みなさん、こんにちは。
全日本カウンセラー協会・ポルソナーレの谷川うさ子です。
●正しい脳の働き方について
「脳の働き方」を「正しく変える」とは、具体的には、どういうことをいうのでしょうか?それは、「ブローカー言語野」の「3分の2」のゾーンで言葉や物を憶えることをいいます。
- 「ブローカー言語野」とは、脳の中でゆいいつ「言葉を学習する」ための中枢神経の領域(ゾーン)です。
- ブローカー言語野は、「左脳」と「右脳」の両方にあります。
「左脳」は、「認識」という働きをおこないます。「右脳」は「認知」という働きをおこないます。
- 右脳の「認知」とは、目、耳、手、鼻、皮ふなどの五官覚の知覚の情報を記憶することです。「対象が、げんにそこにある」ということを「分かる」のが認知です。
- 左脳の「認識」とは、Aなる対象と、Bなる対象とを比べて、違いや差異の内容を記憶することです。「対象」の性質や性格などの特徴を「分かる」のが認識です。
- 言葉や物の学習と記憶にあたっては「右脳」と「左脳」はセットになって働いています。「右脳」で「認知したこと」を「左脳」が「認識」します。どちらかの脳だけが働いて、どちらかの脳は働かない、ということはありません。したがって、「ブローカー言語野」も「右脳」での認知したものを、「左脳」が認識して記憶する、というしくみになっています。これが「メタ言語」から見た「脳のソフトウェアのメカニズム」の基本型です。
●脳が言葉を憶えるということについて
簡略化したいいかたをすると、「言葉をつくり出す」「言葉を憶える」ということは、全く異なるメカニズムです。
- 言葉を生成するのは、「ブローカー言語野」の「3分の2」のゾーンです。
- 「ブローカー言語野」の「3分の2」のゾーンは、言葉を学習したり、言葉を記憶することができます。
- 「ブローカー言語野」の「3分の1」のゾーンは、「言葉」を生成することはできません。
しかし、「言葉」を「記憶すること」は、できます。ただし、「言葉の意味」を、「意味」として記憶することはできません。例えば「猿も木から落ちる」とか「カッパの川流れ」といった「ことわざ」の言葉を記憶することはできます。しかし、その意味は記憶できません。意味を説明すると、説明された言葉は記憶できます。「では、猿も木から落ちる、と、カッパの川流れの意味のとおりの具体的な状況とはどういうものですか?」という問いに答えて、「意味の言葉」を話すことはできません。「記憶のソースモニタリング」という「記憶」がないからです。
- 「ブローカー言語野」の「3分の2」のゾーンは、言葉も現実の実物も、言葉の「意味」も記憶することができます。
例えば、「猿も木から落ちる」の意味は「ヒューマンエラーのことだな」というように具体的な状況を思い浮べることができます。また、「カッパの川流れ」の意味「現実の状況が変わったとき、正しく適応できずにザセツすることだ」というように具体的な場面を思い浮べることができます。いちいち説明されなくても、もともとの「意味」の言葉のメタファーから類推して理解することができるのです。
また、「ブローカー言語野」の「3分の2」のゾーンは、記憶はもちろん、学習することもできます。
●ブローカー言語野で学習して、記憶します
ブローカー言語野は、「言葉」を学習したり、記憶するための中枢神経のゾーンです。
「3分の1」と「3分の2」のゾーンに分かれている理由は、次のとおりです。
- ブローカー言語野「3分の1」のゾーン……「ウェルニッケ言語野」に隣接して、連絡している。
「ウェルニッケ言語野」は、「触覚の知覚」を記憶する。また、「ウェルニッケ言語野」は、大脳辺縁系の扁桃核(好き、嫌い、敵、味方などの感情)、中隔核(脳内最高の快感のドーパミンを分泌する対象を記憶する。視床下部の「食べたい」「性をしたい」などの中枢神経ともむすびついている)と連絡している。
ブローカー言語野「3分の1」のゾーンは、視覚のイメージを「クローズアップ」させた像として表象(ひょうしょう)させる。
「クローズ・アップ」とは拡大して見えるイメージのことである。「触覚の知覚」と同義である。「ウェルニッケ言語野」(触覚の知覚)は「イメージ」をつくらない。そこで「ブローカー言語野」の「3分の1」のゾーンが肩代りして対象を認知したり、認識する。
- ブローカー言語野「3分の2」のゾーン……「頭頂葉」に入り込んで位置している。
「頭頂葉」は、「空間性」を了解する。「空間性」とは、車のナビゲーターのようなものである。「目的地までの距離は?」「目的地までにはどの方向か?」「目的地にたどりつくには、どの角度から進むのがよいか?」など、距離意識、角度意識、方向意識などの空間性について学習して、記憶するのが頭頂葉である。頭部の真上に位置している。
