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カウンセラー養成ゼミ NEWSLETTER 第192号
10期5回め平成20年4月12日

ハーバード流交渉術・脳の働き方と言語の学習回路
浅見鉄男「井穴刺絡・免疫療法」

人間の脳の働きのメカニズム
病気の言葉の生成の構造


「赤ん坊から見た世界・言語以前の光景」・8 (無藤隆)

はじめに

 カウンセラー養成ゼミ、スーパーバイザーカウンセラー認定コース、Aクラス、№7のゼミをお届けいたします。
 前回の本ゼミでは、脳の働き方をソフトウェアのメカニズムを解明することで得られるカウンセリングの意義といったことに焦点を当てて、「行動停止」という脳の働き方の事例をご紹介しました。『大仏破壊・ビンラディン、9・11へのプレリュード』(高木徹)です。今回は、前回のゼミで解析の踏み込みが足りず、説明不足になっていた「人間の脳の言葉の生成のメカニズム」を「病気の言葉の生成のしくみ」について論理実証的に解析してご説明いたします。

ポルソナーレ代表田原克拓

本号の目次

  1. 人間の脳の「働き方のメカニズム」の「言葉」の生成のしくみを分かると、どういうことが分かることになるのか?
  2. 病気をつくり出す脳の働きについて考える
  3. 「脳の働き方」の言葉と行動の生成のしくみを分かることの意義』
  4. 心の病いへの正しいアプローチとはどういうものか
  5. 乳児の脳の働き方が正常と健康の基準です
  6. 脳の「言葉」の学習と生成のメカニズムとはこういうものです
  7. 認知(右脳・Y経路)と「認識」(左脳・X経路)のメカニズムとはこういうものです
  8. 「認知」と「認識」が相互につみ重なって「言語化」に至るというメカニズム
  9. 病気の脳の働き方のメカニズムについてお話します
  10. 病気の人の脳の働き方について
  11. ポルソナーレ式イメージ療法(プログラム)抑うつ感をふり切るイメージ療法
人間の脳の働きのメカニズム
病気の言葉の生成の構造

「赤ん坊から見た世界・言語以前の光景」・8
無藤隆・講談社現代新書よりリライト・再構成
人間の脳の「働き方のメカニズム」の「言葉」の生成のしくみを分かると、どういうことが分かることになるのか?

 すでにみなさまもよくご存知のとおりに、日本にはかつて無かったような「心の病い」が起こり社会問題になっています。典型的な事例が「年間3万人」という「自殺者の推移」です。

 8年とも9年ともいわれる連続性をもって推移しています。また、抗うつ薬や向精神薬、催眠薬などの薬物療法を何年にもわたって服用して、社会的な能力が無力化し、衰退して「行政」や「親」の保護に依存して生きつづけていることも日常の当り前の現実になっています。

 「薬物療法」については、すでに「治る」などという言葉も聞かれなくなっています。治ることよりも、「市民社会の生活のルーティーン」にリスクをもたらさないことや、服用している当事者が「市民社会」の中でリスキーな存在にならないことが主目的になっています。利害を想定した現実原則が「薬物療法」のテーマになっているというのが日本の「心の病い」の現在です。

 なぜ、こういう事態になっているのか?と考えるのは、おそらくポルソナーレだけではないかと思われます。ポルソナーレはなぜ、「自殺者」が多いことや「薬物療法」は廃人も同様の人生しかつくり出さないと危機感をもつのでしょうか。それは、「人間の脳の働き方のソフトウェアのメカニズム」を理解するからです。「人間の脳の働き方」のモデルは、「胎児」や「0歳児」「1歳未満の乳児」の脳の働き方にあります。「乳児の脳」は、いつの間にか「行動すること」をつくり出し、「言葉」をつくり出します。そして「行動」の能力が「移動すること」から「物をつかむこと」「食べ物以外の物にも関心をもって遊ぶ(楽しむ)という精神生活」へと広がります。これは、「何もないところから何かが生まれ出てくる」ということにたとえられて、実に驚くべきことです。何が驚くべきことかというと人間の脳は、「生きていく未来のための行動の能力をつくり出していること」に驚きます。これが、「脳」のもともとの本当の実体です。

