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クマ江さん |
「長崎県佐世保市・女子高校生による同級生の女子生徒殺害事件」(平成26年7月26日)は、吉本隆明の『心的現象論序説』(角川文庫)で説明されている心的な異常、病気の定義からみると、一部の人を除いて、多くの日本人に共通する異常と病気が出現しています。 この心的な異常、心的な病気は、ポルソナーレのマスターカウンセリングの方法を学習すると脱出できます。 あなたとあなたの子どもの『愛着』とは?に心的な異常、もしくは病気がつくられているとあって、この夏、緊急のメッセージ!! (熊野クマ江) |
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クマ江さん |
●《心的異常と病気がよく分かる事例》
「私は中学のころ、教室でお腹がグーと鳴って笑われました。高校になると目つきが変だと悩みました。今は、他の女性と男性が話しているのを見ると嫉妬します。私は病気でしょうか?」(22歳・女性) (高田貴子(22歳・女性)、大学生。宮崎県延岡市南一ヶ岡)) (謹告・匿名です。住所、職業、団体も匿名です。相談の内容も再構成しています。特定の人物や相談の内容とは全く無関係です) 私は、今、地方の大学の大学生です。 私は、高校生の頃は赤面症でひどく悩んでいました。男の子を異常に意識して、じっと見つめてしまうのです。その見つめる目つきがどうも不気味らしくて、男子生徒から「コエー」(怖い)と言われたりしていました。 今は、地方の大学に通っています。目つきが変だということに悩んでいます。右脳がいつもカチカチにこわばっているのです。教育学部なので、教育実習があるのですが、他の男子の実習生がいると、緊張してしまって、顔が赤くなり、頭の中がぼーっとして指導教官の話すことを集中して聞くことができません。こうなると何もかも、その場で投げ出したくなります。教育実習も思うように出来なくなり、挫折しそうです。 私は、大学生の男子学生が他の女子学生と話しているのを見ると、自分とは全く何の関係もないのに妙に嫉妬心が湧き起こります。 胸がドキドキして、口の中がカラカラになって顔がまっ赤になります。こんな自分で先の長いこれからの人生をやっていけるのか、どういう対人関係の異常が起こるのかすごく不安です。 私は、授業中は、自分の目つきを気にしているので、先生と目を合わせられません。男の先生には異常に劣等感を感じます。女の先生にも劣等感を感じます。とくに、明るく、笑顔のきれいな女の先生にはオドオドして、赤面してしまいます。いつも下を向いて居眠りをしている状態です。 ポルソナーレの学習をすると、学習してかえって頭がおかしくなったらどうしようと不安になります。学習すると、かえって悩みが深くなって、自分はどんだけおかしいのだろうかと気になるのです。私の学習の仕方がおかしいのでしょうか。大学の勉強はほとんど予習も復習もしないので成績は悲惨です。 教官から、このままじゃ卒業は難しいですよ、と言われました。毎日、私だって彼氏というものをつくりたいよ、とそのことばかりに気持ちが向いているせいかなあと思っています。 私が、今のような性格になったのは、中学2年生のころの悩みが根本の原因だと思っています。一学期の後半のころ、四時限目の授業を受けていたとき、眠くなってウトウト眠っていたら、お腹がグーッと鳴ったのです。 私の近くの席に座っていた好きな男の子が「今のは、誰!」と大きな声で言いました。近くの二、三人の男の子らが笑いました。 そのときは、「恥ずかしいなあ」と思う程度でした。 その日、家に帰って勉強していると、「もし、授業中にいつもいつもお腹がグルルーッと鳴ったら恥ずかしいだろうなあ」と思いました。この日から「お腹が鳴ったらどうしよう」とか「もし授業中に大きなガスが肛門から出たらどうしよう、すごく恥ずかしいだろうなあ」と気にするようになったのです。 自分では、こういう変な悩みを気にするのはやめようと思うのですが、自分の頭から離れません。中学の三年間は、自分だけが他の人と違う異常を抱いている気がして、いつも孤独で表情も暗かったと思います。 私の今抱えている悩みは、高校の二年生のころからのものです。学校の先生が「目は心の窓だ」と言いました。その日から自分の目つきが気になりはじめました。「人と向かい合って相手の顔をじっと見ていると、気持ち悪がられるだろうなあ」という悩みが始まりました。 私の悩みは、このまま何歳になってもつづいていくものなのでしょうか。 |
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クマ江さん |
■ポルソナーレのマスターカウンセリングの方法をご説明します!
