■相談の事例
「私は、33歳の女性です。会社で事務の仕事をしていますが、10年も同じことばかりしている気がして、だんだん自分が衰弱しているようで、何のために生きているんだろう?とヤル気も、意欲もなくしています」
(林田九美子。33歳。郵便関係の会社員。埼玉県富士見市)
(注・人物は仮名です。特定の人物とは無関係です。また、特定の職業、地域、団体とも無関係です)。
■相談の内容
私の生活のパターンは、普段は朝6時ごろ起きて、会社へ出勤します。
朝は、食事しません。昼はお弁当です。前の晩に自分で作って持っていきます。一人暮らしをしています。
洗濯は、日曜日にやります。そうじも、日曜日にやります。
土曜日は、年下の彼氏のアパートに泊まりに行きます。彼氏は、三人目のお付き合いの男性です。
もう10年の付き合いですが、何の刺激も感じられなくなったので、別れ話をもちかけているところです。いい 人だとは思うのですが、趣味が幼いのです。テレビのアニメが好きなのです。
ちなみに彼は、一流上場会社の社員です。部下も何人かいる人です。
私には二重人格のように思えて、仮に結婚してもうまくやれるとはとうてい思えません。
月に一回か二回くらい、大学の時の女の友人五人くらいと会って、おしゃべりをしています。話題は、誰が結婚したの、誰が離婚したの、誰が精神科に通っているのといったことが多いのです。話していると、それぞれの環境の中での生々しいニュースが聞けて新聞の三面記事とか、テレビのワイドショーの話を聞いているようでタメになります。「私は、そんなふうになりたくない」という反面教師の勉強になります。
私の悩みは、心のどこかで他人と協調できないことです。今の彼氏も信用していない気がします。
親のことでいい思い出が無いことが原因だとポルソナーレから教わりました。
今、思うと最初の彼は死ぬほど好きでした。結婚できない関係でしたので、占いを信じて「お見合い」をしたのが、今でも後悔して一人で泣いています。
私は、「他の人に自分がどう見えるのか?」をとても気にする性格でした。
必死で良く見せようとします。ひどい時は、どうしたらいいか分からず、おろおろするばかり、ということもあります。カラオケなどに行った時、自分の順番が来ると思うと恐怖を感じてしまいます。すると本当の自分を出すことができないのです。
職場には、さまざまな年齢の女性がいます。この女性たちとの間で劣等感を感じることが多いです。
容姿とかファッションのことではなくて、彼女たちが恋愛や結婚に自信をもっていることにコンプレックスを感じます。彼女たちは、彼氏がいない、結婚なんてどうでもいいよ、と自分というものを持っているのです。私は、誰かに頼ったり、いろいろと指示してくれる人がいないと何もできないのです。私は、自分一人では何一つ満足に出来ないというコンプレックスをかかえています。
こんなふうに、いちいち他人と比較して「人がやっていることがちゃんと出来ていない自分は、ダメな人間なんだ」と、うつうつと考えこんでばかりいます。自分のことをどうしても好きになれません。このようなことを悩み始めて10年以上もたちます。ポルソナーレだけが私の最後の頼みです。
●ポルソナーレの「指示性のカウンセリング」とは、こういうものです
人間の「脳」の働き方は、ハードウェアとしての働き方と、ソフトウェアとしての働き方に分けられます。
ハードウェアとしての「脳」の働き方は、「大脳」「大脳辺縁系」「脳幹」の三つの層のことをさしています。「大脳」とは「左脳」と「右脳」のことです。みなさんも、脳についてのいろいろな説明を目にすることがおありでしょう。その説明は、たいてい、「大脳」とは「左脳」と「右脳」の二つのことを指すとは話されていない場合が多いようです。「左脳」と「右脳」は、双頭の脳といわれています。この二つが連携して働く場合と、単独で働く場合とがあるという説明が欠如しているのです。その理由は、「ソフトウェアとしての左脳と右脳」ということを説明するときに、「人間の知能」の素の「言葉」「言語」というものが一体どのように生成されて、「話す」とか「書く」「行動すること」などにむすびつくのか?というメカニズムが全くの理解の「らち外」にあるからです。想像することすらもできない、ということが本当のところです。
人間の心身を動かす基本のメカニズムは自律神経です。
みなさんは、自律神経と聞けば、「免疫」のことを思い出して、血液を身体のいろいろなところに送り込む「血管」の働きのことしか思い浮べないかもしれません。
しかし、自律神経は「恒常性」(ホメオスタシス)といって、人間の全ての器官や臓器、神経系、知覚系、運動系の機能の恒常性(ホメオスタシス)もになっています。人間の「知能」の素をつくる「言葉」を生み出す「脳」の働きも自律神経がになっています。
このようにお話していくと、脳のハードウェアからソフトウェアへ高次化していく構造を説明しなければなりません。
それは、ポルソナーレのカウンセリング・ゼミで徹底しておこなっています。このようなことは、みなさんは今まで、どこでも、ただの一度も目にしたり、耳にしたことはないはずです。その程度に日本のどこでも手がつけられていなくて、また、世界のどこでも手をつけることもできなかったテーマなのです。
ポルソナーレのカウンセリング・ゼミだけがそれをなしとげました。
なぜ、脳の働き方の「ソフトウェア」としてのメカニズムの解明が重要なのか?といいますと、人間が「もの」を考えるときに用いる「言葉」(言語)は、「脳の働き方」のシステムがつくり出すものであるからです。
例をあげて説明します。「山に行く」という言葉による表現をとりあげましょう。この「山に行く」という言葉には、何かが不足しています。どこの山なのか?「行く」というのはどのようにして行くのか?「いつ」のことなのか?などが不足しています。
脳の働き方のシステムは「山に」「行く」と「いつ」「どのように」「どこの」「誰が」とを分けて、別々に学習して「記憶する」というシステムになっているのです。
日本人は、この「山に」「行く」という言語を憶えることはできるのですが「いつ」「どこで」「どのように」「どこの」「誰が」という言葉は、記憶することができないのです。
記憶しても、すぐに忘れるという脳の働き方のシステムになっているのです。
すると、相談の事例のように「私は」「不安だ」という「行動が完結した言葉」しか、「行動」のために学習できないし、記憶もできないのです。
「行動が泊まる」というのが日本人の脳の働き方の共通する特性です。
これは「右脳」に「負の行動のイメージ」を表象(ひょうしょう)させます。
「自分は不快だ」か、「自分だけが損をしている」かのいずれか、もしくは両方の「不安の記憶のイメージ」が日常的に思い浮べられています。あなたも、いろいろな不安を抱えていて、これを打ち消すために「何が」「どうした」の行動のもたらす「自分は気分がいい」「自分は得している」ということのどちらか、もしくは両方の「行動」に意識を向けつづけているでしょう。しかし、「何が」「どうした」に相当する言葉しか学習できないので、いつも「自分は、これこれこういうことが嫌でたまらない」ということを話しつづけるのです。あなたも、「いろいろなアドバイス」を目にしたり、耳にするでしょう。その有意義な言葉がどれも憶えられていない、というところが、日本人の脳の働き方として誰にも共通しているのです。 |