全日本カウンセラー協会 ポルソナーレ

うさぎです。
ポルソナーレ 今の日本の脳の働き方と病気のリポート
「個人べつの病気と症状の傾向」 No.121

ポルソナーレ実践実技通信講座
「谷川うさ子王国物語」のご案内

日めくり式プリント形式のテキスト 最強の言語能力に変わる性格教育法10
分裂病の自己診断表と診断

みなさん、こんにちは。
全日本カウンセラー協会・ポルソナーレの谷川うさ子です。

●ごあいさつと真実の愛のメッセージ

ポルソナーレは、『谷川うさ子王国物語』を開発して、講座を展開中です。予約・定員制で「一年間限定の講座」です。
なぜ、『谷川うさ子王国物語』が、今の日本人にとって必要で役に立つのか?についてご説明します。
それは、現在の日本人の心の病気は、「分裂病」が優勢になっているからです。
このことを具体的にお分りいただくために、次のとおりに、「分裂病」の理解の仕方をお伝えします。あなたご自身の内包している「分裂病」の実体をご理解なさってください。『分裂病の自己診断表と診断』で納得がいったら、『谷川うさ子王国物語』の事務局へお問い合わせください。

■はじめに

ポルソナーレは、約30年をかけて、人間の脳の働き方のしくみを解明してきました。
人間の脳の働き方のしくみは、次の三つのテーマで解明してきています。

第一段階…脳のハードウェアの機能と五官覚をつなぐ中枢神経の役割りを明らかにする。
        人間的意識の根拠を解明。
第二段階…脳の「分子生理学」を中心に、人間の精神活動のメカニズムを解明する。
第三段階…メタ言語を生み出す脳の働き方の言語の生成のしくみを明らかにする。

 現在、ポルソナーレの脳の働き方の解明は「第三段階」で「日本語の解体学」を展開中です。言語社会学者の鈴木孝夫や国語学者の大野晋、吉本隆明の『共同幻想論』を中心に、日本語のもつ特異性と脳の働き方のメカニズムを明らかにして誰にも役に立つ日本語の使い方、学習の仕方をレクチュアしています。
 「日本語の解体学」をとおして、日本人の心の病気は、「うつ病」と「分裂病」が表裏一体になっていることをつきとめました。
 日本人の心の病いの「うつ病」と「分裂病」は、それぞれ別々のものではなくて、メタルの表と裏のように密接にむすびついています。
 うつ病と分裂病のどちらが優勢になるのでしょうか。
 それは、個々の人々の「社会的な行動の仕方」と「現実の社会の動き方」の二つに影響を受けて決まります。
 「個々のひとりひとりの行動」とは、あなたは「女性」か「男性」か、「母親はどういう性格の女性」だったのか?初めての「性意識」(オナニーの体験とその時の性のイメージのことです)、「初めての性体験」「性の相手の年齢、性の場所、性の継続期間、別れの理由」などのことです。こういうとらえ方を「性格プロファイリング」といいます。「性格プロファイリング」なくして健全な恋愛、子育て、結婚生活はありえません。
 「現実の社会の動き方」とは、個人のひとりひとりの位置から見た「社会参加の局面」のことです。
 「最終学歴」とその時の「経済社会の動き方」のことをいいます。
 「第二次産業の高度成長の時期」「第三次産業が発達してバブル経済が主流の時期」「バブル経済が崩壊してデフレ不況がつづいた時期」など、どの局面で「社会参加したのか?」が「うつ病」か?「分裂病」か?の優勢を決定します。
 うつ病も分裂病も個人のひとりひとりがつくり出すものです。それは、個人のひとりひとりが「社会の動き方の現実」とどのように適応しているのか?…つまり「社会性の能力」の欠如や欠陥、欠落によって孤立の度合いを病理という心的現象であらわすものなのです。人間関係の中で孤立している人は、社会の現実の中でも孤立します。
 社会と不適応によって孤立している人は、人間関係の中でも孤立するでしょう。日本人の心の病理は、そのようなものとしてあるのです。

