ポルソナーレの「カウンセリング・ゼミ」は、脳の働き方のソフトウェアのメカニズムを解明して、「脳は、言葉をどのようにつくり出すのか?」についての仕組みを解析して、論理実証的に説明しています。
この「脳は、言葉をどうつくり出すのか?」の意義は、大変重要な意味をもっています。
「私の脳は、どこかおかしいのではないか?」と考える人はたくさんいます。いつも頭の中がモヤモヤするとか、頭の中に音楽だの人の声が鳴り響いているとか、変に頭の一ヵ所に頭重感があったり偏頭痛がする、もしくは、人の話す言葉が煙のように消えてしまって記憶の跡形もなくなっていく、などのことに気づいている人です。
ポルソナーレの掲示板にもたまにそういうことの相談を書き込む人がいます。あんまり幻聴がひろいので実際に、病院に行って、MRIとか、CTスキャンかで検査してもらった人もいます。
こういう人たちの「自分の脳の機能はどこかおかしいのではないか?」という疑いは、じつは当っているのです。脳は、ハードウェアとソフトウェアの二つが働いています。人間の身体の中で、ハードウェアとソフトウェアの二つの機能を働かせているところは「脳」しかありません。ポルソナーレが、「脳の働き方のソフトウェアのメカニズム」を解明するまでは、大脳生理学の説明するハードウェアだけが脳の働きの全てだと考えられていました。今も、ポルソナーレの現ゼミ生の人たち以外は、誰もが「脳のソフトウェアのメカニズム」のことは分からないので「頭の中にいろんな人の声が勝手に響き渡っている」「いつも、自分が見ている物が、誰か見知らぬ人からいじられた形跡がある」「自分は、誰か特定の人間にあやつられている気がする」といったことで悩まされています。
脳の働き方のうち、ハードウェアではなくて「ソフトウェアのメカニズム」がブレて、いびつに歪んでいる人は、自分の意思で行動することができず、「逃げる」か、「頭の中に不快な他人の声を響き渡らせている」のです。
脳の働きの「ソフトウェアのメカニズム」について簡単に説明します。
脳の働きのメインの機能は「記憶すること」です。この「記憶」は、「知覚を記憶する」「触覚を記憶する」ことが土台になっています。知覚とか触覚というのは何のことかといいますと、「対象となる物」とかかわって、接触したときの「行動の記憶」のことです。この「触覚」は脳に、何のイメージも表象しません。
ただ、対象となる物が「そこにある」「そこにはない」ことを了解するだけだという特性をもちます。そこで「視覚の記憶」というものが脳のしくみの中に発達してつくられています。
この「視覚の記憶」は、視覚の機能の特性にもとづいて「遠くにあるもの」と「近くにあるもの」を記憶します。
この記憶には、「認知」と「認識」の二通りがあるのですが、説明がいりくんでいくので省略します。
視覚の「記憶」を、「触覚の記憶」の機能を借りて「聴覚の記憶」に拡張したものが「音声」であり、「発語」であり、「話し言葉」なのです。そして、「発語」の音を触覚の記憶をベースにして「視覚の機能」に拡張したものが「書き言葉」の「文字」です。
すると、このような説明でもお分りのとおり、「言葉」は「話し言葉」も「書き言葉」も脳のハードウェアのシステムにむすびついています。触覚という人間が手で触って確かめて「そのものがあることを分かる」という実体をもつことがよくお分りでしょう。
このことは、次のようなことを意味します。一つは、「行動には、言葉が必要であること」、二つめは、「人間の行動が未来に向かって価値あるものを生み出していく」にせよ、「働かない、精神科の処方するクスリを飲みつづける」にせよ、ここには「言葉」が無い、ということです。
たとえば、次のような事例があります。
■相談の事例
「私は、働き始めて10年になる女性です。仕事は美容師です。資格をとって、いっしょうけんめいに働いてきましたが、これからの人生をどうしようといつも悩んでいます。
もっと、仕事の力をつけて自分を成長させるか、それともまわりの友人のように誰でもいいからセレブな男性と結婚するか?が悩みです」
(大木幸子。33歳。美容師。栃木県宇都宮市)
(注・人物は仮名です。特定の人物とは無関係です。特定の職業、団体、地域ともかかわりはありません。また、相談の内容はいくつかの内容を合成して再構成してあります)。
