前ではなく、一人で一人前の仕事がこなせるようになります。社会的な自立感をもてるようになります。この二つが障害を持っている人たちにとって、心の底からの大いなる生きる喜びになるのですね。自暴自棄になっていた若者は、働く場があると、人間として人が変わるのです。自立感をもたらす幸せの結晶が恋愛です。ここで働く聴覚障害者どおしのカップルが一組、生まれました。彼らは、未来を見つめて心を生かし合うために結婚しました」。
「特別子会社YKK六甲」は、二年目に単年「経常黒字」になった。
五年目には、「営業収支」が黒字になった。
六甲の水はおいしい。だから空気がきれいだ。六甲の山並に沈む夕日はいつだって大きくオレンジ色に輝いてゆっくりと沈んでいく。
(19) 「ホーム・ヘルパー2級」の資格を取得した「ダウン症の江口裕介君」は毎日、「アンデスのトマト」に出勤している。給与のことはまるで無頓着で心から嬉しそうに帰宅する日々がつづいている。障害者の人のために役に立っていることが生きる喜びを湧き上がらせる。
「裕介のための父親の出番と思って設立した特別子会社は、さしあたり役に立ちませんでした。でも、より多くの障害者たちに働く場を提供する14年目の男の出番にはなりました」
さらに江口敬一は語る。
「心身にトラブルをもつ子どもをもつお父さんたちが、仕事とわが子への愛情を両立させる意味でも、こういう子会社をつくる道を探してほしいと願っています。私がYKK六甲で実現させたことが、そういう人たちの励ましと勇気づけになればこんなに嬉しいことはありません」。

江口敬一
昭和二十四年生(一九四九年)に生まれた。五十五歳。次男「ダウン症の子ども」の社会的な自立を考えつづけてきた。神戸市東灘区にある「YKK六甲株式会社」の社長を務めるに至っている。
まとめ

柳田邦男
14年目にやってきた男の出番

ポルソナーレ式セカンドステップ・8
分裂病(5)・発生の機序を治す会話術
ポルソナーレ式セカンドステップ
●カウンセラーの言葉の威力
(1) 柳田邦男のリポートの『14年目の男の出番』で柳田邦男が語っている主旨は、「言葉は重要である。ひと言が人を絶望から救い出すこともあれば、その一方では、人を絶望のドン底に投げ込むこともある」ということでした。「絶望から救い出す言葉」の例として「二分脊椎」という重度の障害を持って生まれた子どもの若い母親のケースと、「染色体異常のダウン症」という障害を持って生まれた江口敬一夫妻のケースを紹介しています。
前者のケースでは若い母親の「実母」の「死ぬのは止めなさい。この子が可愛いじゃろう」というひと言で立ち直ります。この若い母親の「二分脊椎の障害」を背負った子供、は24ヵ月しか生きられないという医師の宣告の予測から外れて、生き延び、成人し、車椅子で仕事に就いています。
一方、後者のケースの江口夫妻の次男の「ダウン症」という障害を背負った男の子は2人の人間の言葉で立ち直ります。
「あなたは障害をもつ子どもを立派に育てられる資格と力をもっていると神様が知っていて、お選びになられた。どうぞ、愛情深く、育ててあげてください」(医師の言葉)。
「あなたが父親としての役割を果たす時がいずれ、やがてきっとやってきます。仕事を辞める、会社を辞める、などはいい答えを出さないことが多い。焦らず、性急にも考えず、父親の出番をどうぞ待ってあげてください」(セラピストの言葉)。
この結果、「ダウン症の男の子」は「ホーム・ヘルパー2級の資格」を取得し、介護の仕事をとおして社会参加し、自立して、多くの障害者に希望と勇気を与えているということです。
(2) ところで「ポルソナーレ式セカンドステップ」が柳田邦男がリポートした二つのケースをご紹介するのは、次の二つの点です。
  ?「早期療育」ということ。
脳や身体の全体に刺激を与えて、普通の生活、普通の学校生活、普通の人間関係を体験させる。「他人の痛みが分かる思いやり」を育てる。
「できないことは、自分の意思で、どうしたいか、自分はどうありたいか、何がほしいのか」を述べて、他者にサポートを頼めて普通に生きられる力を育てよう。