 ポルソナーレの30年間にわたる個人の病理と社会の動き方の観察では、「日本のバブル経済の崩壊」の後は「うつ病の症状」が主流でした。恋愛や親子関係、学校の友人関係で孤立した女性が次々に自殺したことが象徴します。
 「デフレ不況」が長引くと、「分裂病」が前面に出て優勢になっています。
 不登校、ニート、いじめ、子どもの虐待、高い自殺率の推移などが象徴します。

 そして、2008年(平成20年)の「アメリカ発金融システムのバブルの崩壊」後の現在。
 日本の「輸出主導」による経済成長に急ブレーキがかかります。日本人は、LD(学習障害)、ADHD(注意欠陥多動性障害)、アスペルガー症候群(高機能自閉)など、アメリカのDSM‐Ⅳの「分類基準」の心の病いの原因を特定しない擬似病理学(疫学のことです)に依存して、放置してきた「分裂病」をいっせいに優勢にしています。

 「分裂病」は、もともと日本人のひとりひとりが、生育歴と家庭環境の中で、日本語のうち「和語」(やまとことば)を学習して準備してきています。
 個人のひとりひとりに見る「分裂病」は「離人症」が共通していて、母親ないし父親の不在の程度が「第一期」の症状をいろいろに出現させます。「分裂病の第一期の症状」とは、圧倒的に多いのは「強迫観念」です。
 母親との距離の近さがつくります。三世代同居、家業、年の離れた親どうしや学歴の差のある親どうしが両親の場合は「躁うつ病をベースにしたヒステリー症」であるでしょう。父親不在のケースは「森田療法」のいうヒポコンドリー(心気症)を中心に「快・不快」をイメージする神経症であるでしょう。
 日本人の分裂病は、まるで生き物のようです。個人のひとりひとりが自覚してもいなくても、その人の「年齢」が上がるにしたがって「段階的に変化」しつづけます。日本人は、この段階的変化の中で一つの症状が消失すると「治った」と自己解釈します。「治った」のではなくて、分裂病の特質として生き物のように変遷(へんせん)するのです。しかし、この変遷(へんせん)の中で「ある症状」だけが移行する場合、ここで「うつ病」が前面に出て来て「死の四つの行程」を選択し、この「死に向かう四つの行動」の軌道をたどりはじめます。
 「死の四つの行程」とは、
第一行程…死ぬことの拒否(あがき・もがき)
第二行程…死の許容
第三行程…最も愛する人のイメージを見て、出会う
第四行程…臨死体験

という死に向かう心的なプロセスのことです。分裂病の症状が「第一期」から「第二期」へと移行して行動停止に陥った場合、日本人はこの局面で「死」への行動をとります。そのモデルは高村光太郎の『智恵子抄』に見るとおりです。

 分裂病の「段階的変遷(へんせん)」を「分裂病の自己診断表」によって具体的な理解のために自己診断をしてください。「自己診断」の仕方は次のとおりです。

■分裂病の「自己診断表」パート・I

(村上仁、精神神経学会・刊『精神神経学雑誌』昭和年4月号を援用、再構成。以下同)

◎メッセージ…□の中にチェックを入れてください。

□・分裂病の第一期…神経症を中心とする性格と人格の変化がある。
□・分裂病の第二期…自我(自分で自分の気持ちを安心させる能力)が 社会性の世界で不安定な段階。
  および、自我を他者に取り憑かせて、自分の自我を再編成させようとする。
  (ケース…「恋愛」「友人」「結婚」をモチーフにした妄想のこと)。
□・分裂病の第三期…社会的な人間関係をつくって、
  自分の心的な世界を拡大する「能動的な行動」が全て消失する。
  および、他者に向ける自分の「人格」の統一性が消失する。
  (ケース…仕事、学校、自己研鑽の学習の中断、放棄と
  非社会性意識の対象へ行動をふり向けることが進行した崩壊です)。

