ポルソナーレのサイト内検索
《 クマ江版・おそろし 》
スクールカーストと脳の働き方百物語・第三話 |
---|
熊野クマ江さん |
こんにちは。熊野クマ江です。熊野神社由来のような名字がついたので、みなさんにお役に立つ話ができると自信満々です。 「スクールカースト」にかんして、いくつかの本やマンガに目を通しているところです。教室や学校の中にいくつかの「上」のグループと「下」のグループができているということでした。 「グループ」というのは、昔からありました。日本人には、これが本格的な人間関係の始まりでした。昔のグループは「女子」が中心になって明確につくられていたのです。グループは中学生からつくられていました。 「初潮」を中心にして「早い人」「遅い人」「早すぎる人」「遅すぎる人」という分かれ方です。基準は、女の能力の「心情」というものを言葉、笑顔でどの程度「相手本位」に表せるか?でした。「男子」は、「スポーツができるか?どうか」「よくしゃべれるかどうか」「本を読めているか、どうか?」がグループの基準でした。これが人間関係の能力だったのです。 今の「グループカースト」は「上」か「下」かのランクがあるということです。昔のグループのように、個人のもつ「資質」といったことは無視されています。「格差社会」の反映といえばそれもそうです。日本人の場合、重要なのは「しゃべる人」と「しゃべらない人」という相手の選択が基準になっています。「内扱いはしゃべる人」「ヨソ者とはしゃべらない」という基準です。「外扱い」が「ヨソ者」ではありません。「外扱い」が無くて「ヨソ者」として他の「下のグループ」を排斥しています。「下のグループ」はヨソ者です。 朝井リョウの『桐島、部活やめるってよ』(集英社文庫)をみると、「上のグループ」に人間関係の能力があるのではありません。「上のグループ」の人は「社会的」にも「人間関係の能力」においても破綻しています。当事者はここがよく分かっていなくて、「上のグループ」が価値が高いと思っているようです。だから「上のグループ」にいるのにイライラしたり、暴力的になったり、わざわざ他のグループをおとしめることを言い、あざ笑ったりもします。 日本人は誰もが知っていて、しかし全く分かっていないのが「内扱い」と「ヨソ者扱い」です。内扱いも「軽蔑」「侮蔑」の話し方が最も「内扱いらしさ」を感じます。尊大になり、イバるからです。 これは、日本人の人間関係の病理の対人恐怖や対人緊張、対人不安と同じメカニズムです。「自分のこのままを受け容れよ」という「自惚れ」と「傲慢」がこの対人関係の病理の本質です。この病理を「グループカースト」の「上」の人々は所有しています。 このような日本語の「文法」にもとづく人間関係のしくみが分からないと今、小、中、高校生の中でどういう病理が広がっているのかが見えないでしょう。 |
スクールカーストと脳の働き方百物語
第一話
第二話
第三話
第四話
第五話
第六話
第七話
《 谷川うさ子さんのお役立ちカウンセリング 》 「日本人の心と身体の病理と対策」
「コルサコフ健忘症とピック病という脳の働きの記憶障害について」
No.1 No.2 No.3 No.4 No.5 No.6 No.7 No.8 No.9 No.10 No.11 No.12
《 谷川うさ子さんのお役立ちカウンセリング 》 「日本人の心と身体の病理と対策」
日本人は対人関係の中でなぜ孤立するか
No.13 No.14 No.15 No.16 No.17