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「『長崎県・佐世保市の女子高校生殺害事件』で、最も注目されるところは、父親を金属バットで殴打し、頭部の骨が折れたり、歯も折れるなどの重傷を負わせていることです。これは、社会現象からみると異常か?病気か?はともかく、心的には相当程度の異常と病気を内包していると見ることが必要です。同じように、小学6年生の時に他の生徒の給食に洗剤を混ぜて、傷害未遂を起こしていますが、社会的にはお金を払って謝罪して解決しても、心的な異常、心的な病気を構成しています。 吉本隆明さんは、『心的現象論序説』(角川文庫)でそのことを説明しています。 心的に異常を抱えている場合、ものごとを見る、聞く、触るという身体知覚の一次対応という認知が、その現実の空間性についての認識が喪われるといっています。病気とは、知覚のつくる空間性をとりこんで対象の性質を分かることができなくなったことだといっています。 これは、もちろん哲学による認識の理解と、そして脳の働き方に置き換えた共同体の理解のことをいっていると分からなければ何をいっているのかさっぱり分からないと思う人は多いでしょう。 給食に漂白剤を混入するという目、手、指の知覚と働きは、どういう法則を成立させていないということか?というときの法則の破壊、つまり共同体の拒否が、吉本隆明さんのいう心的な異常です。 父親を金属バットで殴打したという時の法則は共同体の破壊で病気です。 心的な病気とは、猫を解剖したことがある、人間の体も解剖したかったという認識の上の作話症、つまり言葉の正しい意味の法則の破壊もしくは拒否を表す言葉のことをいいます。 父親も母親もこの法則の拒否や否定の表現を見たり聞いたりして認識していたのに、これが異常である、これは病気であると判断できないことが親の側の心的異常であり、心的病気であるのです」 |
うさ子さん |
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クマ江さん |
「吉本隆明さんは、『心的現象論序説』の中で、精神科に入院しているか、退院したばかりかの人と会話をしたと書いているね。 話をしていると、ある一点の了解したい内容のところでどうしても相互了解に達せずに、なぜ伝わらないんだ?なぜ相手のいうところが了解されないんだと嘆息して対話の初めのところまで引き返したということを述べているね。 それが、つくり話というか、作話症という心的な病気のことで、空間性の中の関係の法則を拒否、もしくは否定のことなんですか?」 | |||||||
「吉本隆明さんのいう心的異常、心的病気を分かりやすくするために相談の事例を参照してみましょう。 相談者は、中学校や高校、そして大学生の年齢まで、心的な異常、心的な病気に悩まされていますね。 中学の頃は、教室の中でお腹がグルルと鳴ったこと、授業中にお腹がグルルと鳴るとかガスが出ると恥ずかしいだろうなあと知覚の認知を、そのお腹が鳴ること、ガスが出ることの認知をつくり変えた認識にしてしまうというのが心的な異常です。 この心的な異常は、高校生のころには、会話の時に、相手の顔をじっと見つめるというように、会話を構成する法則…相手の話した話題に限定してのみ肯定的に話す…という法則を否定もしくは拒否しています。 これが心的な病気です」 |
うさ子さん |
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クマ江さん |
「吉本隆明さんは、なんで、心的な異常とか、心的な病気といったことを問題にしているんですか?」 | |||||||
「吉本隆明さんは、『心的現象論序説』で、フロイド、ヤスパース、そしてセシュエーの『分裂病の少女の手記』を例にあげて説明していますが、心や精神の病気の観察や了解は、想定した現実からの退行化の度合としてみるとき、異常や病気の意味は、どんどん変質して意味をなさなくなると指摘しています。 たとえば、相談の事例の高田貴子さん(22歳・大学生)のケースでいうと、教育実習の時に男子学生のことを気にして赤面するとか、他の男子学生が女子学生と話しているのを見ると嫉妬するとか、授業中に教官が男性ならコンプレックスを感じる、女性なら怯えて下を向いて居眠りをする、ということは、フロイドやヤスパースの病理学では異常ではあっても病気ではないわけです。 しかし、『心的現象論序説』では、異常も、病気も共同体の破壊という要件を構成して、心的な異常、心的な病気を成立させるのです」 |