◎診断

□・分裂病の第一期…年齢、性別、社会的な立場とはかかわりはありません。
  同性の対人関係、社会参加、異性との関わりの中で身体の知覚に苦痛感を感じるかどうか?
  がチェックポイントです。
  その苦痛感のために、「行動」を止めたり、もしくは「行動」にともなって神経症の症状があるのか?
  が問題になります。
  「行動」を止めたことがあれば「うつ病」を前面に出して、恋愛や結婚の中で「うつ」の症状の無気力、
  不眠、呼吸困難などの症状をあらわします。
  この症状の苦痛感から逃れるために「死への四行程」を表象します。

□・分裂病の第二期…言葉と行動に「作為性」と「妄想」があるか、どうかがチェックポイントです。
  「作為性」とは、おもに「過去のことを今のことのように語る」ということです。
  国語学者・大野晋は、日本語の「過去・現在・未来」(時制)の認識は「きわめて主観的だ」と指摘します。
  「雨が降った」の「た」は過去のことです。
  「驚いた」の「た」は「現在の認識」です。(驚きの感情の確認)。
  欧米人の言葉は、過去形、現在形、未来形という時制の区別が明確です。
  日本人は、「過去を主観の出来事」ととらえて、時制を区別しません。
  すると、いつ、どこで、誰がという事実と事実関係の言葉が曖昧になり、
  本人は嘘をついているつもりがなくても虚偽が語られます。
  この虚偽の感情がつづくと「恨み」や「敵意」の行動になるのです。

□・分裂病の第三期…「主観」は、日本人の場合
  「恋愛」と「自然についての語らい」が中心です。
  日本語の「和語・やまとことば」による文章は、
  平安朝の頃から「恋愛」と「自然の風物」の二つがテーマでした。
  非社会意識といいます。
  だから、「早く嫁に行け」「誰か付き合っている人がいるの?」
  といった個人の主体や人権に属するプライベートなことが「擬似社会意識」として話されるのです。
  日本人にとって「恋愛」と「自然の風物…花見や祭など」は「社会性」と錯覚されています。
  分裂病の第三期は、この「主観性にもとづく症状」が曖昧になります。
  語られる言葉は、空間を飛び、脈絡に一貫性がなくなるというのがチェックポイントです。
  質問や尋ねる言葉に「動機の言葉が無い」「意図、目的の言葉が無い」というケースです。
  行動の共有の「前提」が無いのです。
  「行動」は、衝動と拒絶、および常同症のくりかえしのいずれかが出現します。
  人間社会のどういう環境とも接点が無く、孤立するという「症状」を特色とします。
  この「孤立性」の進行とともに「人格」も崩壊し、人間的なコミュニケーションもなくなって
  「彼岸の世界」で、
  現実的には「障害者」として生きていくことになるのです。

■分裂病の「自己診断表」パート・II

◎メッセージ…さらにくわしい「自己診断表」です。
□の中にチェックを入れてください。
他者の場合は「観察されること」をチェックして、□に印をつけてください。
○印に●印をつけてください。

□・分裂病の第一期の症状(当てはまる症状の○印に●印をつけてください)

□・離人症…分裂病の原則となる症状。第一期はもちろん、
   第二期、第三期にも必ず、あらわれる。
   「見ているのに、見ていない。聞いているのに、しかし、聞いていない」
   という知覚と意識の乖離の心的状態。
 ○「本を読んでいるのに、意味がくみとれない」
 ○「文章を書いているときに、意味不明のまま書く」
 ○「会話の時に、相手の話を前提とせずに、
   自分の関心事だけを一方的に話す(バーバリズム)」
 ○「相手から話しかけられても自分は受け身のままで沈黙する」
 ○「仕事をしている時に、全く別のことを思い浮べつづけている」
 ○「人前で話すと言葉が出てこない」
 ○「学校の授業で、教師の話すことが耳に入らない」、など。