?「社会参加」をさせる。そのためには親も学ぶ。
「仕事」ができるということが自暴自棄を防ぎ、その結果に心が生きられる恋愛と結婚がやってくる。
●「療育」とは何か?
  ここにあるのは、「何ができないか?なぜ、できないか?」ということを考えるものの考え方ではなくて、「障害であっても、トラブルがあっても、何ができるのか?できることは何なのか?」を問いかけて健全な「脳」や「身体」の働きや機能を積極的に現実の社会に向かって動かすものの考え方です。
これが、「二分脊椎」という障害をもつ子どもが成人になっても生き延び、車椅子で仕事に就く意欲と希望をつくり出しています。
また、「ダウン症」という身体と知能に障害をもって生まれた男の子が「ホーム・ヘルパー2級」の資格を取得し、自立して社会参加し、単独で生きていく能力の形成の根拠になっています。
そして、その「父親」は、資本金二億円の株式会社の社長になり、「障害者」の人たちが働いて設立2年目から「黒字」にするという経済的利益を生み出す価値を実現しています。
ただのロマンでも幻想的なファンタジーの話でもなく、利益と単独で生きていける生活能力と、そして恋愛や結婚も実現して幸せになるというリアルな話であるというところに誰もが学ぶ意義がある、誰にとっても重要な意義のある話が紹介されているのです。
(3) 「副交感神経を優位にする行為とは次のようなものだ。
?過保護、
?甘い物の食べ過ぎ、
?運動不足、
?肥満、
?排気ガスの吸収、
?新建材(接着剤から出る有機物質の吸入)、
?農薬などの食物汚染、

●安保徹の「免疫学」

  副交感神経が過剰体質になるとストレス過敏になる。ストレスから回復する時に激しいアレルギー症状をつくる。これは異物を体外に出そうとする治癒反応でもある。
副交感神経が優位となりリンパ球過剰のアレルギー体質となってもすぐにアトピー性皮ふ炎が出るわけではない。過剰な抗原、ストレスにさらされてこれを逃れようとする時に発症する。発症の時は、「顆粒球パターン」にスイッチされている。抗原は、体内に侵入すると「抗原体複合体」をつくる。生体はこれを希釈したり体外に押し出そうとして血管を広げて血流を増加させる。また「発疹」をつくり複合体を直接、皮ふから体外に出そうとする。しかし、「治療」のためとはいいながら「発疹」「下痢」「かゆみ」「発熱」をともなう。
●アレルギー
  精神的ストレスや身体的ストレスもアレルギー発症の直接の誘因となる。
人間は、精神的に嫌なものを見たり、聞くとムカついたり吐き気をもよおす。疲れすぎると咳や下痢が起こる。これらはいずれも分泌、排泄反応である。均質的な異物も、ストレスも、生体にとっては「異物を排泄しようとする副交感神経反射」を誘発する。これが抗原なき(侵入なき)抗体反応(ストレスがアレルギーの発症原因)である。
●ステロイド
  ステロイドを使うと皮ふ下の組織に沈着する。自然酸化を受けて「変性コレステロール」となる。ステロイドホルモンはコレステロールから生合成される。体内での停滞によって元に戻る(酸化コレステロール)。この酸化コレステロールが激しい「血流障害」と「顆粒球増多」を招く。
交感神経過緊張によって全身性の血流障害と顆粒球増多を招く。すると「交感神経の緊張の持続」による恒常的不安、恒常的絶望という精神症が起こる(ステロイド潰瘍、大腿骨骨頭壊死、高血圧、白内障、網膜剥離、多臓器不全も起こる)。
(『絵で分かる免疫』安保徹、講談社サイエンティフィク)。
  「ここで安保徹がのべていることは「アレルギー性の疾患」のメカニズムです。
注目しなければならない点は「自律神経の交換神経」が緊張して、その「緊張」が高止まりして持続すると「恒常的な不安」と「恒常的な絶望」という精神症が発生するという説明です。
●ハイパーリラックス
  これは、「分裂病」の発生の機序としても理解されるものです。
「不安や学習不足で社会参加の行動や知性がうまくいかない」「社会参加にたいして、回避や逃避によってリラックス状態をつくって、緊張の上限が下がりつづける」といった場合には、「自律神経の交感神経の緊張」が高止まり状態をつづけて、これが「恒常的な不安」と「恒常的な絶望」をつくり出します。
そしてこれが「ストレス」となって「社会参加」や「自立」「あらゆる仕事への不適合」をつくる「自律神経の副交感神経の過度の優位」(ハイパーリラックス)の体質と「脳の働き方」をつくり出します。
「ハイパーリラックス」とは、「脳の働き方」でいうと「A10神経」か「A9神経」によって「大脳辺縁系」でドーパミンを分泌するということです。ちょうど「社会の言葉」とかかわっている中で、「対象」から乖離して逃避したり、逃亡したり、回避している「脳の働き方」に対応しています。それは、次のような「脳の働き方」になっているでしょう。