病気をつくり出す脳の働きについて考える
 しかし、「自殺」や「薬物療法」を受け容れる人の「脳の働き方」は、「乳児の脳の働き方」とは違った軌道の上を歩んでいるように見えます。あるいは、薬物療法をおこなっていない人でも、「自分の将来は、必ずしも安心できるものとはいえない」と「考えている人」もいます。その理由は、個別に問うと具体的な内容がさまざまに語られます。共通していることは、「依存するものがないからだ」という主旨のことです。これは、「乳児の脳の働き方」に照らして重ねてみると、「自らの脳の働き」は、「未来を目ざして一直線に進む行動を生み出していない」ということが語られています。このような脳の働き方も、「乳児の脳の働き方」に見られるソフトウェアのメカニズムに即した働き方をしています。ここには、「行動」に「未来性があるか、ないか」の違いがあるだけです。この「行動に未来性があるのか?ないのか?」の理解が得られることが「脳の働き方のソフトウェアのメカニズム」を理解することの最大の意義です。

 ここで、「脳の働き方のソフトウェアのメカニズム」を正しく理解することの意義をまとめてみます。

「脳の働き方」の言葉と
行動の生成のしくみを分かることの意義』
  1. 乳児の脳は、いつの間にか大人と同じような手足や目、耳、などの機能の働きの「行動」をつくり出している。
     これは、大人と同じように自分ひとりの力で生きていくための行動の能力をつくり出していることになる。これは「明日も、今日と同じように生きられる」という価値をつくり出していることになる。「明日も今日と同じように生きられる」という価値が「未来」ということである。
    「乳児の脳の働き方のメカニズム」を分かるとは、分かった人の脳の働き方も「未来形の行動」をつくり出すというように働くということである。

  2. 乳児の脳の働き方とは全く異なる脳の働き方をおこなうというケースがある。それは、自分の将来は必ずしも安心できるものではない、と考えたり、意識している人のことである。「乳児の脳の働き方」は、「自分に楽しいことが得られる」か、「自分に得することが得られる」という「行動」だけをつくり出している。
     この「乳児の脳の働き方」とは異なる脳の働き方がおこなわれているとは、次のようなものだ。「自分には不安な思いがある」と考えている。あるいは、「自分は、やりたくないことをやらされている、とか、自分は疲労させられている、とか、自分は望まないことを無理強いされていて止めたいのに止められないでいる、などというように、非常に損をしている」という思いを意識しているか、言葉でも言いあらわしている。
     このような「脳の働き方」は、「未来性がない行動」をつくり出していると定義される。「行動に未来性がない」とは、その具体的な事例が「自殺」であったり「抗うつ薬、向精神薬、睡眠薬などの常習的な服用」のことである。
心の病いへの正しいアプローチとはどういうものか
 これまでの「心の病い」についてのアプローチの仕方は、例外なく「辛い」「不快」「不調」という行動や身体の状態、および気分や感覚の表現が俎上(そじょう)に乗せられていました。みなさまが、大きな書店に行くと、「うつ病」だの「分裂病」だのの心の病いにかんするコーナーがあって、くわしく説明する書籍が並べられているのを見ることができます。それらの書籍に書かれている対策なり、改善策は、どれもすぐに即効性をもって心の病いを解消するというものではないので、その病理者と同じ次元で相互関係をもたねばならなくなることは確かです。これは、ちょうど家族の中に「薬物療法者」がいたり、「無気力で正常な言葉と行動をおこなわない病理者」がいて、無限に関係を継続する状況とよく似ています。現実的にはこのような状況は誰にとっても不可避だといえますが、これらの人の行動に「未来性がない」とすれば、当然にも、関わっている人の行動にも「未来性がなくなっていく」ということが侵蝕してくることになります。人間には気分、心情、感情という「気持ち」といわれる心的な世界があります。付き合いが長かったので過ぎし日の佳い思い出を頼りに心配したり、お世話をする、ということもありうるでしょう。しかし、ここに脳の働き方から見るところの「未来性があるのか」といえば、共倒れや相互感染の可能性はあっても、普遍性があるとはいえません。普遍性とは、「乳児の脳の働き方のソフトウェアのメカニズム」のことです。「自分に楽しいことがもたらされる」「自分に得することが予定されている」といった「行動」の本質の軌道からは大きく外れるということです。そこで、現実の実状はかぎりなく悲惨きわまりないが、「理論的にはこのように解決が可能である」というヴィジョンの立て方が必要になるのです。

 それが「乳児の脳の働き方のソフトウェアのメカニズム」の解明と解析です。

乳児の脳の働き方が正常と健康の基準です
 「乳児の脳の働き方」は、「未来性のある行動をつくり出す」という人間にとって普遍性のあるメカニズムを完成させています。この「乳児の脳の働き方」を基準に立てて、成人した人間の「未来性のない脳の働き方」とは、次のようなものです。