□・強迫観念…分裂病の第一期の症状の特徴。
 ○「電車が恐くて乗れない」
 ○「狭い所が恐くて、参加できない」
 ○「高い所が恐くて近づけない」
 ○「刃物が恐い。人を傷つけそうだ」
 ○「電話が恐い。何を言われるか分からないのが恐怖」
 ○「性が怖い。苦痛で逃げ出したくなる」
 ○「面接が恐い。自分の人格をふみにじられた」
 ○「特定の人と話すのが恐い。ドキドキして黙る。下を向いてしまう」
 ○「不潔なものが怖い。ガム、公衆トイレ、電車の吊り革、
   洗っても汚れている気がして何度も手を洗う。
   磨いても汚れている気がして何十分も歯を磨く、など」
 ○「病気になるのが怖い」
 ○「親が死ぬのが怖い。ひとりぼっちになる」、など。

□・「マイナス(負)行動」…分裂病の第一期の特徴。
  おもに生育歴の中の家庭環境の中の孤立が原因。
 ○「自傷行為をおこなう。刃物で手首を切る、壁に頭を打ちつける、
   身体の皮ふのどこかを傷つけて飾りものを付ける」
 ○「約束の時刻に必ず遅れる」
 ○「入浴をしない」
 ○「部屋の中をゴミだらけにする」
 ○「家族や恋人、結婚のパートナーに侮蔑(ぶべつ)の言葉を向ける
   (ののしったり、バカと言ったり、欠点をあげつらう、無視する、返事をしない、など)」
 ○「離婚した」
 ○「自分の都合でなく、相手の非を理由にして恋人と別れる」
 ○「子どもの虐待」
 ○「過食症」
 ○「拒食症」
 ○「盗癖、万引きなど」

□・「恐怖症」…分裂病第一期の特徴。
 おもに、母親、父親との関係の『愛着』の不安定さが原因。
 ○「人の目が恐い」
 ○「人と話すことが怖い」
 ○「異性が怖い。女性は男性を怖がり、男性は、女性に緊張する」
 ○「家の外の人が怖い。通りすがりの人」
 ○「近所の人が数人、集まっている近くを通るのが怖い」
 ○「半知りの人が怖い」
 ○「初対面の人が怖い」
 ○「年下の人と話すのが怖い」
 ○「同性の人と話すのが怖い。女性のケース…よく話す女性、派手めでよく笑う女性が怖い」
 ○「人から見られるのが怖い」
 ○「電話しているのを聞かれるのが怖い」、など。

□・「パラノイアの言葉、行動をあらわす」…分裂病の第一期の特徴。
 家庭環境の中で、自尊意識が育たなかったことが原因。
 コンプレックスが背景にある。
 ○「資格をとって人を見返したいと思い、受験勉強する」
 ○「資格をたくさん取得したから自分をエライと思いたい」
 ○「芸能人の追っかけ」
 ○「大学、英会話教室での擬似恋愛」
 ○「仕事のできない人を見下す」
 ○「性のフェティシズム」
 ○「過去の同級生に、今、成人してもなお恋愛感情をもっている」
 ○「過去のイジメられに今もこだわっている」
 ○「人から言われたことを思い出して悪感情にとらわれる」
 ○「アルコール依存症」
 ○「ギャンブル依存症」
 ○「恋愛依存症…ピア・メロディのいう共依存症」
 ○「結婚していない女性、子どものいない女性を見下す」
 ○「グループ以外の人への排除意識」
 ○「弱っている人、病理の人を恋愛の対象にする」

□・「躁うつ病のヒステリー症状」…分裂病の第一期の特徴。
 「行動停止」の局面で出現する。
 「強迫観念」と相似形である。
 「強迫観念」が出るかわりの、「行動停止」にともなう「うつ」と、「うつ破り」の症状。
 ○「電話に出ない」
 ○「手紙を読まない」
 ○「自分の子ども、結婚の相手にグチを言う」
 ○「自分の好き、嫌いの感情を理由にものごとの評価を決めつける」
 ○「無気力を理由に入浴しない」
 ○「憂うつを理由に、生活の秩序をこわす」
 ○「手帳に予定をたくさん書いて安心して、行動をともなわせない」
 ○「不安や抑うつを動機にして話し始めると、話が止まらない」
 ○「恋人、独立して生活している子どもに電話して、不在の時は、
   心配を理由になんども電話行動を止めずにつづける」