?恣意的に解釈する
?自分のことを過度に考える
?人の目をとおして自分のことを考えつづける
?過去のことをふり返って考えつづける
?現実にたいして、感情(怒り、恐怖、妬み、好き、嫌い、痛い、辛い、苦痛などの生の感情のこと)で認知しようとする

など、です。これが「脳の働き方」の中の「ハイパーリラックス」(A10神経か、A9神経でドーパミンを分泌させる強迫観念のことです)です。
このような交感神経の過緊張をつくつて精神症(分裂病=狭義、広義、境界型)をつくった人のセカンドステップの会話術とは、次のようなものです
エクササイズ

ポルソナーレ式セカンドステップ
分裂病・「発生の機序」との会話術
  「なんどかカウンセリングをさしあげて、そのつど立ち直って社会復帰に成功してこられました。このたびまた、カウンセリングのお申し出をいただきました。お困りになっておられることとは、どのようなことでしょうか?」
「つい数カ月前に仕事を辞めました。
次の新しい仕事を見つけて収入を得たいのですが、どうにもヤル気が出てこないのです」。

「それはお困りですね。お気持ちをお察しいたします。以前にも仕事に行きたいが、どうしても仕事に行けないという思いにとらわれて立ち往生なさいました。今もその時と同じようにどうしても仕事に行けないという気持ちでお困りなのでしょうか?」
「どうもそうではないようです。以前にお世話になった時は、収入がなければ支払い先に迷惑がかかるという責任の気持ちがありましたが、このたびは、そういうしっかりした気持ちはどこかへ消えてしまいました」

スキル・1…問題は何か?を明らかにする質問の仕方です。以前はうまくいっていたのに今はうまくいかないというケースでの質問です。うまくいかない原因は、現実側にあるのか?それとも本人のどこかに原因があるのか?を質問によって明らかにします。このクライアントの場合はしばしば現実につまづいているということが明らかにされています。このような場合にでも、比較することで問題の所在がどこにあるのか?が明らかになります。比較とは「現実にたいして、以前の自分と今の自分」、あるいは「同じ現実にたいして10人の人間を想定してこの中にクライアントを置いてみる」などです。ここでは、現実の側に問題があるのではなくてクライアント本人に問題があることが導き出されています)。

「率直なお気持ちをお話しいただきました。ありがとうございます。
すると、こういうことでしょうか。以前も仕事に行けないというお気持ちにとらわれたけれども、今回も同じ気持ちだけれども、何か、その気持ちの中身が違っていること。以前の時は、いっしょうけんめいな気持ちがあったけれど、今回は、投げやりな気持ちに変わっているとか」

「おっしゃるとおりです。以前ご相談した時は、もっと仕事にたいしてひたむきでした。今の気持ちは、歪んでいる感じがします。何かについて考えるとか、真剣な気持ちになるということが消えてしまった気がしています」

スキル・2…自分自身の心の中に対立があるということが、質問によって明らかにされています。進歩していく心と、停滞を望む心の二つの勢力があるという図式です。頭では分かっているのだけれども、快感(リラックス)を求める気持ちがぶつかって抵抗しているという状態です。問題の所在は、二つの異なったものの考え方が生まれていることにあります。質問によってここをもっと明確にしましょう)。

「お仕事に行けなくて困っているということが最初のご相談の主旨でした。今のお話では、お仕事に行くことに抵抗してるお気持ちがあるとおっしゃっているように聞こえます。そのことについての具体的な例はありますか?家の中で今までやっていたことをやらなくなったとか」
「食事は、全くつくらなくなりました。おそうじもしません。夜は起きていますが、昼は夕方くらいまで寝ています。夫が、部屋を片付けたり、いらない物を捨てようとすると泣き叫んでケンカになります」

