全日本カウンセラー協会 ポルソナーレ


日本の女性の心的異常の克服を目指した『ベルサイユのばら』(池田理代子)
「これがフランス王妃の死にかたです!!」(マリー・アントワネット)
「人間はその指先一本、髪の毛一本にいたるまで平等であり、自由であるべきなのだ」(オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ)
クマ江
クマ江さん

あなたの脳の働きは『ベルサイユのばら』のカテゴリーに入っている女性か?
それとも埒外の女性か?が分かる心的異常の《否定面》の自己診断

うさ子
うさ子さん

日本の女性の心的異常は、動物の脳・大脳辺縁系にある視床下部(欲の脳)の「視索前野」から始まります
  『ベルサイユのばら』の物語はここから始まっていると解説するのはポルソナーレのカウンセリング・ゼミです。


クマ江
クマ江さん
平成26年11月23日にNHK・TV「アーカイブス」で『ベルサイユのばら』の人気ぶりが放映。40年間人気、宝塚でも人気!マンガは母娘二世代にわたって読まれている、など。
一方、11月19日、俳優の高倉健が亡くなりました。
『俳優・高倉健』の死亡です。
この両者は、日本の女性と男性の脳の心的領域の《肯定面》を現わしています。
《否定面》
が貧困や抑うつなど、生存の危機を抱える心的異常。
ポスト『ベルサイユのばら』の女性、ポスト『俳優・高倉健』の男性の希望と未来を自己診断しませんか?

(熊野クマ江)
 


ポスト『ベルサイユのばら』(池田理代子)の《肯定面》に対し、
日本の女性の《否定面》の心的異常とはこういうものです!!

クマ江
クマ江さん

●個別の相談の事例

「私は、東京で大学を卒業して就職しましたが、職場の中でみんなが敵のように思えました。会社を辞めて田舎でのんびりと暮らしています。しかし、すっかり自分に自信をなくして働きに行けません。これから、私の女の人生はどうなるのでしょうか」
 (清原信子・28歳(仮名)、広島市東区牛田旭、無職)

(謹告・相談者は仮名です。住所、地域、団体も仮名です。相談の内容も合成して再構成しています。特定の人の相談や悩みとは一切無関係です)
①私は、地方の高校を卒業して、東京に上京しました。大学に通うためです。私は、地方の地元にいるときは、丸々とした顔で、ほっぺも赤くて、しかも太っていました。自分でも、顔がきれいだとかスタイルがいいとは思っていなかったので、冗談を言って人を笑わせる役になっていました。
 友人たちはよく笑い、楽しくおしゃべりをしていました。
 今にして思うと、友人といる時、何も話すことがなくてシーンと静まりかえることが辛くて、怖かったのだと思います。

②東京に来てからは田舎者だと思われるのが嫌で、言葉づかいに気を遣い、赤い頬も化粧でごまかしていました。大学時代は親元を離れて苦労したので体型もほっそりして見た目は都会人らしくなりました。大学では「きれいだね」と言ってくれる男の人も何人かいました。
 お茶に誘われたこともありました。

③しかし東京にいる時に、私は、自分は人からどう思われているのか?が気になるようになったのです。
 地元にいたときのように人を笑わせることなどできなくなったのです。
 地元と東京では、笑いの基準が違うことに気づいたからです。人のことを噂したり、グチ話にしておもしろがっているように思えました
 地方では、なんとなくおもしろいことを言って愉快がるのが笑いの基準です。
 東京に来てから私は、なんとなくおかしいことを言うのをばからしいと思い、恥しいことに思えてきました。
 このころから人と接するのが疲れるようになりました。人に、自分の素顔を見せるのがとても嫌になりはじめたのです。

 私は、大学を卒業して、東京でそのまま就職することにしました。下宿先は大学時代と同じで、そこから会社に通うようになりました。会社は「IT」と「金融」をいっしょにしたような会社です。22歳で社会人になってみると、私の心の中はどんどん不安定になっていくばかりでした。
 なんとなく会社の人たちが、全員私を嫌っていると思うようになったのです。私は、居ても居なくてもどうでもいい存在に見られていると思うようになったのです。
 このころ、私は、一人暮らしの寂しさや不安なことばかりを思い浮べて睡眠不足になり、いつも心に余裕がなくなっていました。いつも人の視線が気になり、まわりの人がみんな敵に見えて神経がピリピリして顔の表情がけわしくなり、目つきも歪んでしまいました。
 三年か、四年が経った頃、会社の人たちとうまくなじめないことを理由に、会社を辞めました。
 本当のところは、毎日、人が自分を見ているのか?がとても気になる精神状態だったので、仕事に全く集中できなかったのです。