□・心気症…分裂病の第一期の特徴。
 森田療法のいう「ヒポコンドリー」に当る。
 ○「親が死ぬのが怖い。一人ぼっちになる不安を思い浮べる…親の側から離れられない」
 ○「自分の顔が変だと思いこむ。人から見られることを恐れて
   髪の毛や手、サングラスなどで顔を隠す」
 ○「自分は何かの悪い病気にかかるのではないか?と心配する…
   電磁波の悪影響を心配して近づけない」
 ○「自分は悪い病気にかかっていると思いこみ、検査をしたがる」
 ○「まじない、占い、清めを信じて伝えられた言葉のとおりの行動をする…おはらいなど」
 ○「ガスの元栓を閉めたかどうか?を気にしてくりかえし確かめる…常同症といいます」、など。

◎診断

(1)分裂病は、スイスのE・ブロイラーが「自閉」を特質とする、と定義しました。
基本的な症状は、「現実離反」(現実に背中を向けて、
「自閉」の中で生きつづける病理)です。

(2)E・クレペリンは、精神分裂病を「早発性痴呆」と定義しました。
社会の中のいくつかの重要な言葉を正しく理解していないことが
日常生活の中で支障や障害の原因になるのでこのようにとらえています。

(3)L・ビンスワンガーらの臨床の考察で、分裂病は
「人間の危機的状況の中の意味のある生き方である」ととらえられました。

(4)分裂病は、時代、社会、文化によって規定されるもので、
その時の「社会」の中の中心となる「社会性の知性」の欠落、
曖昧性が病理をつくるという臨床の理解が、基本的な「診断」の基準になります。

(5)分裂病の「第二期」は、「離人症」を中心として、
強制的な社会参加の仕方がそのまま「自律神経の症状」をつくり、
「自閉」の仕方として「妄想」のバリエーションをつくり出している、
と自己診断しましょう。

(6)なお、「第一期の強迫観念」は、「第二期の妄想知覚」へと進行します。
また、「第一期の心気症」は「第二期の身体幻覚」へと進行します。

□・分裂病の第二期の症状(あてはまる○印に●印をつけてください)

□・作為症状
 ○「過食症と拒食症をくりかえす」
 ○「電車に乗れない…駅まで行くことができない」
 ○「乗り物に乗れない…バスなど、途中で降りる」
 ○「嫌なことを考えると、呼吸困難となり、パニックに陥る」
 ○「人と話すと顔がひきつったり、赤面する…声、手、身体が震える、など」

□・作為性の思考
 ○「バーナム効果…短期間で暗記できる、脳を活かす、脳トレ、などを信用して実行する」
 ○「多元的無知…親が言ったから、魔法の言葉だから、
   占いで当ったから、人が言っているから…などを信用する」
 ○「肯定性バイアス…ものごとの否定面を見ないできめつける」
 ○「確認バイアス…二つの全く無関係のものをむすびつけて原因と結果と思いこむ」
 ○「認知バイアス…自分が見たと思ったものを事実であると解釈する」
 ○「自己暗示(クエシズム)…自分の気分の変調でものごとへの取り組みを左右する。
   不安定な状態のときは、行動を止める」
 ○「負のバイオ・フィードバック療法…飲む、食べる、行動停止によって
   自律神経が変化する効果」
 ○「プラシーボ効果…偽薬効果のこと。
   うつ病、分裂病の症状にともなう薬物療法の
   長期服用、準・薬の一時服用などが当てはまる。
   副作用を無視して、副作用の症状を自己の病気の実体と錯誤しつづける」
 ○「ライデン・フロスト効果…痛み、苦痛の一時的遮断の効果のこと。
   インドの行者の火渡りの術が典型。
   塩水を足の裏に塗って熱さを遮断した。
   性のSM、入浴しない、性依存症などがこのカテゴリーに入る」