 人間の脳の「ハードウェア」のしくみは、「三つの層」で成り立っています。「大脳」(左脳と右脳)、「大脳辺縁系」「脳幹」の三つです。

 ハードウェアとしての脳は、機能的な役割りが決まっています。

 大脳は、新皮質ともいわれていて、「言語」「数字」「記号」を記憶したり、これらの要素となる五官覚の「認知」を記憶します。「大脳辺縁系」は、下等動物の脳ともいわれていて、欲求や感情を記憶します。「脳幹」は、自律神経の中枢です。首から下に働くときの自律神経は「交感神経」と「副交感神経」という名称で呼ばれますが、脳で働くときは「A6神経」(副交感神経)、「A9神経」(大脳辺縁系に作用する交感神経)、「A10神経」(右脳に作用する交感神経)と呼ばれます。同じ自律神経でも働き方が違うので、こんなふうに呼ばれ方も違っているのです。

 「A6神経」も「A9神経」「A10神経」も神経伝達物質を運ぶ神経経路です。「A6神経」はノルアドレナリンという猛毒のホルモンを伝達物質にしています。このノルアドレナリンが「記憶の中枢神経」に作用して中枢神経の機能を働かせて完成させます。「A6神経」は、おもに「左脳」で働いています。「左脳」にはどういう中枢神経があるのかといいますと「言語の中枢神経」(ウェルニッケ言語野、ブローカー言語野、聴覚野などです)であることはよくご存知のとおりです。

 「A10神経」の神経伝達物質は、快感のホルモンの「ドーパミン」です。ドーパミンは、「脳内の麻薬」ともいわれています。

 「右脳の言語領域」に分布しています。

脳の「言葉」の学習と生成のメカニズムとはこういうものです
 これまでの本ゼミの学習をとおして、みなさまは、「脳の働き」の「重要な本質」は「言葉をつくり出すこと」であるということをよくご存知です。「言葉」を学習して「記憶」するということをおこなうのうが「脳の働き方」の基本的なあり方です。この「言葉」の学習と記憶は、体系的なシステムになっています。「パターン認知」を記憶して、次に、この「パターン認知」を記憶する(認識のことです)、というのが「体系のモデル」です。

 「パターン認知」は、「目の視覚経路」から始まります。「目の神経経路でパターン認知」をおこなうのは「Y経路」です。なぜ「パターン認知」というのか?といいますと、「Y経路」は「パターン」しか見えないからです。「パターン」とは何か?といいますと「相似的」とか「アナロジー」(アナログ)とか言われているとおり、「物」「人」「動物」の「動き」を見ることをいいます。このことも、みなさまは、よくご存知のとおりです。「パターン認知」の「認知」とは何か?といいますと、「物」や「動物」「人間」などの「動きを見る」のですから、こまかいところやハッキリした形を厳密に見るのではない、ということです。

 「よく似ている」「ほとんど同じに見える」という見方をします。これが「アナログ」という語源になっています。アナログというのはもともとはギリシャ語です。すると、「認知」というのは、「そのものが、そこにある」「あるものが、そこに存在する」という「分かり方」のことをいいます。「食べられるものがある」「食べられないものがある」というように、「そのものがあることを分かる」のが「認知」ということの意味です。

認知(右脳・Y経路)と「認識」(左脳・X経路)のメカニズムとはこういうものです

 「うさ子お母さん、お腹がすいたよー、なんかある?」と子どもが聞いたとしましょう。

 「あるよー」とうさ子お母さんが答えます。この時、子どもは、「おやつの食べ物がある」ことを分かります。この時のおやつは「うさぎパン」かもしれないし「うさぎまんじゅう」かもしれません。それが何であるかは分からないけれども、「おやつ」が、もう間もなく目の前に運ばれてくることが分かります。「それが何であるかは、さしあたりどうでもよい。しかし、自分と関わりをもつものがそこにある」というように「分かること」が「認知」という概念の意味です。

 「ほーらね、おいしいよー、まだ温かいよー」「わっ、うさぎパンだっ」という「分かり方」と比べてみましょう。

 ここでは「食べもの」の実体がハッキリと分かっています。「うさぎまんじゅう」ではなかったのでした。もっと感動に胸もときめく輝ける「うさぎパン」だったのでした。「そのものが何であるかが分かる」「そのものが、うさぎまんじゅうと比べて、どういう形状のもので、どういう性質をもっているものか?」の違いや独自性の内容を「分かる」のが「認識」です。