ブローカー言語野「3分の2」のゾーンは、この「頭頂葉」の働きのとおりに「言葉」を学習して、記憶する。
●心の病いになる人、ならない人の違いについて教えます
ブローカー言語野の「3分の1」と「3分の2」のゾーンは、誰でも、脳のハードウェアとしてもっていて、日常的に使っています。しかし、自然に使っているということと、「能力」として使っている、ということは全く別のことです。「ある人は心の病気になる」しかし「別の人は心の病いにはならない」という違いは、「脳の働き方の能力」の差と違いによるものです。
「ブローカー言語野」の「3分の1」と「3分の2」のゾーンは、全く別々の機能をもっています。このことは、「3分の1」と「3分の2」のゾーンは、教育と学習によって働いたり、働かない、ということを意味しています。
- ブローカー言語野「3分の2」のゾーン……教育と学習によって働く。
- 実物(記号としての言葉)
- 実物の名称(概念)
- 実物の名称の意味
この三点について学習して記憶する。
とくに、3の「実物の名称の意味」(概念の意味)を記憶することができる。
[例]
-
幼児に「推移律」を教える。
- 「お客さんがきました」(三つの人形を見せる)。
- 「お客さんにごちそうをしましょう」(1のタイルを三個出す。一つの人形ごとに配る)。
- 「お客さんは、お庭に出て遊びました」。(人形を遠くの位置に置く。タイルは残っている)。
- 「ごちそうには、お皿がいりますね」(皿3個を出す。タイルを一つずつ乗せる)。
- 「お客さんの数は、いくつですか?」(タイル1と人形1を対応して、集合としての量をとらえさせる)。
- 人形A、タイルB、皿Cの三者関係を理解する。
A=B、B=C、すると「A=C」が「推移律」である。(因果律ともいう)。
- ここでは、人形の「量としての数」の意味は「タイルの数」のことである。
- ブローカー言語野」の「3分の2」のゾーンでは、「推移律」と「ものごとの意味」を学習して、記憶できる。
- ブローカー言語野「3分の1」のゾーン…教育と学習によって働く。
- 実物(記号としての言葉)
- 実物の名称(概念)
- 実物の名称の意味
この三点について学習して記憶する。しかし、「推移律」(因果律)は、学習しても記憶できない。1,2,3について、一つずつ、独立したものとして「丸暗記する」。
したがって「推移律」の「お客さん」の例では、「お客さんの数はいくつですか?」の問いに答えることができない。
「お客さんの数はいくつ?」という問題をあらかじめ暗記していれば、「答えは3」というように暗記することはできる。しかし、「人形が目の前に無い」状態の時に、「お客さんの数はいくつ?」と問うと、「忘れる」「思い出せない」「目の前には無いのでゼロ」などと答える。
●日本人がうつ病で死に、分裂病で人格を崩壊させている実情
日本人は、ブローカー言語野の「3分の1」のゾーンを使って学習し、記憶する、というように脳を働かせています。母と子の関係が、「右手、左手」のように血縁意識で一体につながっているという関係意識になっているからです。「見る」「見られる」という関わり方でつくられる関係意識です。
ここに、生育歴、家庭環境の事情が加わると、「記憶」もできなくなります。
- 母親が不在・Ⅰ(怒る、叩く、働きにいく、うつ病のケース)…記憶することができない。(うつ病になる)
- 母親が不在・Ⅱ(小学校高学年まで一緒の部屋に寝た。グチを言う。父親の不満を話す。成人してもベッタリしてくるケース)…記憶をとりちがえる(分裂病になる)
- 父親が不在・Ⅰ(別居、単身赴任、離婚のケース)…記憶することができない。(記憶のソースがないので、記憶することに全身が緊張する。分裂病になる)
- 父親が不在・Ⅱ(よく遊ぶ、勉強を教える、仲のいいマイホーム型のパパのケース)…記憶することができない(記憶の必要、動機をなくすので、うつ病型を併発する分裂病になる)
●ポルソナーレのDVD通信教育「カウンセリング・ゼミ」がお役に立つ理由
ポルソナーレのカウンセリング・ゼミは、このような日本人の脳の働き方を立て直し、改善します。DVD通信教育、「ワンマンカウンセラーコース」(初級コース編)から順序立てて学習していただくと、日本人に広がっている「うつ病」「分裂病」とは無縁の脳の働き方に変わります。
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