□・作為性の行動
 ○「自律神経の症状」が該当する…(△印に▲印をつけてください)
 △全身倦怠感
 △のぼせ
 △冷え症
 △焦燥感
 △物忘れ
 △圧迫感
 △肥満
 △不眠
 △ガス症
 △耳鳴
 △頭重
 △偏頭痛
 △腰痛
 △手、足、まぶた、ほほの震え
 △声の震え
 △筋緊張
 △動悸
 △息切れ
 △頻尿
 △不整脈
 △血圧、心拍の動揺症
 △胸内苦悶(胸、心臓が苦しい)
 △呼吸困難
 △呼吸促進
 △喉頭異物感
 △食欲不振
 △流延(よだれが口からあふれる、つばきが口の中にたまる、など)
 △口渇
 △胃けいれん
 △習慣性便秘
 △神経性下痢
 △多汗症
 △無汗症
 △じんましん
 △皮ふのかゆみ
 △残尿感
 △夜尿症
 △性欲障害、など。
 (自律神経の交感神経か、副交感神経の過緊張による血流障害と、器官の細胞の死滅が原因)

 ○「トゥレット症候群…顔面、頭、手足を瞬間的にピクつかせる。
  まぶたのピクつきの顔瞼(がんけん)チックも当てはまる。
  音声チック…発作的に大声を上げる、
  チェッ、クソッなどの汚言症、公衆の面前で性器露出、
  自分の排せつ行為を話したがる、なども該当する」
 ○「人をいじめる、威嚇する」
 ○「見知らぬ人へのナンパ…性行為を強いる」
 ○「人からの好意を得るために嘘をつく」
 ○「無言電話、匿名でのいやがらせ」
 ○「偽名で人をだます」
 ○「衝動買い」
 ○「一貫した経済的無責任…義務の放棄」
 ○「良心の呵責(かしゃく)の欠如…教育、保護の上で、
  人に損害を与えることに無関心、もしくは行動の正当化」
 ○「くりかえされる不注意、ミス」

□・作為性の幻聴

 ○「音楽が頭の中に鳴り響く」
 ○「人が自分に言った悪口、批判、うわさの言葉が思い浮んで消えない。
  または、しばしば一人の時に思い出す」
 ○「テレビのアナウンサーなどが、自分に語りかけていると感じる」
 ○「占いの言葉を求めて、行動の仕方にあてはめる」
 ○「電波などを通して、自分は支配されている、コントロールされていると感じる」
 ○「人からバカにされていると思う」「人から変な人間だと思われていると不安になる」
 ○「大学などの授業で、教師の発言を
  自分にだけ好意を向けていることの暗示と受け取る」
 ○「電話の呼び出し音を、自分への悪意と感じる」
 ○「他者の咳や咳ばらいを自分への批難と受け取る」
 ○「他者が話している光景を、自分への悪口、ウワサ、中傷と受け取る」

□・影響感情

 ○「自然に人と付き合えない」
 ○「知っている人を見かけても顔を合わせないように道を避ける」
 ○「自分は、汚物のような臭いを発していると思う」
 ○「入浴をせず、異臭を発してもいっこうに気にしない」
 ○「グループになじめず異邦人のように感じる」
 ○「親しい人と話すと顔がこわばり呼吸が苦しくなる」
 ○「多人数の雰囲気になじめない」
 ○「二人っきりで話すと相手を意識してぎこちなくなる」
 ○「向かい合って仕事をすると顔を見られるのが辛い」
 ○「会話のときに、視線をどこに向ければいいか分からない」
 ○「人に、自分の顔、目、話し方が悪い印象を与えるのが心配でたまらない」
 ○「人と話すと必ず顔がこわばり、嫌な表情になる」
 ○「自分の近くに人が近づいてくると不安でたまらなくなる」
 ○「友人の家に行っても家族と打ちとけられない」
 ○「恋愛、結婚の相手の家族と会うと、自分がどう思われているのかが不安になる」
 ○「人と目を合わせることが出来なくて下を向く」
 ○「自分だけがトリ残されている気がする」
 ○「先のことを考えるといても立ってもいられなくなる」
 ○「いつも何かを心配して、つねにクヨクヨしている」
 ○「緊張すると、すぐに身体が震えてくる」
 ○「自分の本当の姿を分かられるのが怖い」
 ○「自分の過去の体験が暴露されることに怯えている」
 ○「自分のおかしいことが人に知れ渡って、相手にされなくなることを不安に感じる」