「食事は、夫がつくるのでしょうか?
いつからそういう状態になりましたか?」

「仕事を辞めて一カ月くらいはなんとか食事づくりもせんたくも、少しはそうじもやれていました。ささいなことで夫に文句を言い始めたら、そのうちに顔を見るとケンカになるようなことばかりを言い始めたかと思います」

スキル・3…「仕事に行けない」とはじつは「仕事に行くことを拒否している」ということが明らかになりました。現実を壊すとか、破壊するという感情が問題の所在です。これは、もともとあったものの考え方です。それまで隠されて表に出てこないようにしていたものがストレスによって優勢になったと問題をとらえます)。

「立ち入っておうかがいさせていただきたいのですが、おうちの中でペットとか、植物のお世話をしておられますか?それともう一つ、プライバシーのことで恐縮ですが、ご夫婦の間の性の関係はおありになるのでしょうか?」
「ペットではなく家族とみなしているうさぎがいます。毎日、エサは与えています。私がやっています。うさぎは昔から飼っています。
夫との性の関係はもう何年もありません。寝室は同じです」


スキル・4…社会参加という方針を前面に押し出してここに思考をむすびつけるには、現実を壊す感情の価値基準、価値観を知ることが大切です。その上で、相手の価値観に合わせて説明します。しがみついている価値観を打ち砕くことも必要です)。

「夫との性の関係がなくて寝室が同じということは、通常ではうつ状態になります。欲求が遮断されて孤立感がつのるからです。そのような緊張の中でこれまでお仕事に行けていたということは、すでに緊張が日常的になっていたと判断されます。苦痛感を感じるストレスが日常的であったということです。また、立ち入っておうかがいしますが、ご結婚前の生活のことですが、ご実家でひんぱんに暴力を見たり聞いたり、ご自身が経験したという事実はございますか?」
「あります。父親が母親に暴力をふるっていました。母親は、私にあんたさえいなければとよく言いました。ガマンして、母親の意に沿うようにしていました。家を出ようと思って恋愛しましたが、その人は、私に黙って地方に行ってしまいました。私はショックで寝込みました。どうにも家にいるのが嫌で嫌でたまらなくなって、家を出る名目のために今の夫と結婚しました。毎日、心にスキ間風が吹いているような結婚生活でした」

「痛ましいお話をうかがったように思います。さぞお辛い日々だったかとご同情にたえません。お気持ちを心よりお察しいたします。そこで、プライバシー、秘密の厳守の原則の上でおうかがいしますが、ご結婚の中で、性の関係をともなう恋愛の経験はございますか?」
「ご質問をされたのでお話しますが、あります。5人くらいです。私から誘いました。そうなる前は胸がときめきましたが、終わると悲しくなりました。うさぎに許してねって言いました。うさぎは、忘れなさいと言ってくれたような気もします」

スキル・5…ここまで話を引き出せればクライアントの価値観が分かってきます。相手の価値観が正当であるか、どうかの評価はおこないません。「社会参加」という自立のために正当な「療育」がおこなわれていなくて、いわば独学で「解釈」がおこなわれた結果であると公平に評価します。

カウンセリングは、
1、交感神経の緊張の持続がつくるストレスの不安、絶望を解消する方法の提示、提示の概略、
2、今の問題、
3、今の問題の原因、
4、新しい政策が問題を解決すること、
5、新しい政策がつくる派生的な価値をプレゼンテーションします)。

「衷心(ちゅうしん)よりこれまでのご心労をお察しいたします。
八方ふさがりの寒々しい毎日の中で、うさぎ以外、心の休まる日がなかったかと胸が痛む思いでおうかがいいたしました。
今のご苦境を脱け出すには、声を出して正しい社会の言葉を読む、そして暗記してすらすら言えるように反復練習することが有効かなと思います。その前にアレルギー体質をおもちであるはずですから井穴刺絡療法(せいけつしらくりょうほう)で副交感神経の過剰と、症状のある身体のトラブルを治すことでストレスから逃れきることをおすすめします。また、昼夜逆転のうつ状態は、脚の筋肉を鍛える運動で頭頂葉に血流を回復させて大脳辺縁系に集まっている血流を正常に戻すことが必要です。
A6神経がつかさどる前頭葉で表現される社会の言葉が、壊したり、破綻させることを憶えていて、これによりドーパミンを分泌させて快感を得るということをご記憶なさっていることがご自身をお辛くさせているようです」

