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《 谷川うさ子さんのお役立ちカウンセリング 》
日本人の心と身体の病理と対策 |
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みなさん、こんにちは。ポルソナーレの谷川うさ子さんです。 日本人は、対人関係の中で孤立します。これは、親しくなればなるほど、必ずそこに孤立が起こるという性質のものです。 ポルソナーレは、その原因を日本語の文法の「内扱い」の話し方にあると説明してきました。内扱いとは、恋人になる、友だちになる、家族になる、あるいは、家族のように親しくなる、ということです。日本語にはもうひとつ「外扱い」という文法のしくみがあります。これは尊敬語や丁寧語、謙譲語(形)をつかう話し方のことです。 内扱いとは、何でも自分の思うとおりに、話し手中心に話す話し方のことです。ここでは、主観のままに、感情中心に、言葉の正しい意味も文法も適当に解釈して気分よくしゃべる、ということがおこなわれています。 日本人の人間関係の問題でいちばんの問題は、この親しくする、仲良くするという内扱いが必ずといっていいくらい壊れることです。自分も壊すし、相手も壊す、ということが起こります。いじめや虐待は、その氷山の一角の現象です。 哲学者にヘーゲル、ハンナ・アーレント、マルクス、そして同じテーマを語っている吉本隆明さんがいます。 彼らが、「人間というものは」ということを話すとき、哲学の理解として語るのが「他者性」ということです。ひとりの人間は、この「他者性」をもっている、この「他者性」が、他の人間と本当に仲良くさせるのである、という説明です。 人間の脳のしくみとして「他者性」をつかさどるところは、右脳、左脳ともにブローカー言語野「3分の2」の言語領域です。自律神経の交感神経支配です。目の知覚神経の「Y経路」がイメージをつくり出すところです。 日本人は、この「他者性」という脳の働き方をおこなわないので、親子の間で、また、男性と女性が個べつの人間関係をつくっても必ず孤立にいきつくのです。日本語の「内扱い」の愛狎、軽蔑、侮蔑は、古代の日本人はこのことをよく分かっていて、区別したものだと思われます。 日本人の間では「未婚」「老後の一人生活」が当り前になっています。これは、ひとりひとりの日本人の脳の中に「他者性」というものがついにつくられなかったことの現象です。 |
谷川うさ子さん |
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