□・憑依妄想

 ○「人と話すとき、沈黙が怖い」
 ○「他者の顔をじっと見つめつづける」
 ○「自分は監視されている」
 ○「自分は、夜一人で歩くとき、後ろから誰かがついてくる」
 ○「人と話すと、視野の中に他者の姿が入ってくる」
 ○「向い合って話すと、相手の顔をじっとニラむので嫌がられる」
 ○「植物に話しかける」
 ○「家に飼っているペットが、自分から生まれたもののように思っている」
 ○「今日、あった人との会話を思い出して再現して、一人でしゃべる」
 ○「壁に向かって、一人で会話する」
 ○「こうありたいと思うシチュエーションを空想して、ドラマの主人公のようにしゃべりつづける」
 ○「メールで書かれたことが頭に思い浮んで消えない」
 ○「ペットの鳴き声が、話し言葉に聞こえる」
 ○「自分の見る視線が相手の顔を歪める」
 ○「自分が人を見ると、視線の破壊力が伝染して、自分は犯罪と同じと思いこむ」
 ○「人から見られることに不安を感じるので、わざと無表情になり仮面をつけている気になる」
 ○「いつも表情が乏しくて、無理に笑顔になると泣き顔になり、本当の自分の顔が分からなくなる」
 ○「人と話すと、おかしい状況ではないのに、必ず笑い声をあげて話しつづける」
 ○「人と会話するとき、相手が話すとすぐ自分も話し、相手が話し止めると自分も止まる」
 ○「自分は、学歴、家族構成、道徳的な欠陥をもっているので、人は自分に不快感をあらわす…
   目をそむける、窓から外を見る、嫌な奴が来たという合図の咳をする」
 ○「自分は、恥ずべきことをしたので、身体が腐っていてガスが出るし、異臭をはなつ汗を出す。
   これは自分への罰なので、入浴をせず清潔にもしないままでいる。家の中をゴミで一杯にする」
 ○「家の中ではイバリ散らし、外では卑屈になる」
 ○「人に好かれないので勉強の成績を上げて、他者を心の中で見下す」
 ○「他者に話した言葉が、相手の気に障ったのではないかと、いつまでも気にして、ついには謝る」
 ○「まわりの人の関心を求めてオドケたり、自分を自分でバカにして、バカにされることを防ぐ」
 ○「嫉妬心がひどく、自分はいつか見捨てられるという確信をもち、暴力をふるう。
   もしくは、恋愛や結婚で自分から別れて、見捨てられることの局面の不安を回避する」
 ○「相手の下着、持ち物、排せつ物を所有して心や思考の筒抜けを求める」

◎診断

□・分裂病の「第二期」は、「性格の崩壊」のエポックです。
 「性格」とは、「自分で自分の気持ちを安心させる能力」のことです。
 この能力を正しくもって「社会参加」をおこない「社会の先端の知性と適合する」
 というのが「正常」ということの診断基準です。
 しかし、「分裂病の第二期」は、このような「性格」が社会性の状況の中で崩壊にさらされます。
 そこで、非社会性の世界へ逃避して、不適合性を作為的に解消します。