「いつもながらわかりやすくごていねいなアドバイスに心から感謝いたします。すると私の問題は、池田小学校事件の宅間守と同じような全般性不安障害ということになるのでしょうか?」

「宅間守の場合は、狭義の分裂病の全般性不安障害でしたが、ご自身の場合は境界型の全般性不安障害です。宅間守は、うさぎは飼っていませんでしたし、近親姦かそれに、近い母子密着の中で社会性の世界に背を向けていました」
「それを聞いて少し救われたような気がします。おっしゃっていただいた療育ということからプログラムをご指南いただいてとりくむ、ということから始めてみたいと存じます。引きつづいてどうぞよろしくお願いいたします」

ハーバード流交渉術

柳田邦男
14年目にやってきた男の出番

交渉戦術 1 ・ 2

ご案内いたします

一、ポルソナーレ式セカンドステップをお届けいたします。「境界型の分裂病」との会話術です。「質問術」の設定の仕方を中心に、スキルをくりかえしてマスターしましょう。

二、今回は「発生の機序」ということをお教えしています。分かりやすいのは「安保徹の免疫学」です。自律神経の交感神経が過度に緊張すると精神症が発生する、という「心のトラブル」の起こり方のしくみをマスターしましょう。

三、柳田邦男のケースの中で「療育」という新しい概念が出ています。
「子ども向け」の概念ですが、アレルギー性の疾患とか、慢性的な疾患をかかえている人にも適用されると分かりましょう。

(文中・敬称略)


ハーバード流交渉術 交渉戦術・1

自律神経の交感神経の緊張の持続が精神疾患をつくります
設問 本ニューズレターの本文の中でもご紹介していますが、アトピー性の皮ふ炎などアレルギー性の疾患は交感神経の過緊張を持続させます。
ステロイドなどを使うと酸化コレステロールをつくり出し、慢性的な「自律神経の交感神経の過緊張」をつくり出します。
これが「分裂病」の精神症をつくり出す「機序」の一つになるのです。また、慢性的な症状の「冷え」「肩コリ」「婦人科系の症状」「腰痛」「消化器系のトラブル」も同じように精神症の「機序」になります。すると何が必要か?というと「治す」という「療育」のコンセプトです。
これらは派生的に「脳の働き方」の言語の学習に重大な影響を与えます。
では、大人にとっての「療育」とはどのようなものでしょうか?
回答・1 ●「何ができないか」ではなく、「何ができるのか」を考えよう

「うさ子さんの親友のパイナップルさんです。
「療育」とはもともと生まれたばかりの子どもの障害を、これが原因で死ぬということを防いで生き延びさせるところから考え出されました。全身と脳に正しい刺激を与えるという方法です。「何ができないか」ではなく、「何ができるのか?」の観点から子どもの健康をつくる方法です。

回答・2

●まず「アレルギーの症状」を治しましょう

うさ子さんのクラスメートのオレンジジュースさんです。「療育」とは、身体に疾患をかかえている人が、必然的に知性に障害をつくるので心身のトラブルを解消するときの「心」と「身体」の両方にまたがる教育プログラムのことです。大人の場合は、子どもの頃から疾患をともなってきている「アレルギー性のトラブル」をかかえている人があてはまります。刺絡療法がその一つです。

回答・3

●大人・・・・とくに「父親」が子どもについて正しく学びましょう

うさ子さんの竹馬の友のグレープフルーツさんです。
「療育」とは、もともとは「子ども向け」の心身のトラブルの改善の方法です。しかしケーススタディでも紹介されている(ファーザーズ・プログラム)ようにアメリカでは「父親」(母親も)が参加しています。
したがって、必ずしも「子ども向け」ではなくて実は「子どもの幸せ」(社会的自立)を願う大人向けの「教育」であったのです。

ハーバード流交渉術 交渉戦術・2

「治す」「治せる」というコンセプトが障害を
超えて幸せを手に入れるキーワードです
設問 平成17年2月27日に「岐阜県中津川市で親族5人を惨殺する」という事件が起こりました。容疑者は「57歳、男性」です。まわりの人々の評価は「あんなにいい人はいない」「温厚で、親切な人だった」「勤務態度はまじめで何の問題もなかった」というものでした。心の病いを正しく分かっている立場から考えると「自律神経の交感神経の過緊張にあった人」ということが分かります。アトピー性の皮ふ炎があって、しかもステロイドを長期使用していれば「恒常的な不安」と「恒常的な絶望」(保徹)をかかえているということがありえます。
同じことは薬物療法にもいえます。また「言語障害」にもとづく「強迫観念」も同じ精神症を隠しています。では、「治す」という知性はどのようにすれば身につくのでしょうか。
回答・1