 この「認識」という分かり方をするのが「左脳」です。そして「認識」という「分かり方」を記憶させるのが「A6神経」です。目の機能では「X経路」が認識の内容を確定します。ちょうどカメラのレンズで焦点を合わせるように、内容を確定するのです。

 右脳の「認知」と左脳の「認識」は、互いに相互性をもっていることがお分りでしょう。具体的に例を上げて考えてみましょう。

「認知」と「認識」が相互につみ重なって「言語化」に至るというメカニズム
 「うさ子お母さーん、お腹が空いたよー、なんかない?」という場面です。「うさ子お母さん」がお皿に何かをのせて、運んできます。10メートル先にいます。ここでは、お皿のものは何かは分かりません。最初の「パターン認知」です。この「パターン認知」は「食べ物である」ということを認知します。

 すると、子どもは「食べ物」ということを「認識」します。「うさ子お母さん」がお皿を手に持って近づいて来ました。5メートル先にいます。

 お皿のものが見えます。「パン」であることが目に見てとれます。「パン」という食べ物の種類が「パターン認知」として認知されます。同時に、「パンであること」が認識されるのです。「うさ子お母さん」が近づいてきて、1メートル先にいます。この位置からはお皿の食べ物の「パン」は、いよいよ、その特性の全貌をあらわします。どういうパンか?という中味にかんする「パターン認知」です。ジャムパン、フランスパン、アンパン、メロンパン、トースト、フレンチトーストなどといろいろと種類が数ある中の「どれか」という「パタ—ンが認知される」のです。そのどれでもなくて「うさぎの形状の耳が長い像のパンのようだ」という認知が「視覚」のY経路をとおして認知されます。

 ここでは「うさぎパンのようだ」という認識が「左脳」に記憶されるのです。「うさ子お母さん」が「どうぞ召し上がれ」とお皿を目の前に置きます。

 子どもは、手に取るでしょう。「うさぎパンだ」と目で見て分かります。

 瞬間的におおざっぱに見ただけですからまだ「パターン認知」の「認知のレベル」です。すると、「左脳」では、「うさぎパンだ」ということを「認識」します。目の前のお皿にはまぶしくキラキラ輝いている「うさぎパン」が、香りもかぐわしく圧倒的な魅力で迫ってきます。思わず手に取って口もとに近づけずにはいられません。するとここでも「Y経路」による「パターン認知」がおこなわれます。こんがりと焼けている色、ふんわりとした手触り、いかにもおいしそうなうさぎの顔と耳のつやっぽい輝きなどが大きく、どっとクローズアップして目に見えるでしょう。

 「うさぎパン」の長い耳、ぶどうで出来ているつぶらな目、ニンジンで出来ている口がパッと目に入ります。それしか見えません。この記号的な「しるし」が「パターン認知」として「右脳系」の海馬に記憶されます。ぱっくりとかぶりつくと、これらの特徴的にクローズアップして見える記号的な「パターン認知」が「左脳」で記憶されます。この記憶が「認識」です。

 10メートルの位置から5メートルの位置まで近づいてくる、さらに1メートルの位置から手に取って口もとまで近づいてくるという「うさぎパン」を対象にして「認知」と「認識」の系統的なシステムのモデルをご説明しました。このモデルは、「具体物」がどんどん抽象化してゆき、やがて記号的な抽象性の「形」になる、というように置き換えることができます。そのよい例が「文字」です。「山」とか「田」「木」「人」などの漢字はもともとは具体的な事物を抽象化して記号的な「形」にまで抽象度をすすめて文字になったものだといわれています。最初の具体的な事物は「パターン認知」として「右脳」に記憶されます。

 最後の「象形文字」としての漢字は「左脳」で認識されて記憶されています。

 「認知」と「認識」が相互にくりかえされてつみ上がり、最後は「記号性」の「形象」が「左脳系の海馬」で記憶されるという構造をご理解いただけていることと思います。

 重要なことは、「左脳」で記憶される「記号ふうの形象」は、それが「文字」であれ、記号そのものであっても、「右脳」に「パターン認知」に相当するイメージが対応しているということです。表音文字のどれかならば任意のイメージが思い浮ぶでしょう。「あ」という表音の音をあらわすと「雨のあ」「アサガオのあ」「アイスクリームのあ」などというように恣意的なイメージが思い浮びます。この「右脳」に思い浮ぶイメージが「言葉の意味」に相当します。「雨」という漢字ならば「空から降ってくる水分の粒」というイメージが意味になるのです。

病気の脳の働き方のメカニズムについてお話します
 ここまでのご説明は、「脳の働き方のソフトウェアのメカニズム」の中の「言葉の生成の基本的なしくみ」に当ります。すると、こういうことが分かります。