④今は、両親のいる地方で、のんびりと気楽に暮らしています。
 誰にも気を遣うこともありません。犬や猫と目が合っても、私のことをどう思っているのか?に似た緊張を感じることもありません。
 でも、このままずっと家にいても親に申し訳なく、働きたいと思っています。
 ですが、今、働きに行くことに全く自信がないのです。人とどう接すればいいのか?が分かりません。
 ちょっときつい言い方をされると泣きたくなるくらい動揺します
 親は、女には結婚という人生の道があると言います。
 しかしその結婚も人間関係です。結婚だけが女にとって都合のいい特別な人間関係であるとは思えません
 私は、人間関係の何に怯えていて、何を克服すればいいのでしょうか
 
 

■ポルソナーレのマスターカウンセリングのプレビュー


■『ベルサイユのばら』(池田理代子)の主人公の女性2人は「抽象名詞文」(AというものはBということである。なぜならば…の文型)にあてはめると《肯定面》です。
 相談の事例は、『ベルサイユのばら』に投影されている日本の女性の成長、自立の仕方の知性にとって《肯定面》です。
 ポスト『ベルサイユのばら』の女性とは、どうあるべきなのか?をお伝えします!!

 
クマ江
クマ江さん

●日本の女性のある層は、なぜ『ベルサイユのばら』を愛するのか

うさ子さん、池田理代子のマンガ『ベルサイユのばら』をケーススタディにとりあげているね。
これは、日本の女性の成長とか知的な発展のメタファーだといっているね。
一方で、『俳優・高倉健』が亡くなり、この『俳優・高倉健』は、日本の男性の社会的な成長の到達点のモデルであり、メタファーだといっているね。
この二つをいちどに並べてとりあげている理由って、なんですか?
 
 

●「俳優・高倉健」と「菅原文太」の違い

 「俳優の菅原文太さんが、平成26年11月28日、転移性肝がん(肝不全)のために亡くなりました。
 俳優・菅原文太さんと俳優・高倉健さんの違いとはなにか?というと、俳優・菅原文太さんは、元美能組組長の美能幸三の獄中手記を小説にした飯干晃一、笠原和夫の脚本、これを映画にした深作欣二による『実録・仁義なき戦い』の主演男優です。つまり深作欣二による『仁義なき戦い』の菅原文太です。

 『東京スポーツ』(平成26年12月3日)の阪本記者による取材回顧録では、『仁義なき戦い』は実録とあった。他の映画では100%菅原文太を観せようとするところを、この映画では菅原文太は半分くらい引いた“リアルなヤクザに徹して、演じた”と話しています。
 一方、『俳優・高倉健』は、私生活は謎が多く、親しい人はせいぜい5人くらいで、他の人には『高倉健』を演じて見せていた、と書かれています。
 菅原文太は『仁義なき戦いの菅原文太』なのです。
 『俳優・高倉健』は、“豪放、豪胆な健さん”、“寡黙で、不器用で、しかも気遣いのある優しい健さん”という違いはあってもこれを演じるのは『俳優・高倉健』であることは一貫しています。
 『俳優・高倉健』は、日本の男性の社会的な成長の到達点のモデルなのです。
うさ子
うさ子さん
クマ江
クマ江さん

●『ベルサイユのばら』は「オスカル」が日本の女性の知を象徴している

 『ベルサイユのばら』は少女マンガだよね。主人公は3人といわれているけど、実質は2人が主要な主人公だ。
 マリー・アントワネットとオスカル・フランソワ・ド・ジャルジェだ。
 松本侑子は『ベルサイユのばら』(集英社文庫・4)の解説で“男装の麗人の死”について書いている。
 “オスカルが『男装の麗人』という女(ヒロイン)でなく、若き美青年、つまり男(ヒーロー)だったらこれほど多くの女性に支持されなかったと思われる”ということだ。
 うさ子さん、このオスカル・フランソワ・ド・ジャルジェと『俳優・高倉健』が日本の女性、そして男性の《肯定面》としてのモデルになるんですか?
 