●「話す」という知性は「健康な部位」を伸ばすことです

3月は、皆さまといっしょに春、新学期を迎えているうさ子さんです。「治す」というものの考え方は、柳田邦男の紹介するケースにあるように「大切に育てる」「大切に育てる力がある」という言葉を自分のものにするということです。
「何がダメ」ではなく、「何ができる」というカウンセリングの考え方の基本を大切にしましょう。

回答・2

●血縁関係の相手のリスクは、家族の全員のリスクです

3月もうさ子さんフルーツをお届けして人気のうさ子さんです。
「治す」ということは、「年目にやってきた男の出番」とあるように「相手の社会化」「社会的自立」をサポートすることです。
「社会化」にそぐわない薬物療法とか、引きこもりの許容は、みんながリスクを背負い、共倒れになっていくと正しく分かりましょう。

回答・3

●「社会性」は「知的教育」が可能にします

3月は、もちろん聴覚の女王として耳をぱたっと打ち合わせ、人気のうさ子さんです。「治す」ということは柳田邦男のケースもあるように「仕事をして利益を出す」という普通の考え方を課題にするということです。今まで「福祉」とか、無償性のサービスのみが心身のトラブルへの唯一のかかわり方だと信じられてきました。
 「障害の人」が生産し、株式会社の経常収支を黒字にしているということの原点は、「働くことは嬉しいことだ」という自立の意味にあります。それは、知的学習が可能にするということをあらためて分かりましょう。


カウンセラー養成ゼミ NEWS LETTER 第118号




あわせてご覧ください

 ゼミ・イメージ切り替え法123号 『柳田邦男14年目にやってきた男の出番』 ニューズレターサンプル


「第20期」(平成30年・2018年)ゼミ、開講中!
受講生の皆様へ 平成25年5月5日 版 ポルソナーレからの真実の愛のメッセージ 詳しくはこちら!
 受講生の皆様へ 平成25年冬版 ポルソナーレからの真実の愛のメッセージ
女性向けカウンセリング・ゼミ、男性の「女性」対応・ゼミ

ゼミ・イメージ切り替え法

プロ「教育者」向けカウンセリング・ゼミ

カウンセラー養成ゼミ

脳と心の解説

教育方針は「教える・育てる・導くカウンセリング」です 。
「女性」「子ども」のこんな心身のトラブルならあなたにもすぐ解消できます。

「女性向け」、「男性の“女性”対応」のカウンセリング・ゼミです。
女性は「相手が喜ぶ」という共感がないと、ものごとを正しく考えられません。

女性と心を分かち合える「脳」を、最高に発達させる!!が教育の狙いと目的です。女性を「見る」「見たい」、女性から「見られる」「見られたい」関係をつくる、カウンセリング術です。

女性の「脳を健康を働かせる」!安心と安らぎを分かち合う、が教育のテーマと目標です。「気持ちが安心する。だから、知的に考えられる」という女性の本質を支えつづけるカウンセリング術です。

女性の脳の働きが伸ばす「人格=パーソナリティ」を目ざましく発達させる!が教育の方針です。 女性が社会性の世界(学校・仕事・社会の規範・人間関係のルール・合理的な思考)と、知的に関われる!を一緒に考えつづけるカウンセリング術です。

ストレスを楽々のりこえる女性の「脳」を育てる!!が教育の人気の秘密です。女性は、脳の働きと五官覚の働き(察知して安心。共生して気持ちよくなる)とぴったりむすびついて、一生、発達しつづけます。


脳と行動の診断

人の性格(ものの考え方)が手に取るように分かる「心の観察学」

心の病いに感染させられない「人間の関係学」がステキに身につきます。

心の病いを救出する、心と心をつなぐ「夢の架け橋術」

相手に好かれる「対話術」がまぶしく輝くので、毎日が心の旅路。

相手の心の働きのつまづきが正しく分かって、「正しい心の地図をつくれる」ので、損失、リスクを防げます。

性格のプロフィールが分かるから正しく「教え・育て・導く」ができる本物の社会教育の実力が身につきます。


よくある質問

学校に行くとイジメがこわいんです。私にも原因ありますか?