  1. 自分にとって「現実世界」が没落しているように感じます。
  2. 「第二期」の「作為性の症状」「作為性の思考」「作為性の行動」は、「第三期」の「支離滅裂」へと進行します。
  3. 「第二期」の「作為性の幻聴」「影響感情」「憑依妄想」は、「第三期」の「支離滅裂性の自動表象」へと進行していきます。
  4. 「第二期」の症状が、「第三期」へと進行しない場合は、『離人症』を中心に進行して「第二期」の症状を反復させて固定化します。身体の手足、口、顔、喉の筋肉も廃用萎縮を起こし固まって動きにくくなります。
  5. 「分裂病」は、「第一期」「第二期」とも、「社会性の世界」で「Y経路の対象」を「解釈」して「自閉」し、「逃避」をあらわすということを特性にしています。 「第二期」では「性格」の崩壊が特性をあらわします。
  6. すると、対策は、ポルソナーレが一貫して伝えている「経験同一化の法則」の実践です。
  7. さらに、英会話(鈴木孝夫のいう憧れを中心にした英会話のことです)などのような「非社会性の世界の行動への逃避を中止する」ことが大切です。

□・分裂病の第三期の症状

□・「第三期」の分裂病は、一般的に誰もが知っている
  「分裂病」の異常現象のことです。
  「世界没落感」(第二期)が進化して「能動性の消失」
  「人格統一性の消失」をあらわします。(□に印をつけてください)。

□・病理者の「主観的な表現」はほとんど不明瞭となります。
  これに代わって「客観的な観察の対象」の症状があらわれます。

□・自分の気持ちと意思による行動の「能動性」が消失します。

□・自我(自分の気持ちの安心の能力、および行動の自己責任性)の
   「外界」(認知と認識の対象とのかかわりや反応)との断絶が特徴的です。

□・自我のさまざまな能力の「思考領域」では「支離滅裂」をあらわします。

□・感情面では、「受け容れることの拒否」(治療、教育、対話など)と、
  「衝動的・自動的の行為」が常同症的(機械的な反復行動)にあらわれます。

□対策について
茂木俊彦(都立大学教授・総長『障害児教育を考える』岩波新書)がいうように、「障害」ととらえると「発達の欠落」をテーマにすることが重要です。
「薬物療法による機会損失」「在宅治療による社会性の体験の喪失」が「支援のテーマ」になるでしょう。
「発達」と「社会性」の理解と指導については、個別のテーマになります。

■まとめと総指導

  1. 「分裂病」という言い方は、学的な研究が止まったと同時に、DSM‐Ⅳの思想の「疫学」に従属して、「統合失調症」や「なになに障害」という記号的な概念につくり変えられています。しかし、E・ブロイラー、L・ビンスワンガーらの学的、臨床的な考察をふまえると「自閉」「美化の妄想への逃避とこの妄想世界への安住志向」「離人症」「性格崩壊」「人格崩壊」という病理の特質は、日常的なものになっています。
  2. 日本人の「分裂病」は、吉本隆明の『共同幻想論』(角川ソフィア文庫)の中の遠野物語に出てくる「憑く」「乗り移る」「考想化声」といった「アジア型の共同幻想」を日本語(和語・やまとことば)の「文法」によって今も継承していることが原因です。
  3. 日本型の分裂病の対策として谷川うさ子王国物語』(脳を発達させるトレーニング・ペーパー)を開発しています。学習をおすすめします。
  4. また、ポルソナーレのカウンセリング・ゼミ(カウンセリング講座)のカウンセラー養成ゼミ』(プロ教育者対応カウンセリング・ゼミ)ゼミ・イメージ切り替え法』(女性向けのカウンセリング・ゼミ、男性の「女性」対応カウンセリング・ゼミ)の受講をおすすめします。「非アジア型共同幻想の習得」「欧米型の主権、主体意思、自由の共同幻想」と交渉し、対話する「共同幻想」の言葉と行動力が、系統的に習得できます。

●お問い合わせは「全日本カウンセラー協会・ポルソナーレ本部」
   TEL03(3496)6645へご連絡ください。



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