みなさん、こんにちは。
全日本カウンセラー協会・ポルソナーレの谷川うさ子です。
今回も、あなたの「うつ」の正しい治し方の教育法をお伝えいたします。
●「うつ」とはこういうものです
山口順子さん(仮名・35歳・元建設業の事務職)のケースから「うつ」とは、どういうものか?をご一緒に考えてみましょう。
山口順子さんは、建設業の会社で事務の仕事をしていました。今は、辞めて自宅で「うつの治療」をしています。
トレドミンという抗うつ薬を飲んでいます。服用して6ヵ月めです。しかし、いっこうに治りません。ベッドから起きると目まいがして、歩くとふらふらする感じがします。立ちくらみもして、頭痛がします。頭の後頭部から首、右肩のあたりが痛く不快感がなくなりません。
山口順子さんは、抗うつ薬のトレドミンを服用する前の自分の状態がどうであったか?を思い出せません。
「いつも何かを心配していて、安心感が無かったことはよく覚えています。仕事をしたくなくて、将来が不安で、何もせずに楽しいことだけをして生活していきたいとばかりを思っていたかもしれません」。
●進行する「うつ」の病理
今の山口順子さんは、働いていたときよりももっと状態が悪くなっています。
「母親から、世界同時不況で雇用情勢がきびしいみたいよ、正社員の収入も減って、結婚しても子どもも産めないらしい……と聞かされても、何を言っているのかよく分からないし、自分のことを責められている気がするだけです」。
母親の話がよく分からない、母親からじっと注視(注察)されている気がして、何かを言おうにも頭がぼーっとして、母親の動く音がするたびにびくっとするようになりました。
夜、眠ろうとしても、なかなか寝つけません。頭の中には、母親の言った「雇用情勢が厳しいみたいよ」の言葉が響き渡って、「あんたはいずれ生活保護を受けるか、障害者年金をもらって生きるしかないのではないか」と言われているように思えます。すると、それまでに感じていた焦りとか、何か楽しいことは無いの?という欲求の気持ちが消えて、気持ちが楽になりました。
次の日から、山口順子さんは、調子がもっと悪くなりました。
●うつの症状は、現実逃避
起きて、部屋の中の物をじっと見ると物の形がボンヤリとしか見えず、見ているという感じがしないのです。
トイレに行こうと考えるとトイレに行くことがおっくうに感じられて体もダルく感じられます。
トイレに行く決心がつかないのです。トイレに行こうと思うとひどく緊張して体がこわばってシビレる感じがします。
気がつくと、口がひとりで動いて「トイレ、トイレ」と言っているようなのです。すると、トイレに行くことがとてつもなくステキなことのように思えて、パワーも感じて、トイレまでどんどん歩いていけました。トイレは快適なものでした。この日から、山口順子さんは、トイレに行くことだけが楽しみになり、そのほかのことには急速に無関心になりました。昼すぎまで寝ていて、トイレの楽しみのときに起きるようになりました。
●山口順子さんの「うつ」とそのメリットとは、次のようなものです。
- 「仕事をしているとき、仕事以外のことが頭に思い浮ぶ」…「楽しいことを考えるとなんとか辛い仕事もガマンできる」。
- 「何もしなくても楽に生活できる人生があるはずだ」…「友人の女性らは、結婚したら暇で退屈よと言っている。グチのように話しているが、自分中心の生活が楽だと言っているのだ暇で退屈よと言っている。グチのように話しているが、自分中心の生活が楽だと言っているのだ。人生が保証されて魅力的に見える。自分もこんな生活を止めて逃げ出せば、自分にだって出会いがたくさんあるはずだ」。
- 「何もしないことがいちばんいいことだ」…「部屋の片付けにしろ、そうじにせよ、やればひどく疲れる。仕事の勉強だって恐いくらいに思える。息が詰まる思いがして、すぐ、止めて休みたくなる。実際、行動を止めると胸の中の重苦しさが消えて晴々とする」。
●山口順子さんが「うつ」を改善すると得られるメリット(山口順子さんのうつにとってはデメリット)とは、次のようなものです。
- 「抗うつ薬(トレドミン)の副作用から心身が崩壊させられなくてすむ」……「トレドミンの副作用の主なものは、性的機能障害、不安感、焦燥感、息苦しさ、倦怠感です。うつは、行動を止めたい気持ちのことです。副作用は、うつの症状を増幅させます。トレドミンを止めると、自分の健康と生活の安全が見込めます」。
- 「無気力がなくなって、ヤル気が湧いてきます」……「うつの特徴は、諦めの気持ちです。今、自分が関わっていることが不安定に感じられて、未来がないものに見えてきます。行動が形ばかりになって、見ているけども見ていない、触っているけども触っていないというように五官覚の働きが人事のように感じられます。
このように自分が自分でないと感じられる知覚異常が解消して、自分の利得を追究する建設心が自分のものになります」。
- 「集中力と記憶力が再び、自分のものになります」……「うつの症状は、人の話を全く聞けないことです。集中力とは、何かというと言葉でものごとを認識することです。人の話す言葉が記憶されて、ここから人間関係がつくられます。
うつを治すことは、人間関係もふくめて現実に働きかけて自分の利益になるように変える能力が伸びていくことです」。
- 「自尊心が回復します」……「うつが病気に変わる瞬間は自分を責める、自分を否定する考えが思い浮んだときです。
人間には、気分、心情、感情という三つの層の気持ちがあります。自分を認めてほしい、自分を理解してほしい、自分と関わってほしいという自尊心の源です。
自分には出来ない、自分はもう限界だ、自分の力ではどうにもできないと思った時から、孤立と孤独が始まります。
次の段階が自分を責める、自分を否定する思いが自分を支配します。自尊心が誰にとっても大切な理由は、それがものごとの達成力になるからです。うつを治すと、輝かしい成果と効力と出会えます」。
●うつのメリットと、うつを治さないデメリットの数を比べてみましょう。そして、デメリットの内容が、あなたの利得になることを理解しましょう
「うつのメリット」とあなたが感じていることは、あなたの脳や心、身体をダメにしていくことがよくご理解できるでしょう。楽だ、ストレスがない、楽しいことが味わえる、と思っていたものは、ほとんど「躁のイメージ」です。進行すれば、美化の妄想として「現実の欲求の対象」に変化します。
ちょうど、水を冷やせば氷に変化することと同じです。また、水を熱くしていくと水蒸気に変化することと同じです。抗うつ薬は、心身の破壊を軌道に乗せる効果をもっています。視覚障害、知覚減退(シビレ感)などがもっとも早く破壊のレールに乗せられます。抗うつ薬を服用しなくても、「被注察感」(人からじっと見られている意識)などが症状の形になって恒常化します。
「うつを治すデメリット」とあなたが避けて遠ざけているものは、実は、あなたの「安全」を保つものです。また、経済的利得をもたらすでしょう。
人と話したり、人の書いたものを憶えることで行動力に便益が生じます。
便益とは、あなたに都合が良くて、あなたに利益をもたらすこと、という意味です。
●ポルソナーレは、あなたの「うつ」をこのように教育の対象ととらえます。
あなたご自身が、自分の考える力によって、自助能力によって克服するという行動を助けます。あなたは、自分の力でまちがいなく「うつ」を知的対象にすることができます。関心がおありの方は、こちらからお問い合わせください。
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