全日本カウンセラー協会 ポルソナーレ

うさぎです。
ポルソナーレ 今の日本の脳の働き方と病気のリポート
「個人べつの病気と症状の傾向」 No.93

「世界同時不況」の中で、今、生き残りのためにこれだけは必要です

■脳の働き方を変える必要と理由を教えます

■ポルソナーレの「お試しカウンセリング」は、こんなふうにお役立ちです

みなさん、こんにちは。
全日本カウンセラー協会・ポルソナーレの谷川うさ子です。

●吉本隆明氏の「アジア的なるもの」とは、こういうものです

 みなさまの中にも、「吉本隆明全講演ライブ集」『<アジア的>ということ』のCDと小冊子をお聴きになられている方もいらっしゃるでしょう。弓立社の宮下和夫さんが発行しています。2002年3月が第二刷です。小冊子の中に、<アジア的なるもの>ということについて、こんなふうに書かれています。

  1. ヘーゲルが<アジア的>ということを考えた。<アジア的>というのは「自然を原理とする」ということだ。(ヨーロッパの原理は、<自由>ということだ)。
  2. <アジア>では「自由」のなんたるかということをよく知っているのはただ一人の専制君主だけである。(アジア的デスポティズムの支配者)。
  3. 人間が<自然>を原理とし、<自然>のままに放置された動物のように弱肉強食になっていく、というように<自然>を理解している。
  4. <アジア的>というのは、ひとつの歴史概念である。「村落共同体」ふうの意識をつくって、個人でできないことを共同体の制度でおこなう。
  5. ここには、相互扶助的な親和感情があり、成員の不幸をみんなで助ける、という自然な共同性がある。

●「西欧的」とは?についての要旨

  1. 「西欧的」ということを明らかにしたのもヘーゲルである。
    「西欧的」とは、「AイコールA」のような同一性の概念を考える主体と、その主体の「考えそのもの」および「考えたことの対象」のことだ。
  2. ハイデッガーは、ヘーゲルの「同一性」という概念を批判して「差異性」というものが人間の歴史と現在性の本質をなすと考えた。
  3. キルケゴールは、ヘーゲルが「AイコールA」という同一性を成り立たせるものは「媒介」とか「移行」とか「関係」といったものを、「それは反復というべきものだ」と批判した。

●ヘーゲルの考え方とは、こういうものです

 吉本隆明氏が語ったものを、そのまま要約してまとめてみるとこんなふうになります。

  ここでは、何がいわれていることになるのでしょうか。

  ヘーゲルのいう「AイコールA」というのは、まず「言葉」のことです。人間は、「言葉」でものを考えます。この言葉には「意味」があります。「意味」というのは「岩波国語辞典」に載っているような「概念」(言葉)の内容を短く説明している文のことです。

  この言葉の意味とは、たとえば「凹凸して平面より盛り上がっている凸の部分」という説明のことです。この「意味」は、正確には「原義」といいます。

  この原義という言葉の「意味」は、視覚的なイメージが思い浮ぶ、というように、脳のメカニズムは成り立っています。

 「平面よりも盛り上がっている凸部」というイメージは、脳のブローカー言語野の「3分の2のゾーン」に思い浮びます。この思い浮びのことを表象(ひょうしょう)といいます。この「平面よりも盛り上がっている凸部」は、一体、どのようにして思い浮ぶのか?というと、「岡」とか、「山」とか「盛り上げられた土」などを見て(視覚による認知を認識するといいます)思い浮ぶでしょう。

  このように「見る」とは、何度かくりかえして「見る」と、どこどこの山、なになにの岡、という属性や具体的な特徴はとりのぞかれて、「平地よりも盛り上がっている凸部」ということが記憶されます。このときの実際に実在する「山」を「A」とすると「ブローカー言語野の3分の2のゾーン」に思い浮ぶ「山のイメージ」も、「同一性」なのでやはり「A」である、ということになります。

 これが、ヘーゲルのいう「西欧的なるもの」です。この「同一性」は、言葉とその「意味」によって成り立つものです。

●「共同幻想」というものはなぜ「共同幻想」なのか?

