●日本人の心・精神の病気はますます増えるばかり
日本人の心身の病気の状況は今、どうなっているのか?
厚生労働省によると統合失調症者は70万人台だ。妄想性障害という。
100人に1人がかかるといわれている。
実際には見えないはずのものを「見える」と言ったり、「人が自分の悪口を言っている。人の出す音は自分にむけている悪意のメッセージをもつ」といったものだ。
このような精神疾患の分類の中に「ゲーム依存」が加わった。
WHO(世界保健機関)が「国際疾病分類(ICD)」でゲーム依存症を「精神疾患」と位置づけた。
一方、日本人に共通している精神疾患といえば「認知症」(痴呆症)だ。
600万人ともいわれている。
この認知症患者が一年間で1万5千863人も行方不明になっている。全国の警察に届け出のあった行方不明者だ。2012年以降、5年連続で増えつづけている。
所在が確認されたのが1万5千166人、死亡が確認されたのが470人。「その他」(取り下げなど)が「125人」だという。
●精神分裂病のリハビリに「パソコンゲーム」がとりいれられている!
これらの日本人の精神疾患を含む神経症や妄想症は、「詳しい原因は分かっていない」(日本経済新聞、平成30年6月25日)とされている。
「治療は薬物療法、精神療法、リハビリなどを組み合わせる。
薬物療法は錠剤から注射剤に置き換わっている。成分は同じだが、注射薬剤が体内にとどまり、成分が時間をかけて血中に放出されるので、効果が持続する」(前掲紙)。
もうひとつ注目されるのは妄想症の精神疾患の人に「パソコンゲーム」の「NEAR」(ニア)でリハビリを行うというものだ。
(東京都小平市、国立精神・神経医療センター、中込和幸・精神保健研究所所長)
「患者の自主性が育まれるか?」「難易度の調整が可能か?」の判断基準で、ゲームの種類を選ぶ。
《例》
レストランで複数のオーダーをさばく(注意機能や計画性が鍛えられる)
《リハビリの例》
「仕事量が増えて症状が悪化した。NEAR(ニア)を始めた。
実生活で家にこもってしまうが、ゲームを通して参加することがいい刺激になる」(40歳台の男性)。
「看護師時代に忘れやすさが気になっていた。1時間かけて通い、記憶力中心のゲームに取り組んでいる。
無理なく続けられる仕事で復帰したい」(30歳台の女性)。
「パソコンゲーム」で「記憶力」が正しく発達することはない。
画面を見る「目」は一見して視覚の感覚の知覚で見ていると誰もが思っている。
だが、文字、画像、文を画面に見るとき、人間の目は「副交感神経」(聴覚)が「見る」。
副交感神経は、脳の言語野ではX経路支配領域といい、「短期記憶」の領域だ。
「自分はこう思った」の「欲」とその実在性のウェルニッケの触覚は記憶しても、仕事、社会、人間関係をつくる言葉(おもに名詞、抽象名詞、形容詞)は「長期記憶」の表象だから、憶えることはできない。
「レストランのゲーム」でいうと、そこに「複数のオーダー」があって、これに「注意する」とか「計画を立てる」というのは、目の視覚のゲシュタルト形態の「型」(聴覚の説明性)のことだ。
●ワープロソフトの文字はデジタル化されている「記号」である。画面を見るのは「副交感神経」で見る。「自分の妄想を見ている」
「ワープロソフト」の「文字」「活字体」は、見る人間の聴覚しか働いていない。ゲシュタルト形態(交感神経)はひとつも、かけらも働いていない。
ゲームで「注意力が育つ」、パソコンの画面で「計画性の思考や判断力が発達する」ということの証拠や根拠はどこにもない。
「パソコンゲーム」という条件を取り除くと、残るのは「ワープロソフト」と「画面を見ること」だ。
「ワープロソフト」の文字、言葉は、キーボードをカチャカチャと押すと表示する。
テクノロジーがデジタル化したものだ。
人間は自分の脳がつくるのではない(交感神経が働かない)から、カチャカチャと指先を動かし、副交感神経(目のしくみの中の聴覚のメカニズム)だけが働くので、楽々、ストレスなく、何の文字、言葉を知らなくても、デジタル(ワープロソフト)がいくらでも画面に出す。
脳の中の言葉をつくるシステムが止まる。
副交感神経がその人間のもつ精神分裂病(とくに妄想神経症)をコンクリートで固めるようにガチガチに固めるのである。
対策は、手で名詞、抽象名詞を正しい文脈のもとで書くことだ。