■相談の内容
私は、美容師の仕事をしています。立派な美容師になろうと技術も磨いて、それなりに努力してきました。
恋愛の経験はありません。
仕事一筋で生きてきました。
でも、まわりの友人たちは次々に結婚しています。結婚式にも何度か、呼ばれて出席しました。
そのたびに、「あなたも」と言われます。私は、恋愛の経験はありませんが、交際を求められたことはあります。
しかし会って話をしてみると、これまで仕事一筋に努力してきた人生の日々とは全く別の世界に入っていくようで、果してそれでいいのかな?と思い、両立させるにしても力不足のような気がしてお断りしてきました。
結婚している友人の何人かと電話やメールで話しますが、うつ病になっているとか、不眠症だとかの話を聞かされます。友人の彼女たちの人生が必ずしもうまくいっているようには見えません。「働かなくてすむので楽よ」といいますが、介護だとか、夫との長引くケンカだとか、近所の人たちとのトラブルだとか、時々「独身の頃が夢があった」などの言葉を聞くと、天井の低い狭い部屋でうごめいているような生活がイメージされます。
「いや、私だけは別よ!」とバラ色のイメージをつくって、仕事に疲れたことを口実にして、結婚した方がよいのでしょうか?
●ポルソナーレの指示性のカウンセリングの「社会教育」とはこういうものです
ポルソナーレのカウンセリングは社会教育法としての指示性のカウンセリングです。社会教育とは何かといいますと、「あらかじめ予測されるトラブルを想定して、その問題解決の能力」を身につけること、をいいます。
相談の事例に即していいますと、この女性は、結婚するもしないも、具体的な男性という人物は、目の前にいないわけです。いわば、幻のような男性を想定して、そのカスミか幻影かのような空想の男性との結婚をイメージしています。一方、「美容師の仕事」は、資格をとり、経験もかさねて、約10年くらいのキャリアを積み上げています。
「美容師」の仕事にも一流、二流、三流、というランクがあるとすれば、「10年」で一流か二流かの分岐点に立つことになります。この女性は、自分には才能がない、と思ったのでしょうか?もし、そう思ったのならば、「結婚生活」にも才能は無いことになるのです。脳の働き方とは、そういうものなのです。
ポルソナーレが明らかにした「結婚」でも「恋愛」でもいいのですが、「性」は、女性による、男性の「行動パターン」(すなわち、言葉による説明の「どのように」に当る未来形の説明)を「話を聞いて分かる」「認知する」、そして「自分の記憶している「どのように」にあたるパターン認知」と一致したり、「この人の説明は、自分の左脳系の海馬に長期記憶しよう」と決めて、じっさいに「記憶すること」(認識すること)が、「性関係」ということの本質です。
すると、相談の女性は、自分の現在の「美容師」によってつちかった知性には「未来がない」と見限っているのですから、男性ならば「誰でもよい」という選択の位置に立っています。
これは、「右脳系の海馬」と「右脳系の大脳辺縁系」による、「好きか嫌いか」「敵か、味方か」だけの関係になることを意味しています。
ここで、たいていの日本の女性は、「美容師」を志して、夢を抱いたときと同じように、「男性」にたいして、「触覚の次元」でも「好き」とか「味方」と扁桃核が価値決定するわけではありません。「美容師」のキャリアの積み上げには「左脳系の言葉」が行動を成り立たせました。
「左脳系の海馬」に未来形の言葉が「長期記憶」として記憶されていました。
この「長期記憶」が放棄されているので、「右脳系の扁桃核」は、ただ、「過去の嫌い、敵の記憶」しか表象されません。
すると、「うつ病」にも、「分裂病」にも、陥っていくことが分かります。
「結婚」は、相手を破壊させるか、自分を破壊させるか、もし、子どもが生まれると日々、退行化させて「○○障害」の脳の働かせ方をつくることになるのです。
●ポルソナーレの脳の働き方・男性と女性の「脳の働き方の違い」をごらんください。
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