怒りっぽいんです。反省しても、くりかえしています。治りますか?
脳と心の解説

「仕事・人生・組織に活かすカウンセリング」です。他者の心身のトラブルを解消できれば、自然に自分の心身のトラブルも解消します。

プロ「教育者」向けのカウンセリング・ゼミです。
人間は、誰でも「気持ちが安心」しないと正しく「ものごと」を考えられません。

「脳を最大限に発達させる」が教育の狙いと目的です。「指示性のカウンセリング」とは、 「一緒に考える」「共感し合って共に問題を解決する」カウンセリング術です。ものごとには「原因」(脳の働き方)があるから「結果」(心身のトラブル)があります。

「脳の健康を向上させる」、が教育のテーマと目標です。「指示性のカウンセリング」は、「考えたことを実行し、考えないことは実行しない」 という人間の本質を、最後まで励まし、勇気づけるカウンセリング術です。

脳の働きがつくる「人格=パーソナリティ」を育てる!が教育の方針です。
「指示性のカウンセリング」は社会性の世界(学校・仕事・社会の規範・人間関係のルール・合理的な思考)と正しく関わる!を一緒に考えつづけるカウンセリング術です。

ストレスに強い、元気に働く「脳」に成長させる!!が教育の魅力です。
「指示性のカウンセリング」は五官覚(耳、目、手、足、鼻)を正しく発達させて、言語の能力も最高に発達させるカウンセリング術です。


脳と行動の診断

「心の病いの診断学」が楽しく身につきます。

心の病いの予防と解消の仕方の「人間の理解学」が身につきます。

心の病いに気づける「人間への愛情学」が驚くほど身につきます。

「交渉術」の知性と対話の能力が目ざましく進化しつづけます。

相手の心の病理が分かって、正しく改善できるので心から喜ばれます。「心の診断術」

病気になるということ、病気が治るということが正しく分かる、最高峰の知性が身につきます。


よくある質問

朝、起きると無気力。仕事にヤル気が出ません。うつ病でしょうか?

仕事に行こうとおもうと、緊張して、どうしても行けません。治りますか?
バックナンバーの一部を9期後半分より、随時掲載していきます。
詳しくは下記をクリック
 ゼミ・イメージ切り替え法
 バックナンバー第7期まで
 バックナンバー第8期から
 ゼミ・イメージ切り替法の詳細
 ゼミ・イメージ切り替法トップページ
 カウンセラー養成ゼミ
 バックナンバー第7期まで
 バックナンバー第8期から
 カウンセラー養成ゼミ詳細
 カウンセラー養成ゼミトップページ
入会も随時受け付けています。
入会と同時にご希望のバックナンバー等、ビデオ(DVD)学習で、学んでいただけます。


ゼミの見学、ゼミのバックナンバービデオ(DVD)試聴も無料です
ニューズレターと共にお送り致します。 詳しくは「入会案内」をご覧下さい。
ポルソナーレのゼミの様子をYouTubeに公開しました。

脳を発達させる日本語トレーニングペーパー 谷川うさ子王国物語

一部公開しました。
トップページ NEW! 年間カリキュラム 学習の感想と学習成果 「日本人の思考」と「谷川うさ子王国物語」と「グローバル化の恐怖」
学習内容(サンプル) 「言葉」 日本語の影響。その仕組みと感情、距離感、人間関係について
「脳を発達させる日本語トレーニング・ペーパー」の役立て方の資料
『分裂病の自己診断表と自己診断』
男性に嫌われない女性の話し方
女性に嫌われない男性のしゃべり方
を教えます

ポルソナーレのマスターカウンセリング

バックナンバー(メルマガ・その他過去の連載)


クマ江
クマ江さん

《クマ江版・おそろし》
スクールカーストと
脳の働き方 百物語
第一話~
バックナンバーはこちら
バックナンバーはこちら
うさ子
谷川うさ子さんの
お役立ちカウンセリング
 
バックナンバーはこちら
「第20期」(平成30年・2018年)ゼミ、開講中!
受講生の皆様へ 平成25年冬版 ポルソナーレからの真実の愛のメッセージ
受講生の皆様へ 平成25年5月5日 版 ポルソナーレからの真実の愛のメッセージ 詳しくはこちら!

ポルソナーレと全日本カウンセラー協会のご案内