うさ子さん |
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クマ江さん |
「吉本隆明さんは、『心的現象論序説』で、ある人を異常と感じ、病気だと直観するのが成り立つには、そのおかしいぞという直観がある期間を通じて反復して持続されていることが前提にある、といっているよね。 また、ある人の異常や病気は、ある対象についての反応や関わりが特定化していても、じつは、その人物の心的な世界の総体がおかしいのである、といっているよね。これは共同体の拒否、否定のことをいっていることになるんですか?」 |
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「ハンナ・アーレントの哲学の見地から『机とイス』という例をあげて説明しましょう。 机もイスも耐久性があって、永続性をもつ存在なので『客観』といいます。机とイスの関係は、哲学でいう『空間性』です。すると、机もイスも、『客観』という永続性をもつので、その関係は『法則』を表現します。机とイスは、遠く離して置いてはいけないとか、使用したら、イスを机の下に戻す、というのが『法則』です。 この『法則』を多数性とか、複数性の人間の中に置くと『共同体』と言い表わされるのです。 この多数性、複数性の人間の中の『法則』をプライベートな生活、私的な人間関係に適用するときが『共生』なのです。 『机とイス』の法則を土台にして人間が活動するのが『勉強』『学習』『食事』『会話』『創作などの作業』です。この活動は『机とイス』の法則を踏まえるので、永続性と持続性をもち、『法則』を習得するとき『脳の中』に『共同体』と『共生』をつくり出すのです。 この『机とイス』の現わす最初の『法則』の『イスを机の下に戻さない』『机の上に要らざる物を置く』というのが心的な異常です。 そして、『机とイス』を所有しない、『机の上』にマンガ、スマホなどを置く、汚れたままにする、物の置き場所にする、といったことが心的な病気です」 |
うさ子さん |
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クマ江さん |
「『机とイス』の認識の異常とは、法則を不問にして机とイスを離して置く、などなんですか?それが、『長崎市・佐世保市の女子高校生殺害事件』では、父親を金属バットで殴るとか、給食の中に漂白剤を混入させる異常や病気と等価であると? つまり、ふだんの日常の中では、誰もがひんぱんに行なっている、しかし精神科に行くほどでもない一過性の病気だとして許容されていると? |
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「相談の事例の高田貴子さんのケーススタディでいうと、ポルソナーレの学習をすると自分は赤面症などの病気になり、おかしくなるという作話症の認識が心的な異常です。 そして大学の教育実習の中で男子学生に嫉妬したり赤面したり、女性の教官に劣等感を感じて授業中に居眠りをするというのが心的な病気です。 |
うさ子さん |
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クマ江さん |
「吉本隆明さんは、なんで、心的な異常とか、心的な病気といったことを問題にしているんですか?」 |
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うさ子さん |
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クマ江さん |
「脳の中に『共同体』『共生』を回復させて、アマゾン・ドット・コムのジェフ・ベゾスと同じ共同体をつくり出すのが、ポルソナーレの『マスターカウンセリングの方法』でしたね。 『長崎県・佐世保市、女子高校生・同級生殺害事件』を通して心的な異常、心的な病気に関心のある方には、ぜひ、学習をおすすめしますね |
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