 「右脳」に「パターン認知」のイメージの「認知」がおこなわれていない場合がある、ということです。これは「乳児」のことではありません。現在の日本人の心身に病理を抱えている人のケースです。病理とは「行動停止」のことです。「行動停止」とは、「学校に行かない」「働きに行かない」「抗うつ薬や向精神薬などの薬を長期にわたって服用している」など、「社会と適応する行動が止まったまま」のことを意味します。これらの人々の脳の働き方は一体、どうなっているのか?の問いに答えられるのが「脳の働き方のソフトウェアのメカニズム」の解明です。「社会に参加する」とは何のことでしょうか。社会とは、仕事、学校などが代表的なものです。

 ここに参加するには、「言葉」を学習して憶える必要があります。みなさまも、「初めて学校に行った日」とか、「初めて社会人になって仕事に参加した日」のことをご記憶でしょう。

 そこでは、一日でいろんな「言葉」が押し寄せてきたはずです。そして、自分が「行動するために必要な言葉」を大急ぎで暗記したはずです。「行動」をくりかえしているうちに、「この行動は、こういう意味なのか!」というイメージが「右脳」に思い浮んできます。ここでようやく、「これならなんとかがんばってやっていけそうだ」と安心したのではないでしょうか。もっとも皆さまは、初めから「自分の行動はこういう価値を生み出すはずだ」とか「自分の行動は、こんなふうに喜ばれるにちがいない」という豊かなイメージを思い浮べられたことでしょう。この「右脳に表象されるイメージ」は、「脳の快感報酬の原則」にもとづいてドーパミンを分泌します。すると、仕事に参加しても、学校に行っても、意欲がいっぱいで、元気はつらつとして、楽しい気分で「社会参加」の日々を送ったことが分ります。

 これは、「左脳系の海馬」に言葉を憶えて、次に、この言葉の意味を「右脳系の海馬」に記憶した、という脳の働き方のメカニズムになります。このメカニズムの構造はどういうものか?をお話するのが今日の本ゼミの主旨です。

 この主旨を補強するために、現在の日本人の「長引いている心の病いの人」について触れます。こんなふうになります。

病気の人の脳の働き方について

 結論から先にいいますと、「仕事」でも「学校の勉強」でも、そこで成り立っている言葉をただ「記号」としてだけ憶えると、「右脳」にはその「言葉」(記号として憶えた言葉のことです)の「意味のイメージ」は記憶されていないことを意味します。「意味のイメージ」とは「うさ子お母さん」がお皿に乗せて持ってきた「うさぎパン」の動きの変化のことです。「パターン認知」といいます。「意味のイメージを憶えていない」とは、「パターン認知」が記憶されていない、ということです。言葉に置き換えると「いつ」「どこで」「何が」「どのように」の『どのように』に当る「言葉」が「パターン認知」です。

 この「パターン認知」が「記憶されていない」ということが事実として起こりうることはすでによくご存知のとおりです。「記憶されていない」ということは、どのように実証的に説明されるものなのでしょうか。一つは「その言葉、ないしその言葉による行動の内容はどういうものですか?」という問いかけで明らかになるでしょう。質問をしてみる、ということです。もう一つは、「その言葉のとおりに行動をしていますか?」という問いかけです。「言葉」を憶えていると説明する人に、その「言葉の意味をよく分かっているか、どうか確かめる目的」で、「行動の事実」があるかどうか?を問いかけます。一回か二回くらい、行動が無いという場合は、行動の優先順位の都合もありえます。しかし、「これまで、長い間行動していない」という場合は、「言葉の意味(パターン認知)が右脳に表象(ひょうしょう)されていない」ことを意味します。

 このときは「パターン認知」(言葉の「意味」のことです)が記憶されていないか、記憶されていても恣意(しい)的な解釈(かいしゃく)による曖昧な意味づけであるか、もしくは、「半行動停止」による線状体からの「不安のイメージ」が右脳に表象されているために、「意味のイメージ」の表象(ひょうしょう)が遮断されているか、のうちどれかのことであるのです。「脳の働き方のメカニズム」が分かる、とは、こういうことが理解されることでもあるのです。

 すると、「左脳のA6神経」は全く働かないということが起こります。これが「病理」です。


カウンセラー養成ゼミ NEWSLETTER 第192号 一部掲載

連載
「パニック障害」「予期不安」「不眠症」の脳の働き方
人間の脳の働きのメカニズム・病気の言葉の生成の構造

参考:不安を治すカウンセリング

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