 
 「『俳優・高倉健』と『ベルサイユのばら』のオスカルが同じ位置に並んで、それぞれ日本の男性、女性の脳の働き方の到達点であるということはありません。
 『ベルサイユのばら』の主人公は、マリー・アントワネットとオスカル・フランソワ・ド・ジャルジェの二人の女性です。この二人の女性が、セットで日本の女性の知的水準の限界とそのハードルを体現してみせているのです。
うさ子
うさ子さん
クマ江
クマ江さん
 平成26年11月23日のNHK・TVの『アーカイブス』で作者の池田理代子が出演して、父親との葛藤のことを話しているよね。父親から“女が大学に行ってどうする、認めない、お金も出さない”と言われている。当時の大学紛争に身を投じて、大学を辞め、親からの仕送りを断ち切り、マンガを描いて収入を得て、自立して生きていく道に突入したと言っている。
 池田理代子のこの経験が、マンガの中でオスカルに“指先一本、髪の毛一本に至るまで、神の下で平等であり、自由であるべきだ”と言わせているね。
 これって、日本の女性の社会的な自立、とりわけ経済的自立を示唆しているんですか?
 
 
 オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェは、松本侑子が書いているように女性でありながら男装して、中性的な体型で、しかし性的には女性である、として描かれていますね。
 このオスカルの女性の部分が問題になるのです。つまり、社会的経済的には男性の空間認知の目でものごとを見ているけれども、男性を認識するときは、“私を一生愛すると誓うか!?”と言っています。愛でも恋でも、なんらかの媒介が無いと客観という関係や“一生愛する”という永続性の認識成立しませんね。
 この認識の欠如が原作者とともに、NHK・TVでオスカルのラヴシーンに感動したと言うある有名女優に代表される『ベルサイユのばら』の女性読者にとっても、女性の脳の働き方の袋小路であるのです。
うさ子
うさ子さん
クマ江
クマ江さん

●なぜ、オスカルは「男装の麗人」なのか?

なんだか哀れを誘うような話ですね。オスカル、すなわち原作者の池田理代子は、せっかく『男装の麗人』という男性の空間認知の脳の働き方の水準に到達したのに、その男性のメンタリティとか脳の働き方の客観の捉え方が分からなくて、それで、オスカルはフランス革命の民衆の暴動に同調して“戦死”するし、もう一人の日本の女性のメタファーのマリー・アントワネットも“見よ!これがフランス王妃の死に方である”と女性としての認識の能力にやっと到達したところで断頭台の露と消えたのか?
 
 
 そのマリー・アントワネットのファイナル・シーンがなぜ日本の女性にとって感動を喚起するのか?というと、それまでの日々は“…みたいな感じ”とか“カワイイー”とか“…てゆーか”“マジ”“ヤバイ”“ダイジョーブでーす”という認知も不全な脳の働き方であったのに、自分の社会的な立場というものはこういうことだったのか?とようやく現実の自分の眼で見たとおりの事実を言葉に言い表せることができたという、脳のハードウェアの働き方のとおりに、現実の中に自分の足で立つことができています。
 これが、同時に、オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェの女性の部分が“男性というものは”ということを認知した脳の働き方にちょうど見合っています。
 だから、オスカルの女性一般の終焉と軸を一にしているのです。
うさ子
うさ子さん
クマ江
クマ江さん

●「マリー・アントワネット」は女性のどういう脳の働き方を体現しているのか

その『ベルサイユのばら』のオスカルとマリー・アントワネットが開眼した男性の認知の仕方っていう脳の働き方の位置にすらも到達していないのが、相談の事例の女性のケースであると?
 
 
 相談の事例の女性は、見てわかるとおり、オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェとか、マリー・アントワネットの知性の水準にはないですね。
 だから、『ベルサイユのばら』の《否定面》、つまり改善すれば女性の知性にとって《利益点》になるという主旨です。
 《否定面》といっても、人格の否定とか、知的能力の否定とか、人間や女性の価値の否定といったことではありません。
 女性の脳の視床下部は、たしかに視索前野が中枢なので、副交感神経が優位になっています。しかし、0歳8ヵ月までに空間構造や空間概念を完成していて交感神経を優位に働かせる基本の脳の働き方はもっています。この認識の能力は適切に回復させられますよ、それもごく簡単に正しく働かせますよ、というのが《否定面》ということの意味です。
 相談の事例の女性は、オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェのように身体は女性なれども、しかし、身体の動かし方と行動の能力は『男装の麗人』としてふるまうと、鈴木大介が『最貧困女子』(幻冬舎新書)でいっているような、女性としての性には何らの価値もないという生きる能力の絶望にも直面して、沈んでいかずにすむのです。
うさ子
うさ子さん
クマ江
クマ江さん

●日本の男性の現在のハードル

 そこから先は、男性の認知の能力の《否定面》の話になりますね。
 今、日本の男性は、誰もがスマホパソコンバーチャル(仮想空間)にシフトして副交感神経優位となっているので、『俳優・高倉健』を憧れの人と見る認知と認識の能力も喪失していますね。ぜひ、ポルソナーレのゼミを学習してほしいところです。

 


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