 言葉は、ひとりの人間だけが学習して憶えるものではないことは、誰でもよく知っています。すると、自分以外にあと二人の人間(合計三人)も、同じように「山」という言葉を憶えて、やはり同じように「平面より盛り上がっている凸部」というイメージを思い浮べます。「意味のイメージ」です。この「三人」が合意して「真冬の山に登ることは、禁じよう」と決めたとします。決めるとは、行動に制約を与えることに強制力が加わったということです。「真冬の山には登れない」という「ルール」が媒介性をつくって行動に制約や限界が加わったという共通の「行動のイメージ」がそれぞれの脳のブローカー言語野の3分の2のゾーンに思い浮びます。この共通に思い浮ぶイメージのことを「共同幻想」といいます。

●「西欧的」とは、「言葉の意味」を中心に考えること、のことです

 「西欧的なもの」の特性は「自由」ということだ、と吉本隆明氏は、ヘーゲルの指摘についてのべています。個人のひとりひとりに、「真冬の山に登ることを禁じよう」というイメージ(観念といいます)が思い浮ぶことを、互いが行動の前提にし合うので、ここには、何らの強制も支配も介在する余地はないことをさして「自由」と規定したのです。

 ハイデッガーは、この「共同幻想」の成り立ち方が、時間の変化、場所の違いによって、またそこにいる人間の性格によって変わるし、内容も質も違ってくる、違って当然ではないか、ということをさして「差異」といいました。昔のドイツにおけるユダヤ人の差別といったことが思い浮べられました。

 キルケゴールは、言葉とその意味するものについて、時間の経過とともに変化する、ということをいっています。たとえば、「書く」ということを一日、10時間もくりかえして、何年もつづけると「行動」が言葉の「意味」そのものを変化させるでしょう。このように、言葉の「意味」を中心に、論理として考えること、「観念の世界」を拡大して「共同幻想」を変化させるという「相互性」を指して「西欧的」ととらえてみせたのが吉本隆明氏のいう「アジア的なるもの」と「西欧的なるもの」のモチーフです。

●「アジア的」とは、X経路で考える行動の仕方のことです

 <アジア的>というのは、ブローカー言語野の「3分の2」のゾーンには「観念」をつくりません。ブローカー言語野の「3分の1」のゾーンに「観念」をつくるのです。ここは視覚の知覚神経の「X経路」が認知と認識をおこない、記憶します。ウェルニッケという言語野と隣接していて、身体の皮ふ感覚との「同一性」を了解します。これは、「行動は終了した」というメタ言語による観念を表象させるということです。

 「食べた」「飲んだ」「休んだ」「性をした」といった行動の完結が「観念の世界」をつくります。

 このブローカー言語野は「触覚」という手に触れるもの、身体に知覚されるものをイメージとして思い浮べます。言葉の「意味」は記憶しません。記憶できないのです。

●「アジア的」とは、擬似血縁意識による仲間意識のことです

 したがって、「専制君主」(アジア的デスポティズム)の「言葉」だけが「行動」を成り立たせるのです。だから「アジア的」というのは、身体の自然性と現実の自然性だけで「社会」という「共同性」をつくることをいうのです。「アジア的」というときの共同幻想は、擬似血縁意識でつくられた距離の無い人間関係観のことをいいます。専制デスポティズムとは、この擬似血縁意識の共同体の頂上に君臨して行政的に支配する人のことをいいます。「アジア的」な共同体では、君臨する人は、誰でもいいので、どういう人とでも「右手、左手のように距離のない関係を、すぐにつくる」ということをさしています。

●日本人は「アジア的」なので、「世界同時不況」と相互性をもっていません。だから、不安になるか、逃避するという行動をおこします

 日本が「アジア的」というのは、ブローカー言語野の3分の1のゾーンでしかものを考えていないことをいいます。しかし、「世界同時不況」の原因の「金融の信用の収縮」は日本の経済社会をすっぽり包みこんでいます。ここは、ブローカー言語野の3分の2のゾーンでつくられる「共同幻想」の世界です。この共同幻想とヘーゲルのいう「同一性」も相互性もないというのが日本人の「観念の世界」です。

 「信用の収縮」という共同幻想の実体をよく分かっている掌握者がコントロールして心の病いになり、資産をなくし、やがて生活にも困るという事態に追いやられているのが日本人であるでしょう。

●ポルソナーレのカウンセリング・ゼミをご案内する必要と目的とはこういうものです

 ポルソナーレの「お試しカウンセリング」は、ブローカー言語野の3分の2のゾーンでせめて欧米人と同じテーブルにつける言葉の能力が身につくように、脳の働き方を発達させます、という目的でおこないます。

 「世界同時不況」という共同幻想の強いる不安、緊張をサッと取り除いて、「自由」と「自信」にみなぎる知性の輝きを回復させます。

https://porsonale.com/t10.html

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